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人生に関するメモ(2) 【プロジェクト】

本メモは人生の基礎的な内容に関するメモです。
自戒として自分が見直すために残しております。


1. プロジェクトマネジメント 56項目

…人生・結婚・子育て・キャリア・アートはプロジェクト

1-1. プロジェクト
…やったことないことを期間限定で行う活動
→新しいモノ・コトを生み出す
→経験者からしたらルーティーンワークでも素人からするとプロジェクトになる

→制約がある、品質・コスト・納期・人材
→不確実性がある、過去に経験したことのない要素が含まれるため、
リスク、プロジェクト開始時に非常に大きく時間経過とともに急速に小さくなる
→プロジェクトごとにリソースは変わる、活動は過去に経験していても過去に経験したことのない要素が加わる


1-2. ルーティンワーク
…マニュアルなどに基づいて継続的・安定的に行う活動
→プロジェクトで生み出した新しいモノ・コトをルーティンワークに引き継いで運用する

→ルーティーンワークはコンピュータがやってくれる、人間がやるルーティーンワークはなくなっていく
→プロジェクトが仕事の大半になる、やったことない活動をやるのが仕事になる、その場で集まった人を結束させて未知の問題を解決するのが仕事になる


1-3. マネジメント
…どうにかすること、やりくりすること

→状況を把握して仕事の結びつき・利害関係を調整して他人と一緒に目的を達成する
→プロジェクトマネージャーはどうにかするのが仕事、マニュアルはない、
状況は全て異なるので過去を流用しても成功率が下がるだけ
→何をどうにかすればいいのか?
→スケジュール・調達・メンバー・ステークホルダー・コミュニーケーション・コスト・リスク・スコープ・クオリティ
→測定できるものは言語化・可視化してマネジメントの切り口にし、
測定できないものまでどうにかする


1-4. キャリアの展開に必要なもの
…マネジメント能力の向上
→マネジメントは専門能力、体系的な知識を学ぶ必要、経験から学ぶというやり方だけでは通用しない、周りの人間を見てやるべきことはわかったと何となく理解したつもりでは通用しない、好き嫌いという感覚でしか判断できない


1-5. マネジメントの要素
…組織・プロジェクトが大きくなるにつれて❶の必要度が高くなる、
❶は数値化できない、世界・組織についてわかる人が見る

❶コンセプチュアルスキル
…目標からパーツ・構成要素などについて構想して戦略を作る能力
→フレームワーク・事例・教養
→大量にインプットして自分なりに変えてアウトプットすることを繰り返す、これは判断軸になるかも・プロセスとしてつながるかもという発想を生むため

❷ヒューマンスキル
…人間の本質・人間の関係性を把握して目標に向かって動かす能力
→EQ・行動経済学・心理学・歴史、認知バイアスを考える

❸テクニカルスキル
…タスク遂行に必要な知識を得て使う能力
→人によって様々、幅が広すぎる

コーチングの部分はフィードバック、読めばわかる


1-6. 不確実性に対処する
…やってみないとわからないことへの向き合い方
❶不確実性の開きをほんの少しだけ小さくする、プロセスを設計する、不明点を明らかにする
❷想定外に備える、対策を立てる、バッファを設定する
❸不確実性の小さくなるスピードを高める、フィードバックの反映スピードを高める


プロジェクトを計画する

…仮説立案・合意形成フェーズ
→目標を設定し目標と現状のギャップを埋めるために何をするかを決める、目標を細分化する
→目標の設定に一番時間をかける

1-7. リバースエンジニアリング
…現状から目標を考えるのではなく目標から現状の少し先を考える
→時間・リスク・活動という無形のものを言語化・可視化・構造化
→どういう状態になったらプロジェクトが成功だと言えるかという判断基準が重要


1-8. 6W2H
What:何を行うのか
Why:なぜ行うのか
When:いつからいつまで行うのか
Who:誰が行うのか
Whom:誰に対して行うのか
Where:どこで行うのか
How:どのように行うのか
How much:いくらで行うのか


1-9. 情報を得る
…ハードデータ、契約書・提案依頼書・提案書・要件定義書・企画書・データ
→ソフトデータ、どんな個人・組織がどんな状況でどんな行動を取ってどんな感情になるか
→ヒアリング、要求・想定外のことが起きた時の判断基準を誰にいつどう聞くかを決める
→プロジェクトの価値を得る人は誰か?役割は何か?その人は何に価値を感じるか?どんな情報が欲しいか?その人はいつなら対応してくれるか?どうしたら対応してくれるか?


1-10. ステークホルダーマネジメント
…プロジェクトを円滑に進めるために賛成勢力を増やす、否定勢力は阻害してくる
→自分は聞いていないぞという事態を避ける、ステークホルダーを特定し影響のある情報を展開
→最初は誰にどんな情報を展開するかの合意を得ておく
→ソフトデータが中心、どんな個人・組織がどんな状況でどんな行動を取ってどんな感情になるか


1-11. ステークホルダー管理表
…ステークホルダーについてまとめたもの
→氏名・所属・連絡先・新規作成時に承認を受けるべきか・新規作成時に通知すべきか・変更時に承認を受けるべきか・変更時に通知すべきか・要求・期待・関係・権力・利害・対応内容

→RAPID 理論・隠れた一面理論・利害関係者のマッピングから対応内容を具体的に考える

文字崩れは気にしない


1-12. 他部署には先にギブして協力関係を結ぶ
…社内政治、他部署の専門家は大事なソース、他部署と対立するとプロジェクトが一向に進まない


1-13. WBS
…プロジェクトの目的からタスクへ細分化する方法

⓪目的、〜のために、到達点、理念
→要求、〜をしたい、やり直しを防ぐ、誰が何を要求しているか、どんな役割の人間か

→ヒアリングから得た要求に優先順位をつけて絞り込む、Must・Should・Could・Won’t
→制約、想定外のことが起きた時の優先順位を決める、時間・リソース・パフォーマンス、強いていうならどれを一番大切にするか、
短い時間・少ないリソースを求めるとパフォーマンスが低くなる可能性、
高いパフォーマンスを求めると時間が長くなる・リソースが多くなる可能性
→ここまでが要求定義

→手段、複数、ブレインストーミング、要求以外に目的を達成する方法はないのかも考える、目的に辿りつくルートは 1 つではない
❶目標、成功条件、ビジョン、複数の手段をどのレベルで達成したいかをまとめる、どういう状態になったらプロジェクトが成功だと言えるか、具体的に

→問題、目標と現状のギャップ、複数、ブレインストーミング、手段で考えたものがヒント
❷パーツ、成功条件を満たすパーツとなるアウトプット、特に影響の大きい要因、問題点、意思決定のスピードと質を高める
❸構成要素、パーツの構成要素となるアウトプット、課題、問題点をどう解消するか
❹タスク、パーツの構成要素となるアウトプットをどう生み出すか、課題をどう達成するか
→❷❸くらいまでをプロジェクトチャーターに落とす
→ここまでが要件定義


1-14. SMART 法
…目標を決める方法
S:明確性、目標・計画は具体的でわかりやすい
M:測定可能、目標・計画の進捗を測定できる
A:割当可能、目標・計画のどこを誰が行うかがわかりやすい
R:現実的、目標・計画は現実的に達成可能
T:期限、目標・計画の完了に期限がある
→どんな基準でわかりやすいのか・何であればわかりやすいのか、
どんな基準で測定できるのか・何であれば測定できるのか、
を考えるのがプロジェクトマネージャー


1-15. プロジェクトチャーター
(1)プロジェクト名、What・Whom
(2)プロジェクトの目的、Why
(3)プロジェクトの目標、What・Whom
(4)アウトプットの納期・プロセス、When
(5)前提・制約、How
(6)予算、How much
(7)運営場所・実施場所、Where
(8)プロジェクト体制、Who、氏名・所属・役割
(*)主要ステークホルダー、Who・Whom、氏名・所属・役割
(*)リスク、How
(9)変更コントロール、How、目標の変更プロセスを明確にする、目標は変わるもの、初期変更でいかに真摯に対応できるかが重要
(10)承認日・承認者・改訂履歴
→プロジェクトチャーターを各決裁者から承認を得る、確認依頼・修正、変更された場合も承認を得る、決裁者が変わって目標を大幅に変更されることを防ぐ、炎上した際に約束したしてないでさらに炎上する


1-16. スモールスタート
…目標の設定が難しければプロジェクトの最初のフェーズを目標として設定する
→決裁者は長期で大きなプロジェクトになるほど意思決定がしづらい


1-17. スコープ
…目標を達成するための全体像
→目標を達成するために必要なパーツに分解、なぜ必要と言えるのかという基準が重要
→目標を達成するために必要なパーツを構成要素に分解、どんな分解をしてるかという基準が重要
→管理しやすいサイズを見つける必要


1-18. ロードマップ
…現時点ではこう考えているという仮説を紙一枚に表現、WBSを更新していくつもりで
→❶❷❸くらいまでをざっくり、リソースに関するメモ
→❹はPFDで吸収した方がいい可能性
→ブレない軸がどこにあるのか・どこを柔軟に変更できるかがわかる、常にどうありたいかという未来の目標を明確に表現する、目標と手段の筋が通っているかをざっくり確認する
→構造は極力シンプル、成功事例も失敗事例も再利用できる、未来に起こることを先取りできる
→ミーティングの冒頭で論点をまとめたロードマップを見せて説明してイニシアチブを握る


1-19. タスク
…目標に必要なパーツの構成要素となるアウトプットを生み出す活動

→目標を細分化して実行しやすくしたもの
→タスクも6W2Hで考える


1-20. MORS 法
…タスクを決める方法
M:計測性、数値化できる
O:観察可能、誰が見てもどんな行動をしているかわかりやすい
R:信頼可能:誰が見ても同じ行動だと認識できる
S:明確:何をどうするかがわかりやすい
→どんな基準でわかりやすいのか・何であればわかりやすいのか、
どんな基準で測定できるのか・何であれば測定できるのか、
を考えるのがプロジェクトマネージャー


1-21. PFD
…タスクとタスクの依存関係を可視化する方法

→タスクを順番に並べると材料を見落とす
→WBS から❸を選ぶ、❸のプロセスを挙げて丸で示す、必要な要素を挙げて四角で示す、スキルやノウハウなどは雲で示す、入力要素・プロセス・出力要素というように繋げる
→要素に含まれるタスクを洗い出す
→タスクサイズを見積もる、タスク時間を見積もる
→50%をバッファとして設定、マイルストーン前にバッファをまとめて設けて管理


1-22. クリティカルパス
…最も時間がかかる経路
→クリティカルパスとなるタスクは遅延させてはいけない
→クリティカルパスとならないタスクは遅延しても大丈夫、バッファがある


1-23. リソース
…活動のために使うことができるもの
→人員・材料・予算・情報・スキル・ノウハウ・時間


1-24. スケジュール管理表
…タスクをいつからいつまで行うのか・タスクの関係を明確にしたもの

→ガントチャート、進捗管理を行なってプロジェクトの遅延を防ぐ
→縦はパーツ・構成要素・タスク、横は日付、色は担当者、日付は折りたたむ、遅延しているタスクの中で一番上のものは太文字

→ロードマップの枠、速く着手すべきタスクを上に配置、
どのタスクがどの構成要素にどのくらい影響するかを可視化
→完了の確認、状況はなし・着手中・完了のタブ、色を変えた方がいいのか、遅延が著しいなどの場合は担当者はタスクのプロセスを提示


1-25. マイルストーン
…プロジェクトの中で譲れない時間的ポイント

→契約・決裁者の承認
→マイルストーンを決めてそれぞれのマイルストーンに間に合うようにタスクをどうにかする


1-26. 学生症候群
…時間に余裕があると早く始めれるのに始めず余裕は使われる、期限前にバタバタする


1-27. パーキンソンの法則
…早く終わって時間に余裕ができると余裕は使われる、次も早くやれって言われるから
→マイルストーン前にバッファをまとめて設けてそれをプロジェクトマネージャーが管理


1-28. プロジェクトの遅延要因
❶チームの生産性を過大評価している期間がある
…同じタスクでも最初は時間がかかる、チームがまとまって連携が取れるようになるまで時間がかかる

