顧客のゴールそのものを受注すること。
前回のインタビュー記事では、開発におけるプログラミング工程以外の、上流工程と呼ばれる業務に空白が生じがちだというお話を聞きました。
未経験だった社員たちが上流工程も担当できるようになる数年後、もっと先。JPTはどんな仕事の作り方をしていこうとしているのでしょうか?
↓全4記事へのリンクはこちら
障害者雇用でDX推進って、どーゆーこと? 【社長×副社長対談】(第3弾・1/4)
重要度が高く、緊急度の低い仕事をやる。 【社長×副社長対談】(第3弾・2/4)
ITシステム開発初期段階における上流工程の空白。 【社長×副社長対談】(第3弾・3/4)
顧客のゴールそのものを受注すること。 【社長×副社長対談】(第3弾・4/4) ※本記事
(執筆:ミッションパートナー ちひろ)
ーグループのいろんな業務がDXされるうえで、とても重要な役割を担うことになりそうですね。今後も、グループ企業の業務効率化のためのシステムを、その時採用する社員の能力に応じて作っていく姿勢は変わらない予定ですか? 正直な感想を言うと、いつかネタが尽きてしまうそうに思ってしまうのですが。
(阿渡)
たしかにそれはあります。
実は設立当初から、グループ企業のルーチン業務をまるごと請けたいという思いがありました。
今もそう思っています。
前に話した「仕事があるのかという不安」とも関連しますが、今やっている新しいシステムの開発業務と並行してルーチン業務を請けることができれば、安定雇用にも繋がります。
ただし、グループにはすでにバックオフィス業務を請け負う子会社もあるので、そこと競合しないようにしないといけないな、とは思っています。
(成川)
僕は、社員たちに「1時間を5秒にする仕事をしてほしい」と思っています。
自分たちの作るシステムが、これまで誰かが1時間かかってやっていた仕事を5秒で終わらせてしまえるなら、自分のやった仕事はすごく価値の高いものだったということになりますよね。
同じような入力作業をひたすら繰り返していたのが、ボタン1つでできるようになる。
今までは、障害者のためにその「入力作業」を残していたのに、障害者たちが逆にその仕事をなくしてしまう。
これってすごいことだと思うんです。
ーたしかにすごいですね。めちゃくちゃカッコいいです。単純作業を低賃金で行うという図式は、もう存在しなくなりますね。
(成川)
はい。
そうやって「ルーチンを早くするシステム開発」を受注することも大切なんですが、それよりも僕はルーチンそのものを受注したいと思っているんです。
システム開発の部分だけを切り取ると、システムが必要な場面を見つけることや、どんなシステムにするのがいいのかという部分は、どうしても顧客任せになりがちです。
顧客が気づかなければ、ルーチンを効率化するという土台に乗せられないまま業務が埋もれていく。
そうではなく、ルーチン業務そのものをJPTが請け負うことができれば、視界がぐんと変わってきます。
新聞配達の仕事に例えましょう。
1件あたり10円の新聞配達の仕事があったとして、1日に1万件こなせば、10万円の売上になる。
この仕事を効率化するには、例えばロボットやドローンに配達してもらう、新聞契約状況に応じて効率的な配達ルートを導き出すシステムを作る、などの方法があるかな、と。
このとき、JPTが新聞配達会社になるのか、それとも新聞配達会社がJPTにロボット制作を依頼するのかで仕事はまったく変わってきます。
新聞配達の仕事は、当たり前ですが「新聞を効率的に配達する」というのがゴールです。ロボットを作ることがゴールではありません。
新聞配達会社になれば、ゴールそのものが自分の仕事になります。
「いいロボットを作ろう」ではなく、「効率的に新聞を配達しよう」ということを自分たちの目標に掲げられれば、成長のスピードも質も段違いに上がります。
JPTでやる仕事は、将来的にそういう仕事にしていきたいと思っています。
ーゾクゾクするし、わくわくします。JPTの未来がさらに楽しみになりました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?