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青りんごの素:クリソプレーズとは

カルセドニーという鉱物種は、非常に多くの変種のある石です。
微晶質または潜晶質クォーツと呼ばれ、化学組成はクォーツ(水晶)と同じSiO2ですが微細な結晶が集まっているため、亜透明から不透明で透明になることはありません。

「種」と「変種」

例えばルビーやサファイアの場合はこうです。
種:コランダム
変種:ルビー(コランダムのうち、赤色のもの)
変種:サファイア(コランダムのうち、ルビー以外のもの)

サファイアといえばブルーのイメージでしょうけれど、イエローもピンクも無色もサファイアです。

では「種:カルセドニー」はどうでしょうか。
変種:ブラッドストーン(3月の誕生石)
 ダークグリーンの地に血しぶきのような赤い模様入り
変種:サードオニキス/サードニクス(8月の誕生石)
 ホワイトとオレンジ~茶色っぽい色が交互に縞を成す
変種:カーネリアン ※ジュエりんごの赤りんごの石🍎
 イエロー、オレンジ、ブラウン系
変種:サード
 カーネリアンより暗く、彩度の低いブラウン系
変種:モスアゲート
 グリーン等の苔のようなインクルージョン入り
変種:アゲート
 湾曲した縞模様か層になったカルセドニー
変種:オニキス
 平行な縞模様が層をなすカルセドニー(一般的に白黒)
変種:ブラック
 黒(市場でオニキスと言われる黒いものはブラック)
変種:クリソコーラ
 強烈なライトブルー~ブルーグリーン
変種:クリソプレーズ
 青りんご色🍏。色はニッケルによる
変種:ファイアアゲート
 ブラウン系でイリデッセンスが見られる
変種:ジャスパー
 カルセドニーの他の変種に入らないもの

多分、何か書き忘れていますね。結構あります。青りんごの素:クリソプレーズや、赤りんごの素:カーネリアンはこのような大きなファミリーの中にいます。

名前の由来

和名は緑玉髄りょくぎょくずいです。
英名はChrysopraseです。ギリシア語の“chrysos”(金の意)と“prason”(西洋ねぎの意)からきています。金のネギ!

クリソプレーズより暗く、彩度の低いグリーンのカルセドニーは”プレーズ”と言います。どうも鉱物展では、グリーンならクリソプレーズと書いているところも多い気がします。

クリソプレーズの特徴

クリソプレーズの青りんごカラーは、ニッケル珪酸塩インクルージョンによります。

潜晶質クォーツは小さな粒の集合体であることから、その隙間に染料を入れて染めることができます。グリーンの染色とクリソプレーズを見分けるには、まず分光器でスペクトルを見て、カラーフィルターの反応も見ます。染色は比重が低く出ることも多いです。

クリソプレーズの主要産地

主要産地は、オーストラリア、インド、チェコスロバキア、米国です。オーストラリアのクイーンズランド州のダークグリーンのクリソプレーズは「クイーンズランドジェイド」と呼ばれることもありますが、これは誤称といって似ているからついてしまった名前で、もちろんジェイド(翡翠)とは違う石です。

左のペアシェイプ(雫型)は国際宝飾展I J Tで購入。探したわけではなく、可愛い色と形だから買っとこ!ぐらいでした。

右の2石は、今回のりんご型の話があって探しに行ったら御徒町にはなく、池袋のミネラルショーで見つけたものです。リカットして半面りんごにする可能性もあったので、あったらとりあえずゲットなのです。

色々なブースで見かけた、クリソプレーズと名前のついていたものは、もっと濃い緑で青りんごにはちょっと……という濃さでした。

現実的には、中央の石は薄過ぎ、右側の石は高過ぎ(丸過ぎ)で、リカットするなら左側のペアシェイプだったでしょう。

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