❷決裁者の意思決定時間を考慮していない
…意思決定もタスクにする、決裁者は忙しくミーティングにとれる時間に限りがある

❸コストオーバー
…最悪の場合プロジェクトが停止する

→どうしても間に合わない場合、プロジェクトチャーターを承認した決裁者とミーティング、プロジェクトの期限を変更する・プロジェクトの予算を変更する・要求事項のレベルを下げる
→プロジェクトチャーター・WBS・ガントチャート・コスト管理表を見直して修正、再度決裁者の承認をもらう


1-29. リスクマップ
…リスクの洗い出し、プロジェクトの遅延要因が発生する理由、
起きるか起きないかではなく起きるとしたら何が起きるかを考える
→リスクの評価、ヒートマップ、発生頻度・影響度、発生頻度と影響度の基準が重要、3段階
→リスクの対策、回避・軽減・転嫁・受容、マップのどこをどう対策するかを決める


1-30. ラムズフェルドのフレームワーク
❶既知の既知、メンバーが知っていることを自分も知っている
❷既知の未知、メンバーが知っていることを自分は知らない
❸未知の未知、メンバーが知らないことを自分も知らない
❹誰も知らない
→最も注意するのは❸、些細なことでもプロジェクトを遅延させる、
WBS・各種管理表は関係者全員にとって未知の度合いが難しければ書くことすら難しい、関係者間で精査されずに誰か1人の一方的な視点で書かれる可能性、スケジュール・コストのバッファがほとんどない・あっても根拠がない可能性、開始条件・終了条件が曖昧になっている可能性

→まずは自分にとって未知のものは何かを考える、自分に都合よく考えていないか
→プロジェクトの効率化とはノウハウの蓄積、プロジェクトを進めるうちに❹の中から❸が認識される、それを❷を経由させて❶にしていく


1-31. リスク管理表
…タスクやプロジェクトの遅延要因が発生する理由をまとめたもの

→縦はタスク、横は担当者・リスク内容・発生頻度・影響度・トリガー・対応・対応内容・リスク対応コスト
→コンティンジェンシー計画、リスクが顕在化した時の対応体制・プロセス、受容リスク・残存リスクに対する計画


1-32. 受容リスク
…今のところ対策をしないと決めたリスク


1-33. 残存リスク
…対策をしても発生するリスク


1-34. コスト管理表
…タスクやプロジェクトのコストをまとめたもの

→縦はタスク、横はタスクコスト・構成要素コスト・パーツコスト・プロジェクトコスト、リスク対応コスト・構成要素リスク対応コスト・パーツリスク対応コスト・プロジェクトリスク対応コスト
→見積もったコストがいつ発生するかを確認


1-35. コミュニケーション管理表
…コミュニケーションのルールをまとめたもの

→6W2H、whatは資料・ミーティング、whenは頻度・招集から実施までのリードタイムを考慮、whereは媒体・場所・シート
❶進捗管理のルールをまとめる
❷変更対応のルールをまとめる、どこまでの変更権限をプロジェクトマネージャーに与えるのか、どのレベルの変更から変更ミーティングを行うか、どう承認を受けるべきか、誰が出席すべきか

→習慣化には時間がかかる
→言葉の認識を合わせる、必ずどこかに誤解があるはずだと考えてコミュニケーションをとる
→特に当たり前を言語化する、無意識の領域であるため非常に難しい、
認識のずれは当たり前の認識のずれがほとんど
→図解、イメージを揃える
→ロードマップ


1-36. テーラリング
…最小の管理工数で最大の効果を得る計画を立てること


プロジェクトの計画を実行する

…仮説検証フェーズ

1-37. キックオフミーティング
…プロジェクトが承認されたことを伝えてモチベーションを高めるミーティング
→数時間〜1 日
(1)プロジェクトマネージャーの自己紹介
(2)プロジェクト目的・目標・大まかなアウトプットを共有する、成功条件の認識を合わせる、書類・シートは後ほど
(3)メンバーの自己紹介、お互いの役割の認識を合わせる
(4)進捗管理・変更対応のルールを共有する、想定外の対処の認識を合わせる、書類・シート
(5)質疑応答
→ほとんどの時間を自己紹介で終わらせない、モチベーションを高める、
プロジェクトマネージャーとして認めてもらう
→細かいタスクについては後ほど個別ミーティングで行う、緊張感がないと質問がでなくなる


1-38. 定例ミーティング
…進捗確認の場にしない、全員参加
→アジェンダは 3 つ
❶計画と実績のギャップがどこにあるのかを明確にする
❷課題をあぶり出して優先順位を決める
❸次のアクションを決める
→ミーティングとミーティングの間の時間が大切、会議をしなくていいくらいに課題を解決する
→アジェンダが全員集まらないと意思決定できないものだけになるのがベスト


1-39. タスクは手順を順番にメモする
…地味だが0からやるので仕方がない、問題があれば修正する
→手順を教えてもらえるのであれば修正から入れる


1-40. カレンダー
…いつからいつまで・誰に・何のために会って・何を話したかを記載するもの


1-41. マネージャーの予定はメンバー優先
…必要なタイミングで必要なサポートを行うために必要
→後回しにすると報連相が途絶えるようになる、メンバーは結局自分より経営層が大事なんだなと感じる、言ってもムダだと感じる


1-42. 進捗管理表
…タスクの進捗がどうなっているかをまとめたもの

→縦にタスク内容、横に進捗状況・担当者・見積時間・稼働時間・残存時間、合計見積時間・合計稼働時間・合計残存時間、バッファ・合計変更時間・消化バッファ・残存バッファ
→進捗管理は週1回、コミュニケーション管理表に基づいて行う、
メンバーの稼働が落ち着いている曜日・時間帯を見極める
→計画と実績にギャップがあれば理由を把握し対策を立てて共有、
進捗に異変を感じたら是正措置をすぐに行う、計画と実績のギャップが小さいうちに
→プロジェクトの遅延の場合はリソース投入などで原因を取り除く
→新たな要件・タスクをプロジェクトに追加しようとする場合は本当に必要なのか確認する
→プロジェクトの目標を忘れない
→是正措置を予防措置にする


1-43. 進捗レポート
…ステークホルダーに送るレポート
→現在の状況・過去の行動・未来の行動を取り入れる、どういう状況か、
何を行なったからその状況なのか、これからその状況の中で何を行うか
→送信がきちんとできているかどうかでプロジェクトマネージャーの信頼性が測られる、問い合わせにはすぐに対応する


1-44. IFM 管理表
…障害・失敗・間違いをリストアップするもの

❶障害、機能不全や進捗の妨げになるものがある
❷失敗、個人での目標を達成できなかった、タスクを達成できなかった
❸間違い、認識が違った、計算・解釈・行動を誤った

→縦はタスク、横は IFM 状況・担当者・分類・内容・緊急度・それはなんでなんだろうか?・それはなんでなんだろうか?・対応内容・登録日・対応者
→失敗・間違いの場合、それはなんでなんだろうか?とすることで他人事のように考えさせる、誰かに問い詰められるのではなくシートから自分で問い詰める環境を作る


1-45. ボトルネック
…生産性が最も低くて全プロセスの生産性に影響を与える部分


1-46. プロジェクトを進める難しさ
…プロジェクトの現状を表現・共有・思考することが複雑で難しい
→最大の問題は「更新して管理・共有」を繰り返すことがめんどくさいこと、「更新して管理・共有」の業務に時間を奪われて目標と解決すべき問題を見失う


1-47. 管理しようとすればするほどうまくいかない
…遅延する・遅延対策を考える・日程調整・資料作成が増える
→時間が足りなくなる
→もっと遅延する
→負のスパイラルに陥る
→問題志向が原因、真面目に管理すればプロジェクトは進むはずという思い込みは不要
→解決志向が必要、自己効力感も高まる


1-48. 変更要求管理表
…変更要求を集めたもの
→変更状況・担当者・変更内容・変更理由・フロー・変更所要時間・登録日・登録者

→アウトプット・能力・管理方法・契約、プロジェクトマネージャー・メンバー・ステークホルダーから、財務状況や株主の意向からくるものもある

→変更はコミュニケーション管理表に基づいて行う、
プロジェクトマネージャーに決裁権があるものは承認・否認する、
プロジェクトマネージャーに決裁権がないものは変更ミーティングを招集する

→変更したらプロジェクト全体への影響がどうなるかを考える、
他の要素に影響があるか、影響があれば他の要素をどう変えればいいか
→プロジェクトは更新し続ける、アイデアを発想してメンバー・ステークホルダーに伝える
→上手に更新し続けるためにブレない軸を持つ、本当に実現したいことは何かを考え続ける


1-49. 変更の合意形成は3手先を読む
…変更を打診
→合意・拒絶・条件付き合意
→拒絶であれば条件付き合意の変更を打診


1-50. KPT フレームワーク
…よかったこと、改善したいこと、次に試したいこと
→発表してグルーピング
→次に試したいことの中からやりたいもの選ぶ


1-51. 報連相は素早く
…プロジェクトマネージャーが問題を抱えるとプロジェクトは前に進まない
→プロジェクトが小さいうちにマンパワーで解決してしまう人は、
プロジェクトが大きくなるほどマンパワーでは解決できなくなって手詰まる


1-52. 忙しさは正義ではない
…トラブル対応・徹夜・残業で自己顕示欲・達成感を満たさない
→ヒーロー症候群、困難を内心嬉しく思うこと
→無駄な資料の山を作らない


1-53. 期限を守ることがプロジェクトの成功ではない
…期限内に目標を達成することがプロジェクトの成功
→品質・費用・納期の優先順位を考えて納期の優先度が一番でなければただの自己満足の可能性


1-54. 炎上
❶あらかじめ決めていた納期・コストで目標を達成できる見通しがなくなった
❷新しく目標を決めたいがお互いの不信・利害関係の対立で合意形成できない
❸合意形成ができないためとりあえずやらなければならない作業が大量発生して止められない

→認識を正確にする、作業を正確にする、意思伝達を正確にする
→テキストの文面だけで理解しない、裏を取って一次情報に接する、
コミュニケーションの媒体を適切に選ぶ


1-55. プロジェクト終了書
(1)プロジェクト名
(2)プロジェクトの概要、この先類似プロジェクトを行う人へ向けて
(3)パフォーマンス実績、目標が達成できたか、
目標が達成できていればどのアウトプットがいつ納品完了したかを記載、
目標が達成できていなければどのアウトプットが納品完了・納品未完了かを記載、スケジュール・コスト・リスクの計画に対して実現できたこと・実現できなかったことを記載
(4)評価と教訓、スコープ・スケジュール・コスト・リスクの計画に対しての評価を記載、うまくいった点・改善点
(5)プロジェクトの終結に必要な作業を列挙し完了・未完了を記載、
未完了の場合は 6W2H を明確にする
(6)制定日・承認日・承認者・改訂履歴


1-56. プロジェクト終了ミーティング
…プロジェクト終了書の承認をもらうミーティング
→メンバーを労ってまたプロジェクトに参加してもらうことが目的、
気持ち良く戻ってもらって新しいプロジェクトにチャレンジできるように


2. プロジェクトマネージャー 25項目

2-1. チーム
…自分1人では達成できない目標を達成するための組織

→目標を達成するためには組織の仕組みを作って推進力を高めることが必要


2-2. プロジェクトマネージャー
…プロジェクトのトップ、マネージャーとリーダーを担う
→マネージャー、組織の仕組みを作ることが仕事、骨格を作る、メンバーに肉付けしてもらう
→リーダー、組織の推進力を高めることが仕事、骨格に血を流す

→組織の推進力を高める要素、目標を達成するために
❶知識・技術・組織
…道具と道具を扱うための骨と肉が必要

❷モチベーション
…道具を目標に向かわせる意志が必要、
→モチベーションは精神的・長期的、テンションは身体的・短期的

❸コミュニケーション
…意志を引き出すためにコミュニケーションを活発化させることが必要
→組織は仕組みだけでは動かない、人の感情・心にも働きかける必要
→プロジェクトマネージャーは目標を達成するために組織の仕組みを作り、
コミュニケーションで人の感情・心に働きかけて組織の推進力を高める
→誰であれ尊重する・志が高い・粘り強く取り組むという人間性が必要


2-3. プロジェクトマネージャーの1番の仕事
…どんな状況でもタスクを実行したいと思ってもらえるようにメンバーのモチベーションを高める

→情報を配る、交渉する、リーダーシップを発揮する、目的を明確にして共有する、コミュニケーションのルールを作る、リスク化人間を作らない
→【エラーマネジメント】を読めばなお理解できる

