理科の雑学㊵【一酸化炭素中毒はなぜ起きる?】
自動車内、テント内、物置内、農業用ハウス内・・・
今年の冬にも、悲しいことに、様々な場所で一酸化炭素中毒が起こっている。
閉じられた空間で物が燃えることで、空間内の酸素が不足して二酸化炭素でなく一酸化炭素が多く発生するようになる。(酸素が十分にある中での燃焼でもある程度の一酸化炭素は発生している。)
人間は、血液中のヘモグロビンが酸素の受け渡しをうまく行っていることで体の隅々まで酸素を運ばれ、生きることができている。
しかし、酸素を運ぶ重要な役割であるヘモグロビンは、酸素より一酸化炭素と結びつきやすい性質がある。
なんと、ヘモグロビンの一酸化炭素との結合の強さが、酸素との結合に比べ200倍以上の強さなのだ。
そのため、一酸化炭素を吸い込むと、ヘモグロビンは酸素でなく一酸化炭素と結びつくため、酸素を体の隅々に運ぶことができなくなってしまう。
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