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森 物 語 30年以上昔の本ですが

文章は、高田 宏さん。
写真は、水越 武さん。
30年以上前の、古い本ですが、なんど読んでも、どこを開いても、魅入ってしまう文章と写真。

まんず先に咲くマンサク
春到来の宣誓


高田さんの文は、飾らない言葉を紡いで、繋げて、編んでゆく。
高田さんが紹介された本は、やっぱりみんな上品な味わいがあった。
水越さんの写真は、森の深さと昏さを覗かせる。

森の黄昏は一瞬


艶やかな紅葉の写真でも、どこかに慎み深さを感じてしまう。
森物語はとても静かな一冊だが、ページをめくるたびに、心地よい音楽が聴こえてくるような気持になってしまう。

里山の小さな春の流れ
くねくねと音がしそうだ


静かすぎて、心地よくて、そして森に行き、森に浸りたくなる。
そして、最後に「森のなかでは言葉はいらない」、「沈黙こそが言葉以上に豊かであることを知る」と書いて、本を締めくくっている。
265ページの最後の一行まで、大人の山の物語。

水の中の森
静かという写真

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