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3/30 ニュースなスペイン語 Nueva estrategia:新たな戦略

スペインのコロナ対策が転換期を迎え、新たなフェーズに入った。

先週の22日に厚生省(Ministro de Sanidad)が国内の自治州(comunidades autónomas)と行った、主な取り決めは次のとおり:

① 60歳未満のコロナ感染者の内、軽症(leve)か無症状(asintomática)の場合、隔離期間(cuarentena)を設けない。
② 60歳以上(mayores de 60)、妊婦(embarazadas)、免疫不全の人(inmunodeprimidos)の重症(grave)のケースを重点的に注視する。
③ 評価基準(baremo;criterio)を10倍にする(以下で説明)
④ 病床使用率(curva de hospitalizacion)は引き続き注視し、基準を厳格化する(以下で説明)。

これらの方針転換は「コロナのインフルエンザ化(gripalización de coronavirus)」、つまり、コロナの警戒レベルをインフルエンザ並みに引き下げるための第一歩(avanza un paso)となる。

③については、具体的に説明しておこう。

これまでは、60~65歳までの2週間累積の10万人当たりの感染者数(incidencia por 100,000)は、

危険度【低】 :25~49人
危険度【中】 :50~149人
危険度【高】 :150~249人
危険度【超高】:250人以上

という基準によって危険度が分類されていたが、これからは、

危険度【低】 :250~490人
危険度【中】 :500~1490人
危険度【高】 :1500~2490人
危険度【超高】:2500人以上

となる。つまり、これまでの基準で「危険度【超高】」だった人数(250人以上)は、新たな基準では「危険度【低】」となり、何と、3つもレベルがダウンするのである。当然、専門家たちからは「管理のシステムが軽視化される(se trivialicen los sistemas de control)」という懸念が示されている。

その一方で、④に示した病床使用率は「より厳格になった(se han vuelto mucho más estrictos)」という変更がある。

スペインは3月29日現在、10万人あたりの感染者数は467人なので、世界的に見ても、ヨーロッパに限定しても、感染者は少ない。とは言え、ここ数日は増加傾向にある。そのため、専門家たちは、「感染者をしっかりと追跡すること(hacer buen rastreo)」や 「現在、広まっている変異を特定すること(buscar uno de variantes que estén circulando)」を怠らないように注意喚起をしている。

出典
<本文>
https://www.rtve.es/noticias/20220329/ingresos-incidencia-vulnerables-estrategia-control-coronavirus/2324020.shtml