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モチベーション理論とゲーミフィケーション~図解モチベーション大百科

 こんにちは。ゲーミフィケーションデザイン賢者Lv98のきっしーです。 

 授業で高校1年生たちにモチベーションの話をしました。
まずは生徒たちに質問、
・あなたのモチベーションが高い時は、どんな時ですか?
・あなたのモチベーションが低い時は、どんな時ですか?
・その違いは?
・あなたがやったことがある、モチベーションが低い時の、高めるコツは?

例えばある生徒の回答。高い時は、ゲームやっているとき。低い時は、勉強やっている時。違いは、楽しいか楽しくないか。勉強につかれたらちょっとだけ気分転換にゲームをやる(でもゲームやめられなくなった 笑)。

モチベーションを知ろう・うまく使おう

 Wikipediaよると、動機づけ(motivationモチベーション)とは、行動を始発させ、目標に向かって維持・調整する過程・機能。・・・ だそうです。
楽しければ、行動を始発させ継続させるのは簡単ですが、楽しくないことだと、行動を始発させ継続させるのは困難になる。ではどうするのか?

ここからは、「図解モチベーション大百科」(池田貴将著、2017、サンクチュアリ出版)の中から8-10コの実験を紹介しながら、生徒らの興味のある実験を自分ならどっちを選ぶかも含めて、ディスカッションしました。


一番人気のあった実験が、「テストの報酬」。

08罰金と報酬2

(「図解モチベーション大百科」45pより引用)

「一番成績の上がったのは、どのチーム? なぜ?」をディスカッションしました。
実験結果では、Aチームの成績はBチームよりはるかに上がったそうです。人は「あげるよりも、取り上げる」方がアクティブになるそうです。脳が取り上げられる不安にかられて頑張るので。
⇒へーと思ったが、自分がやられたらイヤだ。との生徒の意見。

2番目がトピックがこれ。「コーヒー店のスタンプカード」

01目標勾配2

(「図解モチベーション大百科」20pより引用)

質問「どっちのパターンが、より多く1杯無料を手に入れたか? なぜ?」をディスカッションしました。生徒の選択はBパターンの方が多かった。

実験結果でもBパターンの方が有効。ゴールにより近い気がするから。
⇒人ってお得が好きなんだ。との生徒感想。

この本には、100以上の実験結果が載っていますので、自分がピンとくる箇所をピックアップして活用すると、モチベーションアップに役立ちます。


人を動かすのが、モチベーション理論


 一番大事なことは、人は楽しいことは自然にやる。楽しくないことはやりたくない。やりたくないことをどうやってやらせるのかが、モチベーション理論です。そして、それと被る部分もありますが、「楽しくない」を「楽しい」に作り替えてやりたいと思わせるのが、ゲーミフィケーションです。

生徒の感想
【今日の授業で印象に残ったこと・学んだこと】
(抜粋)
・考え方でモチベーションが変わること
・人の物事に対して持つやる気の付け方はいろいろある
・モチベーションの意味がやる気とかそういった話かと思ったけれど、動きたい理由とかそういった話で認識を間違えてて勉強し直さないとなって思いました
・人によってモチベーションの上げ方や、下がることが違って面白いと思った
・お得だと思わせたほうが売れる
・少ない視覚情報だけで脳が勘違いするなんて結構脳って単純なんじゃないかと思った。
・脳を騙したりするなどいろんな方法でモチベを維持したりあげたりできる
・モチベは目標があれば向上する
・僕は、美女に褒めてもらえるならなんでも頑張れる気がする。



「がんばろう」と思うのは人間だけ!

イラストモチベ2

 皆さんは、「がんばる」ことの経験が沢山あると思います。「今日会議だから会社に行かなくては」「来週テストだから勉強がんばらなきゃ」など。
が、実はそれは人間だけが出来ることで、ライオンも犬も猫も「がんばらない」のです(生存や種の保存欲求は除く)。
人間ってスゴイし、それが出来るから地球上で一番繁栄している。でもその分大変な思いもしているのです。まず「がんばろう」と思った自分自身をほめて上げて下さい。


脳も体も怠け者!

イラストモチベ1

 「がんばらなくっちゃ」と考えているのは、脳の前頭前野だけだそうです。意志をつかさどっている部分。実は脳の残りの部分は怠け者で、いつも「やる気ない」状態。体もなまけもので「動きたくない」と思っている。生き物としてのエネルギー節約のためです。
人間全体の5%が「がんばらなくっちゃ」と思い、残りの95%は「やりたくない」と思っている。「がんばらなくっちゃ」は分が悪いのです。なまけものの脳をうまくだます手法がモチベーション理論です。

まとめ:
・楽しいことは元々やる気がある
楽しくないことに対してやる気を高めるのがモチベーション理論
脳は怠け者なので、モチベーション理論でうまくだます。でも、個人差がある
楽しくないことを楽しいことに作り替えるのが、ゲーミフィケーションデザイン

(おわり)

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執筆:岸本 好弘(日本ゲーミフィケーション協会 代表賢者Lv98)
https://jgamifa.jp/

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