あの時のフルチンで輪になって踊るおっさん達を、私は全く忘れられない

海辺でアベックが頬を赤らめティー片手にデートをしている。私は今日も片手にビールを持ち、会話に花を、脳汁にビールを咲かせている。

そう、ここはスペインのビーチ。
私はあの時、スペインのビーチにいた。

ここスペインのビーチでは、ヌーディストビーチではないんだろうな？という感じでたまにおっぱい丸出しの金髪のちゃんねー達が海辺ではしゃぎ、日焼けを楽しんでいた。

私達もビール片手に海辺を散歩していた。
「スペイン、ここは自由の国やな。」と思いながら歩いているとふと疑問がよぎった。

「海辺以外ではヌードでも法的に大丈夫なの？？」という疑問だ。

道成に沿ってビーチがあり、ビーチに一歩踏み込むと、裸体、いや、水着天国だ。

一本逸れると普通に国道があり、公園があり、繁華街が広がっている。

「普通の場所、公共の場では服を着ていないと、警察に捕まるよ〜」と言っていて、ですよね〜と内心ちょっと安心したのだった。

酒も少し入り、会話にも花が咲く。マイ脳汁もビールにヒャッハーしている。憧れだったスペインのビーチで今、私はお昼からビール片手に散歩している。テンションもダダダダと右片上がりだ。脳内ではトトロの曲が流れる「あっるこ〜歩こ〜私は元気ぃ〜〜」を英語バージョンで、口ずさんでしまっていたように思う。

「Let's walk〜let's walk〜〜I'm fineせんきゅ〜」

海辺がキラキラしている。金髪の美男美女もキラキラしている。そんなキラキラ達を眺めていると、

ふとある集団が目に止まる。

大きな身体、少し腹の出たおじさんの集団が、輪になって何やらたのしそうにくるくる回って踊っている。

大きな身体、少し腹の出たおっさん達数十人が集まり、片手にピザ、もう片手にビールを持ち、フルチン全裸でくるくる輪になって踊っている。

おじさんのおじさんもフリフリちんちん楽しそうに踊っている。

ブハァァァァ！！ビールを吹いた。
吹いたと言うより鼻からビールが出た。

いや、わかる。ここは自由の国、スペインである。おっきいおっぱいの金髪のちゃんねー達をみて、「めっちゃ！絵になるやん！」と、まるで全く、エロい目線でもなく素敵やな〜素敵なビーチやなぁと思っていたのだ。

そこに突然現るフルチンで輪になって踊るおっさん達。もうめっちゃくちゃ陽気なラテン音楽を流し、腰を振り振り、おしりふりふり、くるくるちんちん皆で踊っているのである。

もう、その姿、に感嘆、というかあいた口が塞がらないどころか「ブハァァァァ！！アハハハハハハハ」と大きな笑い声をダイナミックに出してしまった。

おじさんのおじさんも「フルチンビーチイェア！」と言わんばかりにラテンミュージックに合わせて、楽しそうにちんちんフリフリ右に左にと踊っている。

もうその光景が何やら、もうおもろすぎて最高すぎて「これこそ真の自由！！！！」と思いながらも、「ブハァァァァ！！」っともう、ちょっとずっと笑いが止まらない。

「ビール！私にもう一本！ビールを下さい！！」我が脳汁も、おかわり！おかわり！と酒を要望していたのだった。

きっとスペインでは普通の光景なんだと思うけれど、小さなジャパンの島国で育った私には、とても衝撃だったのである。

そんな時に頭をよぎった、ずっと怖い顔しているあの人も、文句ばかり言っているあの人達も、
もう皆すっぽんぽんになって、裸になって、フルチンでフリフリちんちん踊っちゃえばハッピーなんじゃないの！？

そんな事を真剣に思ったのである。

韓国人の親友も、シンガポールのビーチで言っていた。真の自由はヌーディストビーチにあると。

「ユリア！いつか一緒ニ、ヌーディストビーチに行コウ！ワタシ！乳をフリマワシテ走りたい！」

「おっしゃ！いこう！フルチチで走ろう！」

流されるのが川だ、乗りかかったフルチチだ。

コロナが収まったら、フルチチで走って、輪になって踊ろう。これは一つの夢であり、野望であり、挑戦だ。まぁでもちょっとそれまでに腹の肉を、少しでもへっこましておきたいな、と思っているのだった。

私は疲れた時、イライラした時、少し悩んだ時、あの時のビーチを思い出す。キラキラのビーチ、キラキラの金髪美男美女、そしてその後ろで輪になってフルチンで踊るおっさん達。

ああ、イライラが、銀河系にすぅーーっと消えて行く。そこのイライラ爆弾を抱えたあなたや、疲れ切ったあなたにも是非このフルチンイライラ解除法を試していただきたくて、今回noteにしたためた次第である。

スペインを思い出す度、ガウディのサクラダファミリア、キラキラ光る海辺、フルチンのおっさん達をセットで思い出す。

あの時のフルチンで輪になって踊るおっさん達を、私は全く忘れられない。