→モチベーションを高めるとはプロジェクトの上流から下流までの流れを整えることと同じ
→モノが売れない時代では優先順位はメンバーを支えることにある
→チームの育成、メンバーの育成ではない、メンバーはタスクを実行できるという前提

→マネジメントは2種類、平常状態のマネジメント・危機状態のマネジメント
→主語を私からあなたに変える、自分がどうしたいかを考えることはプレイヤーとしては必要だがプロジェクトマネージャーとしては必要ない、自分の成功体験を共有しても意味がない
→メンバーがはどうしたいかを問うことがプロジェクトマネージャーとしては必要、メンバーの素質・考え方を理解してメンバー1人1人にあったマネジメントを行う
→自己目標の達成で評価をする、プロセスにフォーカスして達成するまで関わり続ける、貢献度が高い人のフォローは陰で行う
→他人と比較する発想を早く取り除く、比較グセがあると成長ではなく勝ち負けを軸に物事を捉えるようになる、マンガやアニメの見過ぎ
→仲良しの関係は必要ない、ちょっとした否定で簡単に壊れる、いざという時に言葉が届かない


2-4. コミュニケーション
…情報を配ること

→利害調整をして人を動かす力、量ではなく質が重要
→プロジェクトマネージャーは情報を獲りに行って配る、
人に動いてもらうために自分が先に動く必要、
自分が先に動いて得た知識・技術をコミュニケーションで人に伝える

→プロジェクトマネージャーの意思決定が前提となる、意思決定を配る
→自分はどんな状況にあってその中でどんな判断をしてどんな行動をするかを知ることが大切
→プロジェクトマネージャーはメンバー同士で情報を配り合える状態を作る、コミュニケーションを高度化する
→円のような関係を作る、文化を醸成する
→タスクの進め方についてお互いに共有する、メンバー同士で積極的に声を掛け合う、メンバーの誰かが新しい情報を得たら即座にチームに伝わる速さで情報交換できる場を作る
→プロジェクトマネージャーが偉いは錯覚、人間としての地位が上がったわけではない、プロジェクトマネージャー全ての面で優秀である必要はない


2-5. 情報を配らないプロジェクトマネージャーとは
❶メンバーの訓練としてあえて情報を配っていない、メンバーに情報を獲りにいかせようとしている、メンバーについてよく知っているという前提
❷能力不足で情報を獲りに行けてない
❸そもそもメンバーに情報を配るという発想がない


2-6. 人事
…ヒトを配る役割
→キャリアの向上を考える上で人事についての理解が必要
→ヒトを配るために見ているものは部署ごとのタスクと人の特性、
部署ごとのタスクに合わせてヒトを配る、適材適所、
木材固有の性質を知って適したところに使いなさいという大工の教え

→目標管理制度、タスクにおいての自分の目標はどんなもので
その目標をどのように達成しようとしてどのくらい達成できたかを評価する
→360度評価、ステークホルダーから評価数値やコメントをとる
→結果は開示しない、ぶっちゃけ説明するロジックがない
→人事の期待は手間のかからない人材になってほしいということ、
目標達成のために自分で向かっていける、自分で自分を育成できる、メンバーを育成できる、組織の状況と目的を知って目標・タスクに落とし込める
→情報を獲りに行く姿は能動的に見える


平常状態のマネジメント

2-7. モチベーションを高めるには?
…活動をするとフィードバックが戻ってくるという循環があればいい
→循環構造の中で生まれる疑問に常に答え続ける

→フィードバックが重要、フィードバックがプラスでもマイナスでも
循環構造さえ成立していればモチベーションが高まる


2-8. 循環構造の中で生まれる疑問
❶なぜ自分がそのタスクを担当するのか?
→これがわかるとメンバーは自分のタスクが求められているとわかる

❷どんな状況で自分のタスクが意味を持つのか?
→これがわかるとメンバーは組織の中での自分の位置がわかる

❸自分のタスクはどう評価されるのか?
→これがわかるとメンバーは自分のタスクの価値がわかる

❹他のメンバーは自分をどう思っているのか?
→これがわかるとメンバーは他のメンバーが自分を役立て用としてくれているとわかる

→これらの疑問に答えられないとメンバーは自律性を失う、人間は認識を引きずる
→【エラーマネジメント】で言及するが、メンバーに人生の目的意識があることが前提、人生の目的意識がない人間には何をしても自律性は生まれない
→だから自己分析は重要、自己分析をさせられる


2-9. 循環構造の中で生まれる疑問に答えるために必要な情報
❶状況情報
…組織・プロジェクトがどんな状況であるか、どんな方向に向いているか

❷方向情報
…組織・プロジェクトがどんな方向に向くか

❸評価情報
…組織・プロジェクト・メンバーがどんな評価をされているか

❹タスク情報
…メンバーのタスクがそれぞれどうなっているか・どうするか

❺感情情報
…メンバーがどんな感情を持っているか、自分の感情をコントロールして感情を配る

→❺はプロジェクトマネージャーとメンバーで適切なコミュニケーションをとることで得られる
→❶〜❹の情報を獲りに行く、配る情報は自分で作れないことがほとんど、ソースは2つ以上持つ


2-10. 情報を獲りに行く場所
…直属の上司(価値があれば)・経営層・ステークホルダー・同期・
社内ドキュメント・社外ドキュメント

→最も有効なのは経営層、社内ドキュメント・社外ドキュメントを活用する
→情報を獲りに行く先の人の状況に目をつける、どんな目的・目標の一部になっているか、それに対してのどんな情報を提供できるか、自分の状況にも目をつける

→獲ってきた情報を加工してメンバーに配る、
A という目的・目標の一部になっている人から伝わった情報を
B という目的・目標の一部になっているメンバーのために加工して伝える
→managing by walking around、歩き回って情報収集をしろ、
座ったままでは情報が入ってこないため状況も見えない
→限定合理性、情報を完璧に把握することはできない、
わからない部分は放置せずに自分なりに推定する


2-11. 補助業務にこそモチベーションが大事
…補助業務を担当する人はタスクからフィードバックを手に入れにくい、
主業務を担当する人はタスクからフィードバックを直接手に入れることができる
→自分は一体何のために仕事をしているのか?という疑問が生まれる、循環構造が働きにくくなる
→分業が進んで補助度合いが強くなるとこの傾向は強くなる
→フィードバックはプロジェクトマネージャーがメンバーに配るもの、
配らない場合は分業していくほど戦略上のメリット・経済合理性が出せなくなる


危機状態のマネジメント

2-12. 大きい危機
…組織存続の危機
→プロジェクトマネージャーが責任を持っていない範囲


2-13. 小さい危機
…プロジェクト存続の危機
→プロジェクトマネージャーが責任を持っている範囲

→危機対応をメンバー育成の場にしているのは危機が小さくコントロールため、タスクに危機が組み込まれている


2-14. 不確実性の高い世界
…危機の発生頻度が高い・発生までの時間が短い
→危機と向き合う重要性が増えている、不安・恐怖に勝って変わらなければならない
→人は変われない、そもそも人間は変化を嫌う、不安と恐怖に勝てない
→責任を問われる恐怖、必要とされなくなる恐怖、どこの国家・企業でも一緒


2-15. モチベーションを高めるには?
…不安・恐怖がなくなればいい、悲観的な気持ちがなくなればいい
→危機の中では循環構造の中で生まれる疑問に答えられなくなって疑問が一気に溢れ出てくる

→循環構造の中で生まれる疑問に答えるために必要な情報
❶状況情報❷方向情報❸評価情報❹タスク情報❺感情情報
→情報を3つに分ける、❶❷❸は組織の環境適応についての情報、❹はタスクについての情報、❺はとりあえず切り離す

→平常状態と危機状態を考える
→平常状態、組織が環境に適応できている、タスクが有効
→硬直化状態、組織が環境に適応できていない、タスクが有効、
時代遅れだがタスクが変わらずに遂行されている
→一部危機状態、組織が環境に適応できている、タスクが無効
→存続危機状態、組織が環境に適応できていない、タスクが無効

→危機状態でのメディア対応は重要、メディアには作るストーリーがある、
見る人が納得しやすい方向に情報を編成する、ストーリーが一人歩きする
→危機時に獲りに行く情報、経営層は現状維持するのか修正するのかという情報のみ


2-16. 情報を獲りに行く場所
…経営層のみ

→❺を添えて配る、危機状態でこそプロジェクトマネージャーは楽観的に振る舞う、悲観的に判断して楽観的に行動する
→筋肉を使う、無理やり笑顔を作る、背中を伸ばしてゆったりした姿勢になる、無理やり息を吐く、筋トレもいい可能性


2-17. 硬直化状態にはイノベーションが必要
…情報を獲って配る時に硬直化に気づく、うすうす何かに気づいた時点で変わり始めた方がいい
→損切りは早い方がいい、何かに気づいても今まで通りのことをやろうとして時間が経って大慌てをすることがほとんど


2-18. 人間関係の悪化という一部危機状態への対応
…平常状態で事前に気づくことが重要
→基準値を立てて異常を見つける
→平常状態でモチベーションを高めるように情報を配る
→感情をコントロールできて精神的に安定していることが必要
→可及的速やかに上司に相談するべき、人事の問題でもあるため、
評価を下げられるかもしれないと考えて躊躇するな、目標が達成できない方が評価を下げられる


2-19. 変革のレベル
…あるものからあるものを作る
→あるものからないものを作る
→ないものからないものを作る、イノベーションはこれ
→想像を超えるような大きな努力が必要、リソースレベルが高くないといけない、経営層のコミット・予算・時間・人
→プロジェクトマネージャーは組織の外側に新しい情報を獲りに行って配る
→創発、組織の内側でさらに新しい情報が生まれる


2-20. 解凍・混乱・再凍結
…変革は慣れ親しんだ過去を終わらせることで始まる
→今までの様式を変えなければと自覚、共感レベルのコミュニケーション、なぜ変革が必要なのか、変革によってどんな方向へ向かうのか、メンバーはどんな新しいメリットがあるのか
→データ・感情が必要
→今までの様式が良かったという反論に対しての実務・精神面のサポート
→新しい様式に適応すれば効果が上がるのを実感させる
→言葉だけでなく、やってみせて、実際にやらせて、褒める


2-21. コッターの組織変革理論
…自己効力感によって組織を変革させようとする理論

❶危機意識の共有
…プロジェクトが厳しい状況であることを共有、メンバー・ステークホルダーの危機意識を高める

❷変革推進体制の構築
…プロジェクトに影響力のある人・意思決定をする人を巻き込む、メンバーにプロジェクトの重要性・優先順位の高さを伝える
→組織から支援を受けていると感じることで自己効力感が生まれる、熱意が必要

❸変革ビジョン・戦略の策定・共有
…ビジョンと戦略をメンバーと共有して目標を再設定する
→メンバーが何をすればいいのかという具体的な行動をイメージできることで自己効力感が高まる

❹障害・抵抗勢力を取り除く
…メンバーはプロジェクトを進めることができると感じる

❺極小の目標の策定・実行
…ビジョンを実現するための 1 歩目の目標を極小で設定し成功体験を共有する、この瞬間を忘れないようにして何かあったら思い出せるイベントにする

❻改善し続けるよう促して変革を文化にする
…極小の成功体験をもとに改善を継続的に行う、メンバーは自己満足に陥ることなく自ら改善を行うようになる

❼変革によって生まれる文化を定着させる
…変革を文化にしたもの・新しい文化を結びつけて行動してもらう
→恐怖を煽るだけでは変革はできない、恐怖を煽る人には認知バイアスが働き問題解決はできない


2-22. 危機状態について学ぶ
…経験から学ぶ、他人の行動から学ぶ、レポート・本などのドキュメントから学ぶ
→経験から学ぶのは危険すぎる、企業・国家などの様々な組織についてのドキュメントから学ぶ、擬似的な経験


