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不都合があると体調不良になる子どもいるよね

教育現場では、「誤学習」という表現が使われることがある。特に、特別支援学校等、特別支援教育が行われている現場でよく聞く表現だ。

誤学習とは

ある状況に対して不適切な行動を示すこと、その行動が解決策として正しいと理解していることである。ある状況下で不適切な解決策として体験し、再度同じ状況になった時に不適切な解決策を繰り返すことである。

誤学習の対応の難しさ

子どもは多くの人と触れ合いながら、関わり方を学んでいく。楽しかったこと、嬉しかったこと、悲しかったことなどの体験の中で、人との関わり方を学んでいく。周りの環境が人との関わり方を形作っていく。その中で必ずしも適切な関わり・やりとりが行われているわけではない。特に、障がいを持っている児童・生徒に関しては、障がいがあるという点から過度に支援を受けすぎてしまうことがある。本当は自分でできることがもっとあるのに、周りがその児童・生徒の可能性を潰してしまうことがある。過度に支援を受けすぎてしまっている・不適切なやり取りをしてきている児童・生徒は、自分で状況を解決することが難しい。例えば、困っていることがある時に咳き込むなど体調不良をアピールすることで、周りから声をかけてもらい困っている状況を解決していることがある。しかし、学校であれば声をかけてもらえるが、社会に出ても声をかけてもらえるわけではない。この状況であれば、周りに「困っているので手伝ってください」と言えることが適切である。しかし、障がいがあるということで過度に支援し、適切なやり取りをすることなく、助けてしまう。そうではなく、「困っているので手伝ってください」と伝えられるように教えてあげることが大切である。

適切なやり取りで上書き

小学生・中学生・高校生と各ステージごとに学んできている関わり方がある。適切なやり取りが行えているのであれば問題はないが、もしそうでないのであれば、適切なやり取りを繰り返し、やり取りを上書きする必要がある。そして、不適切なやり取りをしようとしている場合には、あえて反応しないことである。反応してしまうと、よりその行動を強化してしまう。

まとめ

生活していく中で、誤学習をしてしまう場面はある。しかし、子どもが適切な解決策を持つことができるように、その周りの大人は適切なやり取りを通して子どもの学びの機会を作っていくことが大切である。子どもとの一つ一つのやり取りに注目しながら、成長を促していくことが大切であると考える。


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