見出し画像

4/16 ニュースなスペイン語 Violencia vicaria:代理暴力

同じテーマを、昨年1月10日の小欄(https://note.com/jidequin/n/nad46598ac883)でも取り上げたが、その時は意訳して「子供を利用した暴力」という訳を付けていた。

しかし、最近では「代理暴力」という直訳がちらほらネット上にもでてきたので、小欄でも採用することにする。

代理暴力は男性から女性への暴力(violencia machista)のひとつの形態で、夫(もしくは元夫か内縁の夫)が、(元)パートナーである女性に直接ダメージを与える代わりに、彼女の子供を傷つけることでより大きなショックを与えることを目的としていることから、「代理の」という形容詞「vivario, vicaria」が付く。

年が開けて4ヶ月が経つが、すでに、スペインでは7名の子供たちが、父親、内縁の父親、元父親に殺害された。

このペースは代理暴力によって亡くなったこどもたちの記録を取り始めた2013年以降最悪。

直近のケースは4月10日にカタルーニャ州バルセロナで発生した代理暴力。

この事件では男が妻と、8歳の双子の兄弟(dos hijos mellizos)を殺害した後、列車に身を投じ(lanzándose a las vías del tren)自殺した。

誰ひとりも救われない最悪の幕引きとなった。

このバルセロナの事件によって、残念ながら、2024年は不幸な記録が更新されることになる。

これ以上の更新は誰も望まない。

写真は事件現場付近のガレージ(garaje)のシャッター前に手向けられたバラの花。

殺害された女性たちと、そして、大人たちの事情など何ひとつ分からぬまま命を奪われた子供たちの冥福を祈りたい。

アーメン。

出典
https://amp-elmundo-es.cdn.ampproject.org/v/s/amp.elmundo.es/cataluna/2024/04/11/6616e8bbe9cf4a4d128b4599.html?amp_gsa=1&amp_js_v=a9&usqp=mq331AQIUAKwASCAAgM%3D#amp_tf=%251%24s%20%E3%82%88%E3%82%8A&aoh=17130663988700&referrer=https%3A%2F%2Fwww.google.com&ampshare=https%3A%2F%2Fwww.elmundo.es%2Fcataluna%2F2024%2F04%2F11%2F6616e8bbe9cf4a4d128b4599.html