2-23. 認知バイアス・認知の歪みによる失敗
…コンサルタント、プロジェクトマネージャー、経営層の失敗、システム・ツールを標準機能に合わせる方針だった
→要件定義の段階で現行踏襲の意思が固く大量のカスタマイズ機能の要求が発生
→コストが大幅に超過、スケジュールが大幅に遅延
→経営層の無知・リーダーシップの欠如が原因
→認識の違い、コンサルタントはプロジェクトの遅延をリカバーします、
プロジェクトマネージャーは業務支援・業務の省力化についての提案をしてくれ
→プロジェクトマネージャーは目先の仕事に追われて重要課題の検討を後回し
→ドキュメントの記入ルールが明文化されていない、メンバーによって優先度・レベルが異なる
→経営層は問題の本質を理解していてプロジェクトマネージャーを変えることもできたが
評論家的で当事者という姿勢がなかった
→経営層はプロジェクトマネージャーに認識の違いを伝えるが時間切れとなって結論が出ないまま
プロジェクトマネージャーに任せて放置、プロジェクトは停滞
→なぜこのようなことになったか?
→経営層とプロジェクトマネージャーは人としての相性がよく仲がいいから、切っても切れない仲良し関係が認知バイアスを生んだ


2-24. リモートが認知バイアス・認知の歪みを増加させる
…非言語的なコミュニケーションがしづらい、感情・意図を理解して共感を深められない

❶自分の考えに固執する
…情報共有・意見交換をして自分の考えをまとめられずに情報が偏る

❷他人任せになる
…情報共有・意見交換が難しくなるため自由な発言がしづらい、自信のない課題については他のメンバーに従いやすくなる

❸多様な意見・アイデアが出にくくなる
…表情・仕草から本音が見えにくい、発言がしづらい
→リスクの軽減、ファシリテーション、ビデオをオンにする、バーチャルオフィスシステムの導入、多様な意見を取り入れるためにチャット・アンケートをとる


2-25. リモートがチームの一体感を喪失させモチベーションを下げる
…雑談の機会がなくなる
→雑談の効果、個人的な情報を共有して共感すると自分の価値を認められていると感じる
→信頼関係が構築される、チームの一体感が作られる、モチベーションが上がる

→コミュニケーションが円滑になる

→プロジェクトマネージャーは雑談するのも仕事、遅延気味のプロジェクトでは雑談ばかりするわけにはいかないが
→雑談する工夫
❶お互いに雑談の価値を理解して尊重する機会を設ける
❷スケジュールに組み込む、会議の前後の短い時間
❸雑談専用のチャンネルを作る、ランチ・休憩にビデオチャットを活用する


3. ヒューマンスキル 30項目

3-1. 人間観
…人間の本質とは?人間の存在意義とは?についての考え方

→メンバーをリードするには人間観が必要、どんな心理学的・行動経済学的手法を使っても人間観がずれているとうまくいかない


3-2. 権力
…組織を行動させる力
❶公式のパワー、組織の後ろ盾、法律、契約
❷非公式のパワー、対人能力
→行動をしても良いという権限を持った時に成果を出せるかどうかは❷で決まる


3-3. コーエン・ブラッドフォードの影響力モデル
…権限を持たないリーダーが組織の推進力を高めるには影響力が必要
→新しい取り組み・実績がない状況
→人を動かすには相手が欲しいものを提供して自分が欲しいものと交換する

→6つの法則
❶苦手な人であっても8割の人間は味方になると考える
❷自分の正しさを証明するのではなくどんな協力を引き出したいかに注力する
❸メンバーのニーズ・懸念を理解する
❹メンバーが大切にしているものを見つける
❺関係・仕事の進め方に配慮する
❻目的を見失わずに価値の交換をする

→7つの壁
❶否定的になるとどんどん否定的になる
❷自分が何をして欲しいかではなく感情を優先している
❸メンバーの立場・期待されていることを理解していない
❹自分にとって価値があることはメンバーにとっても価値があると勘違いしている
❺メンバーが価値があると思っているものを認めない
❻メンバーをコントロールしようとする
❼メンバーの善意に期待しすぎて自分を変えない


3-4. モチベーションの作られ方
…スキルをモチベーションに変える、そのために人間の様々な欲求を満たしてあげるしかない
→マネージャーは自分で満たすしかない、自分で満たせない人間はマネージャーになれない、自分で満たすために元々宗教は存在した
→【エラーマネジメント】で言及するが、人生の目的意識があることが前提、人生の目的意識がない人間には何をしてもモチベーションは生まれない
→だから自己分析は重要、自己分析をさせられる


❶ライフスキル
…自己認識・他者認識スキル、目的・目標設定スキル、意思決定スキル、コミュニケーションスキル


❷アサーティブ


❸衛生要因・動機づけ要因
…生理的欲求、安全の欲求

・ハーズバーグの2要因理論
…不満を感じる時は行動する環境に注目している、衛生要因
満足を感じる時は行動そのものに注目している、動機づけ要因
→衛生要因の水準が下がらないように維持して、
動機づけ要因を与え続けて承認欲求・社会的欲求を満たすことが大切

・XY理論
…X理論、人間は怠け者で安定したい、行動を監視、処罰すると脅し、命令と支配
→Y理論、人間はクリエイティブで仕事にやりがいを見出す、環境を整え、自主性を認める
→X理論は衛生要因に注目した手法、Y理論は動機づけ要因に注目した手法


❹知識・技術
…安全の欲求

・できない、やりたくない、感情要因
→フィードバックで知識・技術を伝える・自組織の目的とそのメンバーへの期待を伝える
→リスク分析、難易度・満足度
→できる
→リスク分析、するメリット・するデメリット、しないメリット・しないデメリット
→やりたい、期待・価値

❺評価・承認
…社会的欲求

・意味もなく評価・承認しても意味がない
…嬉しいけど不安・虚しい
→自尊心を高めた上で評価・承認する
→始まり・終わりだけに関心を向けるのではなくプロセスに関心を向ける、
ファンが 1 つ1 つのプレーを見る

・自分は存在していると感じると自尊心がより高まる
…今この瞬間没頭していることで自分を忘れる状態で自分は存在していると感じることができる
→フロー理論、フロー状態、タスクと心理状態の関係


❻セルフマネジメント
…尊厳欲求

・指し手とコマ理論
…行動原理が自分にあるか他人にあるかを考える理論、タイプでモチベーションの強さは異なる
→オリジンタイプ、自分はタスクを動かす指し手だという意識
ポーンタイプ、自分はタスクに振り回されるコマだという意識
→プロジェクトが小さく始まった段階、オリジンタイプが必要、カリスマ的な求心力と個人のマネジメント力、オリジンタイプはプロジェクトを大きくするためにタスクを標準化・単純化・専門化
→実際に大きくするのはポーンタイプ、自分で考えさせることを省略しても成長するというコストカット、低コストによる競争力と利益が強み
→マーケットに競争力のある組織だけが残る、マニュアル化・低コストだけでは勝てない、コストカットできないところから現場力アップに救いを求めるが現場に人が来ない
→タイプによって情報の加工の仕方を変える、優劣はない、意識を変える必要はない

❼モチベーション
…自己実現の欲求


3-5. 自己効力感
…自分は問題を解決できる・目標を達成できると感じること、個人のモチベーションが高い状態

→チーム効力感、組織レベルに拡張される


3-6. アファメーション
…自分に対して肯定的な言葉・文章を繰り返し唱えて自己暗示をかけて自己効力感を高める方法

→具体的な言葉を用いることが重要
→その瞬間に頭で考えて声に出すよりあらかじめ文章を設定して声に出す方が効果的
→メンバーに行っても効果がある


3-7. チーム効力感
…自分がいるこのチームは問題を解決できる・目標を達成できると感じること
→個人のモチベーションが集団のモチベーションを高めるものになった状態

→メンバーの努力が足し算されるのではなく掛け算される関係性、シナジー効果が生まれる
→チームへの帰属意識が必要、カリスマへ性による一体感は個人への帰属意識
→メンバーをチームの目標へ帰属させる、個人の目標とチームの目標を連動させることが必要
→メンバーのうち 20%は寄与度が高い・60%は寄与度が平均的、20%は寄与度が低い
→とにかく 60%のメンバーにフォーカスしてモチベーションを上げる、
モチベーションが下がると 20%の寄与度が低い層へ吸い込まれる
→20%の寄与度が低いメンバーのうちモチベーションが高いメンバーは尊重して大切にする、
寄与度が高いメンバーばかり尊重される組織は硬直する


3-8. システム思考
…複雑な問題・状況を理解するためにその要素が何なのかではなく
その要素間の関係性・パターンがどうなっているかを明らかにする考え方


3-9. 問題志向
…問題の原因を考えて原因を解消することで問題を解決するアプローチ
→遅延原因を洗い出して解消する
→原因が特定できない・複数の原因が関連している可能性
→時間がかかる、プロジェクトが進まない
→解決志向が必要


3-10. 解決志向
…問題の原因があることを許容して解決法を考えることで問題を解決するアプローチ、自己効力感を高める、システム思考を取り入れた考え方

→残りをどう遅延させずに実行できるかを考える

→メンバーが見ている現在とお客様・決済者が見ている未来をすり合わせる
→短期間でタスクを達成することを考える、既存リソースを活用、小さな成功体験に注目


3-11. 解決志向の3原則
❶うまくいっているなら変えようとしない
…すでに成功している方法・プロセスを維持して無用な変更を避ける

❷一度でもうまくいったらまたそれをする
…うまくいっている期間は安心して何もしない期間ではない、うまくいった要因を分析して学んでうまくいかなくなった時に準備する期間

❸うまくいかなくなったら違うことをする
…うまくいった要因がなくなったのか・新しい要因が見つかったのかを考える
→認知バイアス・認知の歪みが働くとネガティブな思考になり3原則が守られなくなる


3-12. 解決志向の質問
❶未来志向の質問
…『このプロジェクトが成功した時にチームはどうなっていると思いますか?』

❷10段階の質問
…『プロジェクトの進捗を10段階で評価するとどのくらいだと思いますか?』

❸知識探しの質問
…『これまでの知識・経験・スキルのなかで今問題解決に役立ちそうなものは何だと思いますか?』『あなたの強みは何ですか?』

❹例外探しの質問
…『ほんの一瞬でもうまくいっていた時期・状況は何ですか?』『マシだと思ったことは何ですか?これなら理解できると思ったことは何ですか?』

❺サバイバルの質問
…労う、『そんな辛い経験を今までどうやって乗り越えてきましたか?』

❻ミラクルな質問
…視野を広げる、『もし今この瞬間奇跡が起こって問題が解決されたとしたら
何が違うと感じますか?』

❼スモールステップの質問
…『理想状態に近づくためにこの瞬間にできる行動は何だと思いますか?
目標達成につながれば何でもいいですよ』

❼他者視点の質問
…『〜さんがこれを見たらどうアドバイスすると思いますか?』『クライアントから見て今の問題解決・プロジェクトの進捗はどう評価されると思いますか?』

→質問の後に褒めることで自己効力感はさらに高まる
→過剰に褒めるとわざとらしい・お世辞に聞こえる、信頼を損なう・プライドを傷つける


3-13. 解決志向の質問に対するリアクション
❶傾聴
…関心を示す・否定しない・共感する・要約する、
→『ほー』『なるほどね』『確かに』『〜ってことか』

❷受容
…どんな意見・アイデア・提案・視点でも尊重する
→『そういう考え方もあるのか』『それで言うと』

❸励まし
…必要なリソースを提供してサポートする
→『〜ならできる』『〜が必要なら用意するよ』

❹責任の共有
→『これは〜の責任でもあるし私の責任でもある』

❺フィードバック


3-14. ロジャーズの実現性傾向
…生物は成長・発展を目指す本能を持っている
→人間には成長・自己実現を目指す本能を持っている
→植物で例える、土が悪いと育たない、水がないと育たない、日光がないと育たない
→人間が成長・自己実現を目指すには環境を整えることが必要
→心理的安全を感じる環境が必要、個人の自己認識・自己受容が促進されて自己開示ができる環境、自分の考え・感情を受け入れて他人に伝えることができる
→自分の考え・感情・経験・価値観・期待を開示して共有できる環境が必要


3-15. 心理的安全を感じる環境の条件
❶無条件の肯定
…メンバーの考え・感情・経験・価値観を否定しないで受け入れる、メンバーの意見・提案をとりあえず受け入れる、メンバーがミスした際に人間としての価値を否定せずに成長のチャンスと捉える、メンバーの個性・強みを尊重してどう活かせるかを考える、メンバーのストレスに共感してサポートする、メンバーのアウトプットを認めて適切なフィードバックを行う

