見出し画像

1/29 ニュースなスペイン語 Campaña electoral:選挙活動

カタルーニャ州で28日、来月14日に予定されている州政府選挙に向けて、選挙活動(la campaña electoral)が正式に解禁となった。

今回の州政府選挙は「恐らく民主主義史上最も不透明(tal vez la más incierta de la democracia(El País誌 1.28.)」と言われている。

なぜなら、14日に開催ができるかどうかの判断を、来月8日までにカタルーニャ州最高裁(El Tribunal Superior de Justicia de Cataluña )が示すことになっているからだ。州政府はコロナ感染拡大予防措置として、選挙を5月30日に延期すると発表したが、最高裁がこれを覆し、予定通り14日に行うよう一時措置を命じていた。

さて、昨日まで中央政府の厚生大臣(el Ministro de Sanidad)だったサルバドール・イジャ(Salvador Illa)が一転、カタルーニャ社会党(Partido Socialista de Cataluña:PSC)から出馬する。コロナ第三波(la tercera ola)の真っ只中、選挙のために大臣を辞任するイジャに対して、当然、野党からは「議会に対する侮辱(la burla al Congreso)」、「茶番(la pantomima)」、「悪い冗談(la tomadura de pelo)」などと批判が上がっていた。が、イジャ本人にとってはどこ吹く風。選挙運動に精を出している。

動向調査センター(Centro de Investigaciones Sociológicas:CIS)のアンケートによれば、PSCに投票すると答えた人は23.9パーセント。およそ30~35議席(el escaño)の獲得が見込まれている。CISは、コロナ関連の記者会見で連日マスコミに姿を見せていたイジャの知名度が後押ししていると分析している。これが「イジャ効果(el efecto Illa)」だ。

写真は昨年、出馬表明をした時のサルバドール・イジャ。「私には準備ができている(Estoy preparado)」と語った(Política誌(2020.12.30)より)。

* * * * * * * *

☆ 1月31日加筆 カタルーニャ州最高裁は29日、選挙を2月14に実施することを正式に決定した。また、イジャ効果に関して、カタルーニャ州の動向調査センター(Centro de Estudios de Opinión :CEO) は懐疑的に見ていて、同センターが実施したアンケートによれば、カタルーニャ共和主義左翼(Esquerra Republicana de Catalunya:ERC)の支持率が最も高く、34~35議席を獲得する見込み。これに、ジュンツ党(Junts per Catalunya)が32~34議席で続く。ERCとジュンツ党は独立主義(el independentismo)。第3位につけているのが、イジャが出馬するPSCで、26~29議席獲得の見込み。そんな中、PSCの母体であるスペイン社会労働党(Partido Socialista Obrero Español :PSOE)の書記長(el secretario general)であり、中央政府首相であるペドロ・サンチェス(Pedro Sánchez)がイジャの応援演説に出向き、「独立主義者たちの招いた衰退のページを今こそめくる時だ(pasar página de la decadencia independentista(RTVE.1.30.より))」と支持者たちに呼びかけた。