手放した手段と、これからのこと。
今年の3月に、じぶんジカンは「工房」をつくりました。
それまで自宅の中にあった工房の機能を、自宅以外の場所としてつくった理由は、たったひとつ。
「お客さんに来てもらえる場所にしたい」と思ったからです。
工房に入居したのは、3月の上旬。
ほどなくして、気軽に人と会えない、移動すらしにくい世界がやってきました。
自粛期間中は、入居したばかりの工房にも行けず、当然製本も発送もできなくて、「なんで自宅と分けてしまったんだろう」と悔やんだことも。
でも再び外に出られるようになって、工房に通うようになると、やっぱり「工房」は最高で、行くたびにテンションが上がり、気合いが入る場所です。
工房があるから出会えた人もいるし、じぶんジカンのブランドとしての大きな一歩にもなったと思います。
ただ、当初描いていた「お客さんに来てもらえる場所にしたい」という想いは、やはり難しそうだと感じています。
お客さんに来てもらえるお店にするには、かなりの準備が必要です。その準備を事業として実らせるためには、たくさんのお客さんに来てもらう必要があります。
しかし、この状況を考えると、気軽に「来てくださいね」と、わたしは言えない…。
もちろん、もう経済活動は再開していて、新しい日常とともに生きていかなければならないのはわかっているのですが、お客さんにリスクを負ってもらってまで「来てください」と、今のわたしはまだ言えない。
この先のことは、わかりません。きっといつかまた、「来てください」と言えるようになる日が来るのかもしれないけれど。
3月に工房に入居してから今まで、たくさん考えてきました。
じぶんジカンはユーザーさんのために何ができるのか、これからどうして行きたいのか。
そして、今のわたしたちが出した結論。
それは、「お客さんに来てもらう工房の機能をあきらめること」でした。
工房でユーザーさんと直接お話したいと思っていたけれど、そして、工房の延長線上として、いつか「ひとりカフェ」を開業したいと思っていたけれど。
それらはあくまで手段であり、その手段を通して実現したかった「ユーザーさんとの関わり」や「自分と向き合う時間の提供」は、他の手段でも実現できるだろうと思ったのです。
と、いうことで!
じぶんジカンは、工房をお客さんに来ていただける場所にすることを、あきらめます。
その代わり、場所にとらわれず、全国のユーザーさんと気軽に関わりながら「自分らしい生き方」について一緒に考える方法を、2021年からスタートできたらと思っています。(まだ考え中ですが!)
それと、ここからは余談。今回のこの状況を経て、わたしたちは「数年以内に海の近くの街で暮らすこと」を目標にしました。
工房の機能も、その時までには海の街に移動しようと思っています。
海の近くの街・鎌倉方面から、今年東京の山の方に越してきたばかりなのですが(笑)、やはりわたし達には海街が向いています。
じぶんジカンのロゴも、実は海にまつわるモチーフなのですよ。
デザイナーさんがつくってくれた
ロゴのデザインコンセプト
工房でのサービスを楽しみにしてくださっていた方がいたら、実現できなくてごめんなさい。
じぶんジカンでは、ユーザーさんたちと、別の方法でもっともっと良い「関係性」をつくれたらと思っています。
今後とも、じぶんジカンをどうぞよろしくお願いいたします!
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