❷共感的理解
…メンバーの考え・感情・経験・価値観を持ったと仮定して物事を考える、
態度・言葉によって共感してもらっていると感じると孤独・不安から解放され信頼を得れる

❸自己一致
…自分の考え・感情・経験・価値観に基づいて言動に一貫性を持たせる、自己肯定感が高まりストレスが軽減される、得れた信頼の度合いが高まる、自己矛盾から生じる不安が伝染しない

→自己認識が浅いと認知バイアスが働く
→問題行動を起こす人間の対処
サイコパスは心理的安全を感じる環境を整えても変わらない
ソシオパス・マキャベリスト・ナルシストは心理的安全を感じる環境を整えると変わる可能性
→問題行動の把握・証拠固め、メンバー・ステークホルダーの完全確保、経営層・人事部への報告


3-16. ルールは最低限に絞り込む
…ルールが多すぎると考えなくなる、ほとんどはモラルに任せて問題ない
→自分の目標達成を第1優先で考える、ネガティブな言葉は出さない、
定例ミーティングは忙しくても必ず出席する、進捗管理表は期限までに記載する


3-17. タスクの役割分担は強みベースで決める
…モチベーションは納得感の有無に左右される
→SWOTはメンバー・部品を配置するための特性を知るのに使う、
配置済みの完成形である企業・商品の強みや弱みを分析しても意味がない

→強みベースで配置、機会・脅威は顕在化するのか潜在的なままなのか、
弱みは他のメンバー・部品の強みで相殺されるのか
→好きなことが強いとは限らない、好き・強み、好き・弱み、嫌い・強み、嫌い・弱み
→好き・強みを伸ばすことが重要、好き・弱みはメンバーの成長を考えると必要なので全体に余裕があればやってもらう、嫌い・強みはそこを伸ばせば価値が高いときちんと伝えてやってもらう
→弱みの克服はプライベートに任せる


3-18. マネージャーは余裕がない姿を見せない
…メンバーにとってはマネージャーが将来像
→マネージャーの余裕がない姿を見たメンバーはモチベーションが下がる、
頑張ってマネージャーを目指したところでこんな大変な思いをするだけか


3-19. チャレンジしなければ成果は上がらない
…プロジェクトマネージャーは失敗してもムダにならないチャレンジを見極めて失敗しても大丈夫な環境を作る、リスク管理
→エラーマネジメントの体系化、自分・他の誰かが経験済みの失敗から学ぶ、失敗から学んで成長するという文化を醸成する
→どんな提案も一旦受け入れる、門前払いは不信感を生む、チームが硬直化する、メンバーが言ってもムダだと思ったら終わり、問題が顕在化するまで気づかない
→提案されたチャレンジが失敗してもムダにならないチャレンジであればとりあえず OK を出す、周囲のメンバーが失敗するのにと思っていても本人が失敗を経験することはムダではない
→周囲のメンバーにはあらかじめ伝える


3-20. 成果が出ないメンバーに成果を求めない
…自信がなくなると行動がブレてさらに成果が出なくなる
→じっくり話を聞くだけでも効果がある、成果が出ていないから自信がないのか・もっと深い部分に理由があるから自信がないのか、トラウマ
→質問責めにしない・問題を明らかにしようとしない、メンバーはますます話さなくなる
→自信は行動からしか生まれない、マネージャーは気付きしかあげることができない
→メンバーをプレッシャーから解放する、基礎中の基礎の小さな行動を繰り返してもらう、しっかり褒める、自分はできるという意識が生まれて自信を取り戻す
→メンバーに同行するときは口を挟まない、クライアントがマネージャーに連絡してくるようになったらアウト、大事な話はマネージャーじゃないとダメなんだなとクライアントに思われている
→トラブルはメンバーに解決してもらう
→マネージャーに問い合わせること・自分で調べること・
マネージャー意外の誰かに問い合わせることを分類してチームで共有する、
資料・問い合わせ先を共有する


3-21. 何をどう伝えるか
…マネージャーはマネージャーの言葉・マネージャーの責任において伝える
→自分でそれをやる理由を考えて自分のものにして伝える
→どう考えてもクライアント・メンバーのためにならなければ必要ないということも選択肢の1つ
→達成時の行動が映像でイメージできるように伝える、言われて嫌だった言葉はメモして他人に言わない
→欠乏しやすい言葉を伝える、信頼を伝える言葉・成長を実感させる言葉・
貢献を意味する言葉・期待を寄せる言葉
→アニメ・ドラマ・映画などから引っ張ってきてメモしておく、
ありふれた言葉だが仕事で口にされることは少ない


3-22. 褒める
…初心者を育成する場合は効果がある、熟練者を育成する場合は効果がなく自滅させる
→最初は徹底的に褒める、けなされた人間は忘れない
→アート的な世界では応援したいって思ってもらうことが重要、
下手くそでもやめるのを止めてくれる人間がいることが大事
→普段から地道に努力を積み重ねていることが必要、
結果がどうあれその感情は温かい幸せな記憶として残る


3-23. 褒めるタイミング・叱るタイミング
…その日のうちに・面と向かって・自分の言葉で伝える、伝わりやすいタイミングを逃さない
→叱る場合はトラブルを解決した後にすぐ伝える、人が見ていない場所で


3-24. コンフリクト
…対立、衝突するのはホット、避けるのはコールド
→コンフリクトには早い段階で手を打つ、ミーティング・ランチ、
価値観・タスクの実行の仕方の理解を深める
→メンバー全員がチームの全体像を考えれるように、
やればやるほど成果が目に見えて目標に近づく状態


3-25. DESC法
…自分の感情・考えを伝えるだけでなくメンバーに具体的な行動変更を求めてその行動がもたらす結果を示すことで相手の理解を促す方法
D:してほしいメンバーの行動を説明する
E:自分の感情・考えを表現する
S:どのような行動をしてほしいか具体的に指定する
C:してほしい行動をしてもらった場合の結果を示す
→こうなっているからこうする必要がある、
プロジェクトが遅延する可能性がある・クオリティを担保できなくなる可能性がある、具体的にこうしていただけると助かります、こうすることで私たちはプロジェクトを効率的に進めることができクオリティも担保できます
→主語はあなたではなく私たちを多く使う、責任の所在を限定しない


3-26. タックマンモデル
…チームになるまでの段階と必要なリーダーシップを表すモデル

❶成立期
…知識・技術が低い・モチベーションが低い、お互いが様子見
→教示的リーダーシップ、指示型強め・支援型弱め、具体的に指示する、確実に活動してもらう

❷動乱期
…知識・技術が低い・モチベーションが高い、お互いが役割を理解、
不満が出やすく小競り合いが起きる
→説得的リーダーシップ、指示型強め・支援型強め、積極的にコミュニケーションを行う

❸安定期
…知識・技術が高い・モチベーションが低い、お互いが役割を超えて理解する、なあなあになりやすい
→参加的リーダーシップ、指示型弱め・支援型強め、目標を自ら決めて達成してもらう

❹遂行期
…知識・技術が高い・モチベーションが高い、1 人1 人がリーダーシップを発揮する
→委任的リーダーシップ、指示型弱め・支援型弱め、独り立ちしてもらう


3-27. 指示型
…マネージャーが意思決定をしてメンバーに意思決定内容を実行させる
→知識・経験がある人が具体的な指示を強く行ってメンバーが実行する
→向いているプロジェクト、緊急性の高いプロジェクト、単純なプロジェクト、短期的なプロジェクト、ルーティーンワークが多いプロジェクト、
知識・経験不足のメンバーが多いプロジェクト、コンプライアンス重視のプロジェクト
→認知バイアス・認知の歪みで誤った方向へプロジェクトを導き始めるとリカバリーできない
→プロジェクトが複雑化すると遂行できなくなる


3-28. 指示型のコミュニケーションスタイル
…伝え、説得し、動かす
→フィードバック、ティーチング+コーチング


3-29. 支援型
…リーダーが支援をしながらメンバーに意思決定をさせて意思決定内容を実行させる
→指示型の人間が支援型の人間に切り替えるためには人間観を変える必要
→メンバー全員がプロジェクトの問題を解決できて貢献できる、
メンバー全員がプロジェクトに責任を持てる


3-30. 支援型のコミュニケーションスタイル
…引き出し、決めさせ、動くことを助ける
→ファシリテーション


4. フィードバック 36項目

…指示型のコミュニケーションスタイル
→伝え、説得し、動かす

4-1. フィードバック
…苦痛を感じることを含めて現在の状況を伝えて行動を修正すること
→❶情報通知、ティーチング❷修正、コーチング


4-2. ティーチング
…知識・技術を教える・指示する


4-3. コーチング
…問いかけて答えに気づかせる
→謎の極端な二項対立
→コーチングの限界
→どっちもやればいい


4-4. 人材育成の軸
…経験・人間

❶経験、経験学習に勝る教育はない
・コンフォートゾーン、ストレスはないが成長しない
→ストレッチゾーン、挑戦でストレスがあるが成長しやすい
→パニックゾーン、ストレスが過剰にあるため成長どころではない

❷人間
・タスク支援、知識・技術を伝える
・内省支援、俯瞰的な視点・新たな視点を伝える、気づいてもらう
・精神支援、褒めて自己効力感・自尊心を高める


4-5. フィードバックで最も重要なこと
…誰に言われるか、何を言うかではない
→フィードバックで状況が変わらないのであれば自分の器不足、言葉に重みがないだけ

→上司ぶらない、経験もスキルもない場合は至らなさを伝えた上でフィードバックする
→他人だけでなく自分にも行う必要、助言をもらえるマネージャーの方がパフォーマンスはいい


4-6. フィードバックを行うタイミング
…問題が起きたら即行う、役割が変わったら即行う
→メールはNG、オンライン会議は顔出しでギリOK、目先のストレスを軽減してももっと大きなストレスを招く
→フィードバックででた発言はメモする


4-7. フィードバックする人数
…5〜7 人、人間の認知の限界


4-8. フィードバックの壁、崩壊までのループ
…自分にない価値観・心理が多すぎてわからない、アンラーニングさせるのが難しい、なんでもハラスメントに繋がりやすい
→プレイングマネージャー、忙しくてフィードバックできない、
メンバーに関して情報収集ができずメンバーに突きつけなきゃいけない現実を把握できない

→人材育成の時間がない
→できるメンバーは多忙でメンタル・体調を崩す、できないメンバーはモチベーションがなくなる
→できるメンバーもできないメンバーもやめる
→マネージャーのプレーヤー化
→忙しくてフィードバックできない、メンバーに関して情報収集ができずメンバーに突きつけなきゃいけない現実を把握できない
→人材育成の時間がない
→組織の崩壊


フィードバックの手順

…ネガティブでもポジティブでも同じ
→❶〜❼

4-9. ❶準備、情報収集

・ SBI
…どう行動を修正したらいいかがわかりやすい
S:状況、いつどこで
B:振る舞い、どんな行動が
I:影響、どんな影響をもたらしたか
→情報収集のための1on1ミーティング

・朝歩き回ってメンバー5〜10分声をかけるだけでも情報が集まる
・1on1 ミーティングを行う、週1回がベスト、早めに軌道修正しやすい
・メンバーの行動とその状況を聞く
・生活のことまで話を聞く、心理状態・本心を捉えないと認識にズレが出る
・メンバーに行動の課題に自ら気づいて共有してもらう、あれはああすれば良かったなあ
・認識のズレをなくす、こういう感じで進めてます、
ありがとう・悪いんだけどこことあそこを変えていただきたいです
・大きな問題を防ぐ、実はこんなことがあって、そうか今ならまだ何とかなる
・メンタル不調に気づく、という感じで…進めてます…、どうした?
・悪い噂は第三者から裏をとる、3人同じことをいえば真実に近い
・フィードバックの前にイメトレが大切
・メンバーの思い描くキャリアを聞いて行動とズレがないか確認する


4-10. キャリアの四季
…キャリアの展開についての考え方
→22〜28 歳、拡大期、生きる方向を広げる、可能性を様々に試す

→28〜33 歳、収束期、勝てる方向へ向かう、自分の勝ち負けが見える

→33〜40 歳、結晶期、自分の場所を固める、これしかない、これならある

→40〜45 歳、眺望期、自分以外に関心が向く、一段落して余裕も生まれるが身体が衰えているため眺めるしかない


→キャリアの段階によって情報の加工の仕方を変える、考え方が違うので波長が合わなくなる
→自分の専門性を高めるという時代の流れ、専門性の中で複数の専門分野を極める方向で拡大する


