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障害者が普通に生きるために「障害者」扱いをやめる?

これまで2回に渡り、社長×副社長対談企画の第1弾として、この常識を覆した先にJPTが目指す未来像を、社長の成川、副社長の阿渡に聞いてきました。

「『障害者は最低賃金』という常識を変える。僕たちJPTが見据えるその先の未来。」というテーマで3つの記事に分けてお送りしています。

(執筆:ミッションパートナー ちひろ)

↓各記事へのリンクはこちら

最終回の今回は、いよいよ社長の成川と副社長の阿渡がJPTを通じて作りたい未来像を掘り下げていきます。

最終的には「障害者雇用」という概念をなくしたい

これまでの記事で、お2人のそれぞれ実現していきたいビジョンが見えてきました。では、改めて会社として目指していきたい未来像をお聞かせいただけますか?

(成川)
世間では「ダイバーシティ」や「働き方改革」など、いろいろな言葉で働き方や生き方の多様性を認めようとする動きがありますが、自分の中でどうもしっくりこない感じがありました。

これまで制度や仕組みを作る際にペルソナとされてきたのは、対象となる集団のマジョリティでした。既婚男性でパートナーは専業主婦、子供は2人で郊外に戸建て住宅を購入している。長期休みが必要な旅行は定年退職後の楽しみに取っておく。そんな人たちが、そんな人たちのために作った制度。

今はその反動で、対象とされていなかった人たちを取り上げ、優遇するというのがトレンドになってしまっています。

僕が考える多様性を許容する制度とは、逆に、あらゆる優遇を排除した、最低限のものです。

障害、性別、人種、宗教、年齢。

そういった区別に影響されない、誰もが平等にメリットを享受できるものです。

今は障害者雇用、中でも難しいと言われている精神/発達障害者に絞って雇用を進めていますが、僕の中では「障害者雇用」という概念は存在していません。

誰でも障壁を感じることなく働ける仕組みや制度を作りたいし、一番難しいとされている分野でそれができれば、誰に対してだってフェアな職場環境を作れるはず。

そうすれば、障害者雇用の多くが今そうであるように、障害者が不当に差別されたり、逆に優遇されることもなくなると信じています。

JPTで実績を作って、組織でマネジメントをする立場の人にその考え方を仕組みごと伝えられたら、今の障害者雇用は様変わりするでしょう。「障害者雇用」という概念そのものがなくなるかもしれません。

(阿渡)
極論を言うと、最終的にはJPTのような「特例子会社」という会社じたいが
なくなるといいんじゃないでしょうか。

フェアに働ける仕組みをいろんな企業が真似するようになれば、障害者に限らず、誰もが垣根なく働けるでしょうから。

「みんなと違う」をベースに、普通に生きたい

誰もが障壁を感じることなく、フェアに働く。だんだんと「障害って、なんだったっけ?」と思えてきました。普通とは違うのが障害?

(阿渡)
僕の目指す世界は、障害者も普通に生きられる世界です。
ここで言う「普通」は、みんなと同じであるという意味ではありません。

そもそも「みんな」って誰なんでしょうか?
何ができたら「同じ」なんでしょうか?

人間を全部足し算して平均を出したとして、そこにぴったり当てはまる人ってほとんどいないはずです。

たしかに、障害があるということは、自分の周りにいる多くの人と違っていることを指す場合が多いです。

多少の不便はありつつも社会で問題なく暮らしていける健常者と、特別な配慮なしには暮らしていくのすら困難な障害者とでは、その間には大きな壁があるのかもしれません。

でも僕は、「みんなと違う」というところから始めればいいと思っています。
そこをベースに、人間として「普通」の、当たり前の人生を送れるような世界になってほしい。

例えば、街を歩いていても指を差されたり変な目で見られたり、心無い言葉を投げかけられない世界。
自信を持って、のびのび恋愛できる世界。
就活しても、不利にならない世界。

障害があることが、生きる上での違和感に繋がらない。そんな世界です。
JPTでは、そういう事例をどんどん作っていきたいですね。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。JPTの目指す世界をイメージしていただけたら幸いです。もし共感していただけたら、とてもうれしいです!

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