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ニューヨークのデモの様子

6月2日、私たちはニューヨーク市のダウンタウンで行われたデモに実際に参加しました。最寄駅のCity Hall 駅に着くと、既に道路を埋め尽くす人でいっぱいでした。皆手にはそれぞれのメッセージを書いたプラカードを持っています。

Brooklyn Bridge前から行進は始まりました。想像していた以上の人の多さと規模の大きさです。

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#BlackLivesMatter にちなんで皆黒い服に身をまとい、コロナウイルスの防止も兼ねて、マスクをしながら行進します。

私たち自身初めてのデモで、参加する前は ”デモは危ない" という先入観があり、すぐ走れるようなスニーカーを履き、あまり荷物を増やさないためにもプラカードの持参なしで参加しました。

実際に参加している人は、人種がそれぞれバラバラという印象でした。黒人の方、白人の方、アジア人の方、ラテン系の方、年も若い層から中年層まで(中にはお年寄りも!)見受けられました。

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暑い中、このおばあさんも叫びながら歩いていました。

デモの行進中は、いくつかの掛け声が種類があり、誰かがその掛け声をすることで周りが復唱します。

No Justice No Peace (正義なしにして平和はない)

Say his name, George Floyd (彼の名前は、ジョージ・フロイド)

Hands up, Don't shoot(腕をあげるから撃たないで)

Black Lives Matter(黒人の命も大切だ)

が主な掛け声でした。

デモは街全体を何時間もかけて練り歩きます。人がこれだけ集まり、今日の気温は24度、さらにマスクをして黒い服を着ているため体力の消耗が想像以上でした。行進の中には水のペットボトルを数十本や、エナジーバーを数十個用意して持参している方が何人もいてその方々が水分補給や栄養補給をしたい人々にタダで配っていました。私たちも水のペットボトルを受け取ったのですが、水をもらったのはこちらなのにも関わらず、ありがとう、と伝えてくれました。もちろん、その分のゴミはきちんとそれぞれで処理します。

そして、デモの周りにはいつ暴動が起こっても抑制できるように、たくさんの警察官と、空っぽの市バス(護送用)が配置されていたのですが、一部のプロテストの方々と警察官が柵を挟んで緊張状態に。

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ですがその後、警察官の方々がこちらに敬意を示すために跪き、プロテスト側もその行為に対しての歓声や拍手が沸きました。

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行進を進めていく中、すれ違うトラックの運転手やバスの運転手、工事現場で働いてる方々もこちらにクラクションや道具で音を立ててエールを送ってきました。下の写真は、ある通りすがりの車がクラクションを鳴らしながらプラカードを掲げている様子。

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この後チャイナタウンを通り、イーストビレッジを抜けて14丁目についたところで、参加開始から3時間経過していたのでデモ行進から離れました。

いつもメディアで目にするデモとは天と地の差で、オーガナイザーが行進が交通の妨げにならないようにデモ参加者に指示を出したり、警察官の間に入って癇癪が起きるのを防いだり、すごくピースフルでポジティブな雰囲気が溢れるデモでした。誰も何かを壊したり、暴れたりしていません。

今回たまたま私たちが参加したプロテスト団体がきちんとオーガナイズしていただけで、他のプロテストが果たして今日ほど安全なものなのかという確証はありませんし、いつでも状況はすぐ変わってしまいます。悲しいことに、暴動を繰り返しあらゆる店を略奪していく集団もいます。

ですが、プロテスト=暴動と報道するメディアを鵜呑みにするのではなく、自分自身で信頼のあるソースを探り、情報を見極めていくことが大切なのではないかと思います。

デモ参加報告は以上です。

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