4-11. キャリアアンカー
…人がキャリアを選択する際に最も大切にしている価値観・欲求
→モチベーションを高める際のキーファクター

・専門
…専門性・技術力を向上させたい
→スキルをコツコツ積み重ねることで成長する、昇進よりも専門家になることを好む

・管理
…問題解決・マネジメントをしたい
→責任を負うことで成長する、昇進を好む

・独立
…ルールに縛られずに自分のやり方で仕事したい
→上司との距離が近い環境で提案し続けることで成長する

・保障
…社会的・経済的な保障が欲しい
→あまり成長しない、組織に長期間所属することを好む、リターンが低くても大丈夫

・創造
…新しい仕事を作りたい
→変化の激しい環境で立ち向かい続けることで成長する

・奉仕
…社会貢献したい
→仕事を通じて世の中が良くなっていくと実感することで成長する

・挑戦
…極めて困難な問題解決・競争をしたい
→競争させることで成長する、誰もやったことがないことを好む

・バランス
…仕事とプライベートを両立させたい
→あまり成長しない、時間帯は関係なしに限られた時間内での限られた成果を出すことはできる


4-12. ❷信頼感の確保
…フェイストゥフェイスのコミュニケーション・雑談で信頼感を得る

・メンバーへのリスペクトを態度で伝える
・密閉性の高い空間で行う
・メンバーの緊張をほぐす


4-13. ❸事実を伝える
…情報通知

・ストレートに目的を伝える
・鏡のように伝える、It seems、あなたの行動は〜のように見えます、感情を入れない
・余計なことは言わない、褒めない、ディスらない
・相手の視点の真正面から向かい合わない、その方向から見れば正しいため、
別の方向から見て正しくないと説明するしかない
・膠着したら場所・時間を改める


4-14. ❹問題の明確化
…対話によって目標と現状のギャップを明確化

・対話と共通認識作りのバランスを考える
…1度行っただけでは納得されない、どう思っているかを聞きながら共通認識を作る
→最初は対話が90%、共通認識はほぼない
→対話が90%〜70%の状態が長く続く
→情報が出揃うと一気に共通認識を作ることができる
→対話が10%、共通認識をたくさん作れてお互い納得している
→思考回路は異なるという前提で伝える

・マネージャーの思考回路、言ったことはやって当然
→said = heard、言われたことは聞いて当然
→heard = understood、聞いたことはわかって当然
→understood = acted、わかったことはやって当然

・メンバーの思考回路、言われたけどやらない
→said ≠ heard、言われたけど聞いてない
→heard ≠ understood、聞いたけどわかってない
→understood ≠ acted、わかったけどやらない


4-15. 逆ギレ
…言い分を聞いて建設的な議論を行う

→間違っていないと思っているんですね
→なるほど、間違ってないと言い切れるということは自分の中でこうした方がいいという考えがあるんですね、それを聞いてもいいでしょうか
→だって間違っていないと思っているんですから、ではあなたがどうしたいのかを聞かせていただきたいです
→確かにAという考えはわかりました、やってみる価値はあると思います、
ただ私ではAではうまくいかずBでもあると思います、
私の立場に立ったらそういう考えもわかってもらえると思います
→ではAという考えとBという考えを両立する方法をミーティングで提案してください
→自分の考えがあるのなら話してもらえないと私にはわかりません、
自分の考えを共有するということを意識していただけると
あなたにもプロジェクトにもメリットがあると思います


4-16. 逆フィードバック
…仮定法的質問で視野の狭さを突く

→私にも問題があるということですね、問題はどんなところでしょうか
→私の問題はAということですね、具体的にはいつ私がAなのでしょうか
→そのタイミングは〜でした、私の立場からすると〜です
→ちなみに、あなたが私の立場ならこの状況をどう変えるか聞いてもいいでしょうか
→あなたが私の立場ならその時間はどうやって作るのでしょうか?〜という状態です
→いつでもできるわけではないのですよ、今日もそういった状況を把握するチャンスだと考えています、もっとこういう時間を増やしたいと思います
→私も努力します、あなたは現状をどう考えていますでしょうか
→あなたは現状をどう変えたいと思いますでしょうか?


4-17. 都合よく解釈
…納得いかなければキッパリ否定し続ける

→Aというのは具体的にどういう風に捉えてますでしょうか
→私が言いたいこととは少し違いますね、私が言ったのは B ということです、そのために〜をしていだだきたいです
→そうです、それと今回のことはできるだけしてほしいという努力目標ではなく絶対にしてほしいという必達目標だと思っています、そのためならなんでも力を貸しますので言ってください


4-18. 大丈夫で逃げる
…具体的に話さざるを得ない質問をし続ける

→今から手を打たないと間に合わないように見えますが、今どのような状況か詳しく教えてください
→ということは具体的にどれくらい遅れてますでしょうか
→なるほど、その遅れをどうやって取り戻そうとしてますでしょうか
→Aをしようというのはちょっと無理があるように見えます、どう思っているか聞いてもいいでしょうか
→一緒に対策を立てるのはいかがでしょうか


4-19. 論点のすり替え
…目的を忘れない、ところで・そういえばというフレーズに注意する

→現場にも非があるのでしょうがあなたの方で何か防ぐ手立てはあったか聞いてもいいしょうか
→〜はどうでしょうか
→その件は後で話しましょう、その前に〜のことを考えましょう
→話を戻すと、私は〜に関して認識が甘いと思います、他に考えられる原因があれば聞きたいです


4-20. 言い訳
…修正案を自分の口から言ってもらう

→以前は問題なかったのですが、何かありましたか
→具体的に教えていただいてもいいでしょうか
→そうなんですね、本当にAが原因というのですね、以前はAでも問題がなかったのですがBという可能性は考えられないでしょうか
→なるほど、ですが時間がないなりにBをするためにできることはなかったでしょうか
→それなら〜するのはどうでしょうか
→じゃあこれからどうしましょう、私はまず〜します、あなたはどうしますか


4-21. 受け流す
…客観的な事実を指摘することで話を聞かざるを得なくなる
→以前は問題なかったのですが、何かありましたか
→私にはAというように見えるのですがいかがでしょうか
→〜してもらえませんでしょうか
→調べたのですが、あなたが全メンバーの中で一番〜に問題があります、
それも〜ということが多いですね
→あなたは全メンバーの中で一番〜に問題を抱えたままになってしまいます、こうなるとあなたの評価を下げざるを得ません、ですから〜してもらえませんでしょうか
→そこでなんですけれども、〜日に〜回、〜していただきたいです


4-22. 何も言わない、大丈夫・すみませんで逃げ続ける
…やる気がないように見えると伝える

→以前は問題なかったのですが、何かありましたか
→よかったら理由を教えていただけないでしょうか
→大丈夫・すみませんばかり言っていると周囲からはやる気がないと見えてしまいますが、それについてはどう思いますでしょうか
→ではどうして何も教えていただけないのでしょうか
→なるほど、ですが必ずしも良い意見を言う必要はないと思います、
あなたなりに感じたことを言っていただけると助かります
→それも貴重な意見の1つです、A に関してはどう思いますでしょうか


4-23. 過去にすがる
…感謝を伝えてから立場上言わざるを得ないのですがと切り出す、評価対象は過去のあなたではなく今のあなたにあると伝える

→〜していただけるのはありがたいです、おかげさまで〜です
→ですが、Aなんですよ
→〜さん、立場上言わざるを得ないのですが、〜してもらえないでしょうか
→今までの経験を否定しているわけではありません、ただここにはここのやり方がありますので〜さんにも方針は守っていただきたいです、方針を守らない人がいると悪影響があるのは〜さんであればお分かりいただけると思います
→〜さんの経験を今の方針に取り入れていただけないでしょうか、
経験を私たちに還元していただけると助かります


4-24. 現状維持
…何もしなければ現状維持すらできない現実を伝える

→新しいものはちょっとということですね、5年後10年後は〜というように環境が変化すると言われていますが、それについてはどう思いますでしょうか
→確かに一過性のものかもしれません、ただ今〜という現状があり、
〜というように環境が変化する可能性がある中で A という考えは大切だと思います
→〜というように環境が変化している中であなたの仕事はどうなると思いますでしょうか
→確かにそうですね、今のうちにAという考えと関わっておいた方が得だと感じますが、それについてはどう思いますでしょうか
→〜さんがAという考えと関わっていく姿は企業・業界を代表するものになると考えています、新しいものにチャレンジする気持ちがないわけではないと思います
→A という考えで〜していただきたいです
→それではよろしくお願いします
→そうですよね、〜さんと調整できるか考えましょう


4-25. ×会社の方針として必要だから仕方なく言います
…上司・人事のせいにして逃げてるということが伝わる、自分の責任ではないとアピールしてもすぐバレる
→普段と同じ口調で話さない、またなんか言ってるよで終わる、シリアスな印象を与える
→身体を動かさない、目を逸らさない、普段は動いてていい


4-26. ×大丈夫?
…メンバーは大丈夫と言って逃げるだけ、向き合おうとしない
→大丈夫と聞いても状況を先延ばしにして悪化させるだけ
→オープンクエスチョンを行う、具体的に話してもらう


4-27. ×〜さんは〜的で〜性が足りません
…抽象的、どの行動をどう直したらいいかわからない
→いつその行動をしているのかを明確に伝える、いつも〜している・最近〜しているは抽象的で意味がない
→単純にメンバーの情報収集ができていないからこうなる


4-28. ×この前のあれもそう
…何が重要かわからなくなる、粘着質
→過去を蒸し返すとネガティブな感情を持たせやすい、自己満足しているだけ
→そもそもフィードバックの頻度が少ないからこうなる、記憶で定かでないことをフィードバックしない


4-29. ◯時間をかけて今後のために話しましょう
…フィードバックには想像の2倍以上時間がかかる、
中途半端に終わらせるとモヤモヤして今後に悪影響
→自分の覚悟も示す、自分の責任だとアピールする


4-30. ◯これは何のためにやってるんでしたっけ?
…間違っている行動の目的・ルールを聞く
→共通認識を1つ作る、相手に話をさせる、今後の回答で言い訳できないようになる


4-31. ◯〜というやり方・タイミングに問題がある可能性があります
…SBI情報をもとに自分でやり方・タイミングを修正するきっかけを与える、
改善しないのであればなぜ改善が必要ないのかを問う
→自分以外・自分のコントロールできるもの以外に理由を求めようとすればその状況を再度伝える


4-32. ◯それについてはどう思いますでしょうか
…あなたの行動は〜のように見えますの後に質問する
→弁明の機会を与えると一方的に決めつけて話す感じがなくなる


4-33. ◯どうすれば〜せずに済むでしょうか
…修正案はメンバーに考えてもらう、どう行動するかはメンバーに選んでもらう
→タイムリミットを設けて出てこなければこちらから提案する、メンバーも忙しい時代、勘でもわからない人にはわからない


4-34. ❺行動修正
…未来の行動を計画

・問題点を指摘するより修正案を出すことに時間を割く、解決志向
・メンバーに共通認識を元にして過去・現状・未来について自分の言葉でまとめてもらう
・時間がかかってもいいので相手の口からしっかり明示させることが重要
・正当化しようとする部分を質問によって軌道修正する
→what、何が起こったのか
→so what、だからどうなったのか?何を変えずに何を変えればいいのか
→now what、これからどうするのか?


