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1/17 ニュースなスペイン語 Operación Cataluña:カタルーニャ作戦

今日のキーワードは、今後、メディアでの登場回数が増えそうだ。

カタルーニャ作戦は、マリアノ・ラホイ(Mariano Rajoy)前首相が率いる国民党(PP)政権下で、カタルーニャ独立派(independentistas)に対して行われた不法な調査(pesquisas;investigacionrs)のこと。

ラホイ政権は、カタルーニャの独立の機運が高まっていた2012年から、独立派に何らかの不正(irregularidad)がないかを、警察権力を不法に用いて、身辺を調べさせたという疑惑が持たれている。

独立派にやましいことがあれば、これを潰す突破口になる――。とでも、ラホイは思っていたか…。

この度、ペドロ・サンチェス(Pedro Sánchez)現政権の報道官ピラール・アレグリアス(Pilar Alegrías)は、カタルーニャ作戦について、最後の最後まで(hasta las u últimas consecuencias)、真相を明らかにする(esclarecer)との声明を出した。

そして、アレグリアスは「国民党の前執行部のメンバーの国会出頭も辞さない(No hay que descartar la comparecencia de distintos miembros de la anterior administración del PP)」と述べ、ラホイ他、関係者がしかるべき時に調査委員会(investigación parlamentaria)で説明責任を果たすよう求めた。

サンチェスも、カタルーニャ作戦について、「我が国の民主主義の歴史の中で最も残念で、恥ずべき事態のひとつ(uno de los hechos más lamentables y vergonzantes de la democracia de este país)」と述べ、政敵国民党をここぞとばかり叩かんと、かなり、鼻息も荒い。

ところが、国民党も、そして、現党首のアルベルト・ヌニェス・フェイホ(Alberto Núñez Feijóo)も、この件については、現時点で完全に沈黙(el silencio absoluto) を貫いていて、「国民党はカタルーニャ作戦を抱えるラホイを切った(El PP deja solo a Rajoy con la operación Catalunya)」とのタイトルを打った記事も出る始末。

国民党は、少なくとも、現段階では、かつてのリーダーを養護するつもりは全くないようで、まるで、絵に描いたような、典型的なトカゲのしっぽ切りの構え。

かの作戦の調査対象となっていたカタルーニャ州の前知事であるカルラス・プッチダモン(Carles Puigdemont)も、当然のことながら、作戦を「ラホイ政権がおかした民主主義への犯罪行為(crimen contra la democracia cometido por el gobierno de Mariano Rajoy)」と位置づけ、批判のギアを入れた。

かつて腹を探った相手から、今度は、自分の腹を探られる羽目になったラホイの心(腹?)中はどんなものか……。

写真は渦中のラホイ。

出典
https://www.rtve.es/noticias/20240116/gobierno-investigar-operacion-cataluna/15918485.shtml