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8/11 ニュースなスペイン語 10000 pasos diarios:1日1万歩

アメリカ合衆国のジョンズ・ホプキンズ大学の研究チームが、健康を維持するため(mantenerse saludable)に、1日1万歩という「神話(mito)」を論破し(desmontar)、実際は、病気にならないために必要な1日の歩数(los pasos diarios necesarios para reducir los riesgos de contraer enfermedades)は3987歩であることを発表した。

小生の回りでも1日1万歩はしんどいという声はよく聞くし、随分前から、実は1万歩も必要ないらしい、ということは薄々知っていたが、実際は4000歩足らずで十分であることが研究で裏付けられたのは(怠け癖のある小生には)大変心強い。

しかも、1000歩くごとに死亡リスクが15%減る(por cada 1.000 pasos adicionales se disminuye en un 15% el riesgo de mortalidad)。

ただし、2万歩を超えると効果が算出できなくなる(no han podido evaluar los efectos a partir de los 20.000 pasos andados)とのこと。

それでも……(計算中)、1日4000歩を歩き、更に6000歩余計に歩けば、理論上は、死亡リスクは90%減るということなる。もしくは、7000歩余計に歩けば、計算上は、不死身になるのだが…。

そこからは各人の健康状態、歩く動機、性別、年齢などによります(Ahí depende del estado de salud de cada persona, de su motivación, del sexo o de la edad)

と専門チームのメンバーは話す。まぁ、当たり前。

研究チームによると、この1日1万歩神話は1964年の東京オリンピックに端を発している(el de los 10.000 pasos se trata de un mito que surgió a raíz de los Juegos Olímpicos de Tokio 1964)という。

オリンピックの開催期間が万歩計の販売促進キャンペーンと一致し(coincidieron con una campaña publicitaria para vender podómetros)、健康な状態とこの数値が結びつけられた(que hizo que se asociara esa cifra a un estado saludable)。そして、このメッセージが今日まで生き残った(El mensaje caló hasta ahora)とのこと。

こう聞くと、日本人として、お騒がせして申し訳ありませんという気持ちにならなくもない。

ところで、「万歩計」は山佐時計計器株式会社の登録商標なので、ネットでは「歩数計」という表記も出てくる。

スペイン語ではギリシア語由来の「podómetro」とラテン語由来の「cuentapasos」のふたつがあるが、いずれも、「歩数を数える(測る)」という意味で、「1万」は含まない、まさに無色透明な「歩数計」。

英語では「pedometer」というらしい。これはフランス語「pédomètre」から1723年に取り入れたというから、かなり、古い語。

フランス語の「pédomètre」は前半の「ped-」がラテン語の「足」、後半が、上にも出てきたが、ギリシア語に由来した語なので、ハイブリッドな形。

ここからは仮定の話。

もし、フランス語(もしくは英語)経由で、スペイン語に、歩数計を表す語が入ってきてたら、「pedómetro」という、何とも、ヘンテコな語が生まれていたことになっていた。

まぁ、スペイン語では、「pedo」は「おなら」のことなので、そんなものを測定できるわけもなく、そもそも、そんなことを想起させる語は全力で阻止されていたろうけど。

写真はイメージ画像。2016年の画像で、「1日1万歩く。それは楽しく、健康な挑戦(Caminar 10.000 pasos al día: un reto divertido y saludable)」とある。

いやはや、6000歩も余計に歩かせてしまい、申し訳ない(^^;)。

出典
https://www.rtve.es/noticias/20230809/estudio-desmonta-mito-pasos-saludables/2453749.shtml など