4-35. ❻期待通知
…自己効力感を高める

・期待している・期待しているからフォローすると自分の口からしっかり明示することが重要
・再発予防策を立てる、失敗の経路をテキスト化、
もう一度その経路をたどっていると認識してしまったら途中でどう行動するか


4-36. ❼事後フォロー

・フィードバックは何回も行うもの


5. ファシリテーション 29項目

…支援型のコミュニケーションスタイル
→引き出し、決めさせ、動くことを助ける

5-1. ファシリテーション
…メンバー・ステークホルダーに深い納得感を持ってもらって合意を形成すること
→問いかける、問いかけに反応してもらう、問いかけの内容について考えてもらう、問いかけの答えを掴んでもらう


5-2. 納得感
…物事を理解し受け入れることができた結果、満足感・安心感・達成感などを感じる感覚

→納得感を持ってもらうには判断基準を一瞬で判断できるサイズに分解して重ねて、めんどくさいという気持ちがなくなるように対応する

❶単純な判断を作る
…判断基準を一瞬で判断できるサイズに分解して言語化する、
→判断基準とは?人によって基準が違う

❷単純な判断が重なって複雑な判断を作る
…単純な判断が単体で存在するとバイアスがかかる
→エラーマネジメント、行動経済学

❸めんどくさいという気持ちがなくなるように対応する
…単純な判断が重なるのはめんどくさい、別に重ねなくていいじゃん
→モチベーション


5-3. ファシリテーションの壁
❶自分にとって未知のテーマについてのミーティング・未知のメンバーとのミーティング、迷走して何も決まらない、合意したはずなのに行動してもらえない
❷メンバーの意見を聞いているようで自分の意見を押し付ける、それを自分ではなくメンバーの問題と捉える

→意見を受け止めるだけではミーティングの方向性がなくなる、いざ方向性を決めようとすると強引になってしまうのでメンバーの反発を受ける
→意見を聞けば聞くほど色々なレベルの意見があってうまく整理できない、
フレームワークである程度整理できてもそこからどうミーティングを進めればいいかわからない、フレームワークにメンバーがうまく乗らない
→意見を丁寧に受け止めると特定のメンバーと自分の会話になってしまう
→ミーティングがまとまりそうな瞬間にそもそもという意見が出てきてまとまらない
→ミーティング前の仕込み・ミーティング中の調整が必要


ミーティング前の仕込み

…結論に向けて仕込むのではなく目的を達成するためにミーティングすべきことに向けて仕込む
→汎用的な問題解決のステップを使って目標達成のために考えた方がいいことは何かを掴む力

5-4. 仕込みの基本動作
❶ミーティングの出発点・到達点を明確にする
❷ミーティングの出発点・到達点をつなぐ力について考える
❸出発点から到達点までどうつなげるかを考える


5-5. ❶ミーティングの出発点・到達点を明確にする
…ミーティングが失敗するときは大体出発点・到達点が設定されていない・意識されていない

→何を中心にミーティングするのか・各論点のミーティングにどれくらい時間をかけるのか・どの段階でどこにミーティングを進めるのかがわからない、何をどう発言したらいいかわからない、ストレスを感じる
→出発点・到達点をどう決めるか?


5-6. ミーティングの最終到達点
…行動に向けての合意形成

→合意形成のステップ
(ⅰ)テーマを共有・合意
…『〜についての行動を考えます』
→何の話か、なぜ決めるのか、何をどこまで決めれるのか、決めるために必要不可欠な人は誰か・出席しているか


(ⅱ)行動の理由を共有・合意
…『〜しましょう〜なので』


(ⅲ)行動を選択・合意
…『〜するか〜するか、〜しましょう』

(ⅳ)行動についてのタスク・コミットを確認・共有
…『〜さんはいつまでにどうやって何をしてください』、ミーティングの最終到達点


→順番通りになるとは限らない、合意済みのステップは省略される
→(ⅱ)についてはチェックし続ける、話が混乱するのは(ⅱ)が達成されていないため、現状認識・問題意識が共有されておらず合意形成ができていない、what why where、(ⅲ)(ⅳ)がhow


5-7. ミーティングの出発点・到達点を決める
…到達点を仮で決めて詳細に言語化する、(ⅰ)〜(ⅳ)のどこか、
そこに到達した時点で自分・メンバーがどのような状態になっていればいいのか

→メンバーの状況から出発点を決める、(ⅰ)〜(ⅳ)のどこか、
メンバーがどういう認識レベル・意見なのかを考える、あたり前の否定
→出発点から到達点に至るまでの時間はどのくらいかを考える

→1回のミーティングの時間はどのくらいかを考える
→1回のミーティングで出発点から到達点に至るのが難しければミーティングを複数回に分ける、何回のミーティングが必要かを考える、各回のミーティングの出発点・到達点を決める

→事前に情報を提供して認識レベル・知識レベルを上げて出発点を前に動かせるかを考える
→各回のミーティングでいきなり到達点を後ろに動かさない、
そこまで決めるのであれば事前に言ってくれないと困るという反応が生まれる、到達点を後ろに動かす場合は到達点の先まで示してメンバーの心・手続の準備をしてもらう


5-8. ❷ミーティングの出発点・到達点をつなぐ力について考える
…メンバーの状況を把握する
→テーマから考える


5-9. メンバーのテーマに対する認識レベルを掴む
…テーマについて何を知っていて何を知らないのか?
→よくわからないので賛成も反対もできないということが多い

(ⅰ)ミーティングの前提に関する認識
…ミーティングのテーマはそもそもどういうことなのか?このミーティングは何のためにするのか?なぜそのミーティングをする必要があるのか?
そのテーマについてミーティングすることはどれくらい重要なのか?

(ⅱ)ミーティングの中身に関する認識
…話の内容を理解するためのベースとなる一般的な知識・経験、話の内容を具体的に理解するための情報・状況イメージ

(ⅲ)ミーティング中の場に関する認識
…このミーティングはどういう場なのか?このミーティングはどこまで進んでいるのか?このミーティングは自分とどう関係するのか?
このミーティングの中でどういった役割・振る舞いを期待されているか?

→認識レベルに関しては最悪を想定して厳しめに捉えておく必要、
知っていると思ったが実は知らなかったということもある


5-10. メンバーのテーマに対する意見・態度を掴む
…テーマについてどんな賛否を持っているか?
→どういう状況で意見が変わるかを予測する

(ⅰ)賛否の対象
…解決しようとしている問題は取り組むべきか?問題はなぜ起きるか?
最も解決しなきゃいけない部分はどこか?どういった行動の選択肢があって何を選ぶのか?
→どの部分に賛成なのか?どの部分に反対なのか?賛否の対象と認識できていないところもわかる

(ⅱ)賛否の理由
…よくわかっているから賛成・よくわかっていないから反対、
できるから賛成・できないから反対、
やりたいから賛成・やりたくないから反対、
やるべきだから賛成・やるべきでないから反対

(ⅲ)賛否の背景
…なぜよくわかっている・よくわかっていないと思うのか、
なぜできるのか・できないと思うのか、
なぜやりたい・やりたくないと思うのか、
なぜやるべき・やるべきでないと思うのか
→意見よりも態度に現れることが多い


5-11. メンバーの思考・行動の特性を考える
…ミーティングにどのくらい貢献するか?
→さばきの方向性をある程度掴む

(ⅰ)ミーティングに貢献する人・ノイズになる人
…到達点から考えて役割を果たす必要がある人は誰か、その人の情報・考えを引き出す、発言力はどうなっているか、話し出すと止まらない人は誰か、片っ端から否定する人は誰か、無関心・不機嫌な態度をあからさまに出す人は誰か
→あえてその人をまとめ役・提案役にする、意見を聞かざるを得ない

(ⅱ)メンバーの相互関係
…このメンバーは誰と一緒だとどの内容に触れてはいけないのか、触れづらいのか、沈黙を破るのか、沈黙を使うのか
→『より現場に近い立場の方から付け加える点はありますでしょうか』、
『実際に実行される方からするとそれで大丈夫でしょうか』
→反発があっても全てファシリテーターに向ける

(ⅲ)メンバーとファシリテーターとの関係
…信頼レベルがどれくらいか、最初は自分と異なる意見を積極的に引き出すような姿勢をはっきり見せる


5-12. ❸出発点から到達点までどうつなげるかを考える
…論点を洗い出して絞って深める
→ファシリテーターは意見ではなく論点に誘導する必要

→論点を把握するのは難しい、論点について発言されないことが多い、
複数の論点が発言に含まれるが一部の論点にだけ着目してしまう、
論点の立て方は自由で関係が複雑

文字崩れは気にしない

(ⅰ)論点を洗い出す
→テーマの構成要素を考える
→第1優先の構成要素を考える、テーマのために理想的な合意形成は何か、
メンバーの立場に立ってどんな意見・態度になるのか、発言はどうなるか、
どちらか一方だけで考えると論点を見失いがちになる

→第1優先の構成要素から整理された仮フレームワークを選ぶ
→仮フレームワークの中に第 1 優先の構成要素を含めて情報をたくさん引き出す
→仮フレームワークを批判的に捉えて軸などを変えて本フレームワークにする
→本フレームワークの中に最初に引き出した情報を入れ直して新しい情報が引き出せたら追加する、明らかに必要ない情報は削除する
→本フレームワークの中で引き出した情報をつなげて論点にする

(ⅱ)論点を絞り込む
…合意形成が必要で主張が対立しているがメンバーが持つ情報で今結論が出せる論点を探す

文字崩れは気にしない

・メンバーの状況から合意形成が必要な論点を残す
→話し合わなくていい論点が消える

・話し合わなくていい論点
…合意形成が必要ない論点
→話が出た時にどうさばくかを考える


→合意形成が必要で意見の対立がある論点を残す
→確認する論点が消える

・確認する論点
…合意形成が必要で意見の対立がない論点
→確認する、『こちらの点に関しましては〜という認識で問題ないでしょうか』

→確認する論点がないと話し合う・話し合わないの2択で対応するため
メンバーは結論を押し付けられていると感じる


→合意形成が必要で意見の対立があるがメンバーが持つ情報で今結論が出せる論点を残す
→置いておく論点が消える

・置いておく論点
…合意形成が必要で意見が対立しているがメンバーが持つ情報で今結論が出せない論点
→置いておく、『こちらの点に関しましては結論を出す重要度は高いですが
今この瞬間に結論が出せないので次回までに各自準備をして再度話し合いましょう』


→話し合う論点が残る

・話し合う論点
…合意形成が必要で意見が対立しているがメンバーが持つ情報で今結論が出せる論点

→やや広すぎるくらいに捉えておいて確認する論点だとわかったら確認して次の論点に


(ⅲ)論点を深める、論点の特定部分にフォーカスする、
論点の特定部分からどのような情報が波及するか、
本フレームワークのどの情報にフォーカスするか


メンバーについての人間観

5-13. Doing things through others
…自分を変えてメンバーに応じたコミュニケーションをとることで
メンバーのモチベーションを向上させる
→モチベーション・キャリアを考える


5-14. エゴグラム
…29の性格の型、構成要素は5つ
→MBTIを応用できる可能性もある

❶CP(Controlling Parent)
…ボス、ハッキリ、断言
→まず YES かNO

・好きなコミュニケーション
…ハッキリ受け答え、メリットを感じさせる

・嫌いなコミュニケーション
…テンポが遅い、結論が見えない


❷NP(Nurturing Parent)
…おっとり系、ですかねえ、控えめ
→状況や考えの整理

・好きなコミュニケーション
…人間性を褒められる、丁寧な言い回し

・嫌いなコミュニケーション
…結論を急かされる、強引さ


❸AE(Adult Ego state)
…論理的、具体的
→根気よく付き合う

・好きなコミュニケーション
…論理的、合理的、データや数字

・嫌いなコミュニケーション
…ノリや勢い、大雑把な説明


❹FC(Free Child)
…盛り上げ役、気分で変わる
→脱線したら泳がせてみてもいい

・好きなコミュニケーション
…明るさ、ユーモア

・嫌いなコミュニケーション
…ノリが悪い、反応が少ない


❺AC(Adapted Child)
…おとなしい、どっちもハッキリしない
→状況や考えの整理

・好きなコミュニケーション
…優しい言葉遣い、存在を認める

・嫌いなコミュニケーション
…批判される、決断を迫られる


ミーティング中の調整

…議論を見守って調整する、意見をバサバサと整理して自分の考える方向に持っていくことではない
→ファシリテーターの介入は少ないほどいい
→メンバーのテキスト・音声の内容を構造化する力

5-15. 調整の基本動作
❶発言を引き出す
❷発言を深く理解する
❸ミーティングを方向づける
❹結論づける


5-16. ❶発言を引き出す
…発言したいと思ってもらう、発言しやすい環境を作る
→これができないとファシリテーターが話し続けることになる

(ⅰ)発言したいと思ってもらう
→意見を聞きたいという態度をあからさまに示す、個人名で呼びかける、笑顔、おもしろ
→話しやすい論点・興味を持ちやすい論点をメンバーの状況から考える
→メンバーが躊躇する立場的・感情的要因を取り払う、『くだらないと思うことからでもいいので言っていきましょう』、『〜の方から見てどうでしょうか』
→制約を外して仮定できるようにする、『初めの段階は〜が無限に使えるとして考えてみましょう』、『まあ検討項目は一旦忘れてみましょう』

