見出し画像

山賊ライオンズを「サービス設計」から見てみよう その1

じはんきです。

マーカス・鷺ヌーマンさん(@L_CHC_HOU_16019)がサービス設計のnoteを上げたのを見て、ちょっとこんな企画を。

ライオンズをサービス分析してみよう!というのにチャレンジしようと思います。

本記事の目的は「ライオンズの営業部がどんな目的で企画を立てているのか、双方向記事にほぼ頼らず考察する」です。どんな結果になるのかな。個人の主観も入ってますが、やれるとこまでやってみます!

始める前にいっこだけ。SWOT分析と顧客(ここでいうとファン)の「お気持ち・要望」はむちゃくちゃ違ってくることもあると思っています。例をあげるとディズニーリゾートを経営するオリエンタルランド。「ブランド力」「企画力」「ホスピタリティ」「財政」などといった強みはもちろん存在します。しかしながらファンのSNSのタイムラインでよく上がってくるのは「イベ代をケチっているので満足したショーが見れていない」「納得するホスピタリティでなかった体験談」「財政保全ばかりで雇用に不安」みたいなものも多いです。これをやってる時はあくまで外から見ている、というのは忘れてはいけません。そして中から外は見えないことも多いと思います。この点を考慮に入れて本記事をお読みいただけると幸いです。

※この記事には試合やデータを見ての独自研究が強く含まれています。引用は自由ですが鵜呑みにすると…なので何卒ご理解のほどよろしくお願いします。

全体図

画像1

ひとまずの全体図はこんな感じ。強力な競合としてホークスとイーグルスを例に挙げました。あらかじめ言いますがこのnoteは対立を煽るためのものではございませんのであしからず。

ライオンズとホークス、イーグルスの違いは何か?は言うまでもなく投手力でしょう。おそらく最大の差別化はこれであると思います。顧客がどちらの試合を見ることを選ぶか、においてどこまで関わってくるかは「試合外のイベント・催し物」にもよるので複雑ではありますが...

3C分析①

画像2

まず顧客分析。これまでに上がっているライオンズのマーケティング記事、およびこないだの70周年記念動画、うちの三姉妹の作者のあの漫画を見る限りターゲットは「地域の家族」ではないかと。それをリピーターにしようとしていると。わりと広めではありますが、やきゅウーマンなどを見てるとかなり広く設定していると感じるのです。漫画っていうのはこれのことね。

こうなってくるとライバル自体はめちゃめちゃ多くいます。家族連れをターゲットにするならアンパンマンミュージアムですらライバルになるかもしれません。そこで市場の質なんですが、恐らく「勝てる実感」などの気分的なものを求めているのではと。強さを維持した歴史を踏まえて、みんなで勝つ、そのために応援をする。それがニーズとして認識されているのでは、と私は考えています。

次いでSWOTによる自社分析。Sに「飯」ってでっかく書いたのは必然です。#大日本メットライフドーム焼鳥弁当普及愛好会 やコロラドピザをはじめとするファンの声がそのまま力になっていると感じています。漫画でもあったキッズエリアの充実。家族連れに訴えかける最大の施策でしょう。

Wの投手力と西武ドームの土地環境はもういろいろ言われてるので今回はあえて飛ばします。グッズ販売のムーブに関して。これは私がTwitterでよく言う、新グッズが出ると「みんな見たい、買いたい」と需要がバブルのように高騰する現象のことです。これに関してはディズニーリゾートやコロナウイルスのマスク騒動もこれに当たると思ってるので、万国共通のWと読み取ってもらえれば。オンライン戦略リソースの乏しさは、ライオンズのソーシャルメディアに対する姿勢がアレって言ってるわけではなく、楽天が自社の楽天市場でイーグルスの公式ユニを販売してたりするのをうちでもやれないか、ということです。

Oに関しては書いてあるまんま。問題はT。ホークスやイーグルスが山賊行為をやりだしたり、もっとおいしい球場飯をウーバーイーツよろしく宅配し始めると一気に強みが崩れると考えています。もちろんウーバーイーツとの提携も含めて。あとはどの球団も共通だけど「野球というコンテンツに依存している」という点。これ言い出すとしょうがないんだけどね。

クロスSWOT分析

S×O=強みを活かした野球とあたらしいフィールドでより魅力あふれる野球体験。集客イベが強くても本体の野球が面白くないとね。

S×T=あたらしい山賊行為の開発。これにかんしてはうちがまだ主導権を握れていると感じます。バランス感覚も含めて。

W×O=メラド改修は弱みを打ち消す最大限の施策であると考えています。土地は動かせないし。

W×T=最悪のシナリオは山賊行為の発展形を生み出せないまま、ホークスやイーグルスがより健全化した野球をやること。こうならないためにも、わたしたちファンの"やさしい"「もっとこうしよう!」の発信が必要になってくると私は思います。

3C分析②

画像3

今回はコトラー御大の「コトラーの競争地位4類型」を使って分析を。Lは市場を引っ張るリーダーブランド、Cは差別化した2番手、3番手のチャレンジャーブランド、Nは専門性を売りにするニッチャー、Fは追従するフォロワーブランドです。これを野球の直接競合、それ以外の分野の間接競合に分けて、「家族連れのお出かけ」という点で見てきます。ほんとはJリーグとかも混ぜたかったんだけどややこしくなるので今回はカット。あとUSJは差別化を狙ってないってハイパークリエイティブチーフマーケッターの人が言いそうだけど、そこは勘弁ね。

ここで上げたリーダーブランドの提供価値、リソース、ニーズの絞り方のうまさは群を抜いていると私は考えています。TDRは言わずもがなですが、ホークスとイーグルスはお股本にもあった通り、IT球団としてのリソースの桁が違っています。ライオンズはこれらの非常に激しい競合にさらされているのでは、と私は思います。

これらの競争に勝つには、「山賊行為を推してダイナミックな試合展開で引き付ける」というこれまで通りで大丈夫、と私は思っています。埼玉西武ライオンズはもう、みんなを引き付ける最高のエンタメを持っているのですから。

長くなるので4Pやデプスは次回以降。それでは、また。

じはんき



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?