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3/15 ニュースなスペイン語 Calima:黄砂

Calimaは辞書には「靄(もや)」と出てくるが、今回の文脈では「黄砂」の方が良い。

アフリカ北部のサハラ砂漠(desierto de Sáhara)の砂ぼこり(polvo)が突風に乗って、イベリア半島に到達した。バレンシア州のアリカンテとムルシア州の空(cielo)を文字通り、オレンジに染めた(tiñe de naranja)。

ちなみに、今回、突風を引き起こした低気圧は「セリア(Celia)」という名前が付いている。スペインでも低気圧に名前を付けるのが習わし。AからWのアルファべート順に、男性(masculino)と女性(feminino)の名前を交互(alternando)に並べ、毎年、リストを作る。ちなみに、「セリア」は女性の名前なので、次は、男性の名前で「ディエゴ(Diego)」が続くらしい。

このような黄砂は「数十年前(como hacía décadas)」によく到来していたが、近年は無く、今回の黄砂は「例外的な出来事(suceso excepcional)」と専門家は話す。

ちなみに、今回のように、微粒子(pequeñas partículas)やほこりなどが空中に浮遊している状態を、スペイン語では、「en suspención」という表現を使う。

日本語でも「サスペンション(車体が地面に直に着くのではなく宙づりの状態を作り出す装置)」、「サスペンダー(ズボンがずり落ちないように宙づりにしておくゴム)」、「サスペンス(不安な気持ちがずっと落ち着かず、宙づりのまま、ぞわぞわしている気持ちがずっと続くドラマ)」のように、何かが地に着かない状態に関わるカタカナ語とも大いに関連がある。

なお、低気圧セリアは、15の自治州(comunidad)で「危険(riesgo)」級、11の自治州で「重大な危険(riesgo importante)」級の風(viento)、高波(oleaje)、降雪(nevada)、降雨(precipitación)をもたらすと予想されている。ちなみに、危険級は「黄色(amarillo)」、重大な危険級は「オレンジ色」の警報(aviso)が出される。

空中に浮遊している砂ぼこりと雨が混ざり合うことで「泥雨(acompañadas de barro)」と「視界が制限される(visibilidad quedará reducida)」などの二次被害が予想されている。

写真はムルシア州の黄砂の様子。

出典
〈本文〉〈写真〉
https://amp.rtve.es/noticias/20220314/calima-tine-naranja-cielos-region-murcia-alicante/2311060.shtml