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8/20 ニュースなスペイン語 Cuadro inédito:未発表作品

パブロ・ピカソ(Pablo Piccaso)の未発表の作品ではないか(un probable cuadro inédito)とされる作品がイタリアで発見された。

Ojo de la serpiente

この絵には「蛇の眼(Ojo de la serpiente)(仮訳)」というタイトルが付いている。

現在、イタリアの専門家チームを中心に、この絵画がピカソによるものかの真贋鑑定(en proceso de autenticidad)が進められている。

1935 年から1937年に描かれたものらしく、ピカソが親交のあったドイツ人画家パウル・クレー(Paul Klee)に贈ったものとされている。

絵の上部に3つほど鉤十字が確認できることから、ナチス党を表現しているのかなということは素人にも分かるが、専門家たちによれば、アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)を皮肉的(de manera caricaturesca)に描いたものらしい。

だからこそ、大変都合が悪く(muy incómodo)、ずっと隠されていたほうが良い(era mejor que se mantuviera escondida)絵だったという。

ガラガラヘビ(serpiente cascabel)がヒトラーの顔に巻き付いている――。専門家たちによるとこういう解釈のようだ。

ヒトラーが嫌ったとされる赤いルージュが塗られた唇、そして、同じく彼が避けていたタバコを象徴するパイプ(pipa)。これらを自ら身につけた独裁者ヒトラー。

なるほど、からかい方としては秀逸で、面白い構図だ。

そして、赤い唇には、「Schweigen」というドイツ語が見える。これは、「口を閉ざす」という意味の動詞。色々な解釈(interpretación)ができそうだが、この作品を秘密にしておくという意志(la voluntad de mantener la obra en secreto)を表しているのかもしれないという。 

この作品にはピカソのサインはない(no está firmada)が、唇に書かれた「Schweigen」の「S」がピカソの書き方と一致する(coincide con el estilo de escritura)という。

他にも、ヒトラーの目や唇が、かつてピカソが木炭で描いたというソ連の独裁者ヨシフ・スターリン(Iósif Stalin)のそれと酷似しているとも指摘されている。

また、当時、ピカソが使っていたとされる絵具の化学的要素(elementos químicos)も検出されているらしい。

もし、「蛇の眼」がピカソのものであるということが証明されれば、ピカソがヒトラーに対して示した大きな抵抗(gran oposición)を示す例として、類を見ない発見(descubrimiento excepcional)となる。

写真はピカソ。「ピカソ・本名」と検索すれば、長〜い本名が出てくる。まぁ、ピカソのテッパンネタ。これに対して、ややマイナーなのが、「ピカソ」が母方の名字だということ。父方は「ルイス(Ruiz)」。父方の名字がありふれている時、あえて、母方の姓を名乗ることもある。まぁ、仮に「ルイス」だったとしも、この人の才能は変わらず開花してたかもしれないが。

出典
https://www.rtve.es/noticias/20220819/probable-inedito-picasso-representando-hitler/2396875.shtml