(ⅱ)発言しやすい環境を作る
→話の切り口を作る、『〜と〜の2つの面からご意見をいただきたいです』、
『このプロセスに沿ってご意見をいただきたいです』

→抽象的なイメージを刺激する・話す範囲を狭くする、まとまった意見を言わなきゃいけないと思わせない、『まずは賛成か反対かだけいただきたいです』、『まずはざっくり考えましょう』

→具体的なイメージを刺激する、『ではもしこれを説明したら質問されそうなことを聞きたいです』、『〜する場面をイメージしてみてもっとこうしてほしいと感じることはありますでしょうか』
→別の意見・反対意見を求める場合はそれをはっきりと示す


5-17. ❷発言を深く理解する
…発言を受け止め・確認する、発言を位置付け・共有する
→最も重要だが最も難しい、メンバーはファシリテーターが深く理解していないことに気づいていることが多い

(ⅰ)発言を聴く
…ここが重要なのにできていないことが多いので注意する、日々の生活から、聴こうとしない人は信頼されない
→聴いている態度は身体で表現する、発言者に顔・身体を向ける、発言者の目をしっかりみる、うなずき・あいづちを入れる、発言を要約する
→聴いている態度は言葉で表現する、『聞かせてください』、『お伺いしてもいいでしょうか?』

(ⅱ)発言を受け止めたよと発言者にはっきり示す
→発言の目的・発言内容が触れている論点・意見を読み取る
→意見にフォーカスして論理ピラミッドをざっくり組み立てる

(ⅲ)まずは自分が理解できているか確認する
…論理ピラミッドの欠落している部分で重要度が高い部分を埋める質問をする、(ⅱ)で考えたことが正しいと決めつけない、揚げ足取り・批判ではないと説明する

(ⅳ)メンバーの意見を聴く必要がある部分について確認する、
…メンバー全員が発言を理解できていなければ理解できるように説明する

→(ⅲ)(ⅳ)に関しては省略した方がいいことも多い、〜ということで問題ないでしょうか?
他の方の意見はどうでしょうか?
→(ⅲ)だけ省略して(ⅳ)に向かうことはしない、メンバーは自分はそんなことは言ってない・話を勝手に作るなと感じる、省略するのであれば(ⅲ)(ⅳ)をセットで


5-18. 論理ピラミッド
…意見・根拠・情報
→論理ピラミッドには穴がある、完璧な人はいない
→論理ピラミッドを埋める、質問をする
→So what で上に上げる、『だから何なのか?』
→Why・True で下に下げる、『なぜそう言えるのか?』『本当にそう言えるのか?』

→情報の前提を明らかにする・足りない情報を追加する、共通点・相違点など
→自分が感情ではなく論理優位だと確認する必要、感情的であれば揚げ足取り・批判になる
→発言者が感情ではなく論理優位で意見を言っていると確認する必要、感情的であれば効果がない


5-19. ❸ミーティングを方向づける
…発言内容に対する対応を考える、話し合う論点かどうかから考える、何もしないのが理想

・話し合わなくていい論点
…軌道修正、『Aについて話し合う理由を聞いてもいいでしょうか』


→話し合わなくていい論点だった場合、
『いいですね、ただAはこのミーティングの〜という目的に関係ないように思えるのですが、メンバーの皆さんはどう思うか聞かせてください』、『ありがとうございますでは〜について話しましょう』

→確認する論点になった場合、
『一旦みなさまの〜についての認識について聞かせてください、
〜という認識で問題ないでしょうか』

→置いておく論点になった場合、
『いい論点をくださりありがとうございます、ただ〜によって A も変わって来ると思います、先に〜について話しましょう』

→メンバーが論点の変更について同意しているかを確認・宣言


・確認する論点
…論点再確認・強化、ほぼ何もしない、論点の共有が不十分だったが活性化している
→『〜という認識で問題ないでしょうか?』


・置いておく論点
…後回し
→『Aについては重要ですが〜によってAも変わって来ると思います、先に〜について話しましょう』


・話し合う論点
…何もしない、話し合いが活性化している

→活性化が止まった段階で深める・広げる・結論づける、
『〜だから賛成というご意見ですね、1 つ聞きたいことがありまして』
→議論の方向性がわからなくなってきた場合は止める


5-20. 深める
…論点を詳しく聴く、根拠・情報を詳しく聴く
『みなさまのお考えも聞きたいです』

(ⅰ)論点を深める
…『今の話は〜という論点だと思います、この論点の前提となるお話が〜であればまずは〜について考えていくのはどうでしょうか』

(ⅱ)根拠を深める
…『なぜ〜だと言えるか聞いてもいいでしょうか』、『本当に〜だと言えるのでしょうか、〜という可能性はありますでしょうか』

(ⅲ)情報を深める
…『前提は〜ということであってますでしょうか』、『〜ということも関係してますでしょうか、〜は関係ないでしょうか』、『〜との共通点は〜で相違点は〜ということなんですかね』


5-21. 広げる
…別の意見・根拠・情報を引き出す
『みなさまのお考えも聞きたいです』

(ⅰ)論点を広げる
…『他に考えなければいけない論点はありますでしょうか』、『他に〜と言う論点もあると思ってまして、それについてはどうでしょうか』『全く違う論点をお持ちの方はいらっしゃいますでしょうか』

(ⅱ)意見の幅を広げる
…『逆に反対という意見はありますでしょうか』、『〜の制約がないとすればどうでしょうか』、『〜だから反対という意見もあり得ますね』、『〜さんの立場からすると違った意見が出てくる可能性もありますね』、『賛成という意見が多いですが〜という面から懸念・反対はございませんでしょうか』、
『ここではあえて反対という意見を出してもらえないでしょうか』

(ⅲ)根拠の幅を広げる
…『賛成の理由が他にあれば聞きたいです』、『例えば〜だから賛成ということは言えますでしょうか』、『〜さんの立場からすると違った理由が出てくる可能性もありますね』

(ⅳ)情報の幅を広げる
『ここでは〜ということでしたが他の場所ではどうでしょうか』、『以前は〜ということでしたが最近ではどうでしょうか、これからどうなると思いますでしょうか』、『例えば〜ということはないでしょうか』


5-22. 止める
…メンバーの感情のマネジメントが最も重要
→邪魔された・無視された・軽視された・恥をかかされたと思わせない

→その論点で話し合う必要性に対する疑念を示す・話し合う論点に意識を向けてもらう、止める発言が活きる場面・機会が別にあると示す
→『ただその前にAという論点について考える必要がありそうですがいかがでしょうか』、『〜という論点に関しては A という論点の後に再度話し合いましょう』、『〜という論点に関してはもう少し材料を揃えてから話し合いましょう』、『ただ先ほどの発言の〜という論点に関しては新しく考えなければいけない要素かなと思います、〜について考えるタイミングで先ほどの発言の内容が活かされると思います』


5-23. 結論づける
…ファシリテーターが一番活躍する瞬間

・まとめる
…どの論点で合意できていてどの論点で合意できていないかを明確にする

→『〜に関してはみなさま賛成・反対という認識で問題ないでしょうか』、
『〜に関しては賛成・反対が分かれているという認識で問題ないでしょうか』、『〜までに関してはみなさま賛成という認識で問題ないでしょうか』、『ではそこに対しての〜について話し合いましょう』

・合意できている論点
…論点と結論をセットで要約しメンバーに確認する

→行動・タスクに繋げる、決まったこと・誰がいつまでに何をするのか、決まってないこと
→『では〜さんが次回のミーティングまでに〜について〜する、決まっていない〜に関しては〜して次回のミーティングで再確認しましょう』
→ファシリテーターがすべて言うだけでなく担当者・議事録の担当者に話してもらうことも必要、『では今回のミーティングを踏まえて何をするか〜さん、確認のためにまとめていただけますでしょうか』

・合意できていない論点
…論点の中の合意できていない部分・合意できた部分をメンバーに確認する
→合意できていない部分について、合意条件を考えて確認する
→合意条件が明らかであれば合意条件を満たすための検討を依頼
→合意条件が明らかになっていなければ条件が明らかになった時点で報告してもらうよう依頼


意見の対立を管理する

5-24. 意見を持つまでのプロセス
❶情報に接する、見えている情報
❷情報を解釈する、見ている情報
❸何らかの判断基準に基づいて問題を認識する
❹問題に対する解決策を思いつく、行動
❺何らかの判断基準に基づいて解決策を選択する

→❶❷の違い、ここで対立が生まれることがほとんど、見えている情報が違う・見ている情報が違う、見えている情報の量の差をなくす・見ている情報の異なる見方があると理解できる時間を作る
→❹の内容・幅・評価ポイントの違い、取りうる行動が複数あると認識させる、あるメンバーが提案した行動の短所・他のメンバーが提案した行動の長所を認識させる
→❸❺の違い、判断基準の優先順位の違い、判断基準を洗い出して共有、
判断基準ではなく判断基準が影響を与えるものにフォーカスする、
判断基準が影響を与えるものの共通点があれば合意点になる、共通点が見つかるまで考える


5-25. 意見の対立の背後には感情がある
…話し合いを勝ち負けで考えるメンバーには感情が生じる
→ミーティングの場に対するメンバーの認識を変える、一番最初にミーティングのルールを共有する
→メンバーにネガティブな感情が生じないように配慮する、ワーディング次第、集める


5-26. あえて意見の対立を放置する
…話し合いで一番やってはいけないことは伝えたいことがあるのに伝えられずに禍根を残すこと

→対立が激しい時にメンバーが伝えたいことを封じて方向づけようとしても逆効果
→ある程度対立した後で自己規制が働いて収まることもある、そのタイミングで方向づける
→意見の対立が人間の感情の対立になってしまうケースを防ぐ、禍根が残る


感情の対立が起きないように感情を管理する

5-27. ミーティングの場の空気を自由・活発・安心に設定する
…思考したい・発言したいと思ってもらう

→ファシリテーターは早目に会場に入る、笑顔でメンバーに声をかける
→物理的環境を整える、部屋の広さ、照明の明るさ、画面の大きさ・画質、
マイクの音量・音質、リラックスできる音楽

→ミーティングの始まりで明るい声・表情を出す、ミーティングの目的・流れをテンポよく伝える
→自由を感じてもらう、発言の順番は決めない、ミーティングの初めのうちは全メンバーの発言時間が等しくなるように確保する
→活発を感じてもらう、座るだけでなく行動で動きを加える
→安心を感じてもらう、メンバーに受け入れられていると言う感覚を作る、目を見る、個人の名前を呼ぶ、考えて発言するまでの時間的余裕を作る、発言への感謝・共感を示す


5-28. 意見に対する感情に対処する
❶ポジティブ
…テーマ・論点について積極的に話したい、思い入れがある
→できるだけ早く思いを吐き出させる、話す時間を管理する

❷ネガティブ
…テーマ・論点について話したくない、避けている・反発している
→爆発する前に思いを吐き出させる、その感情を持つことは認める、
『〜さんにとって気持ちのいい話ではないと思いますが』
→感情自体をネガティブだと指摘しない、怒らないでください・興奮しないでくださいは逆効果、『そうですよね、悲しいですね、悲しいと感じるんですね』

❸無関心
…テーマ・論点について自分は関係がないと思っている、テーマ・論点について話し合う必要がないと思っている
→関心を持っているメンバーに伝染する
→最も扱いづらい、認識レベルの低さに背景がある、認識レベルを上げる、ミーティング前に解決


5-29. メンバー・チームに対する感情に配慮する
…タックマンモデルのチームの段階から考える
→成立期、自己開示を多くしてもらう・メンバーを強調、コントロール度強め

→動乱期、自分の意見・考えを伝えてきちんと対立できる状態を作って自制を促す・共通点・共感を強調、コントロール度強め

→安定期、一時的な感情で人間関係が崩れないよう配慮・目標を強調、コントロール度弱め

→遂行期、メンバー間の人間関係は簡単には崩れないため信頼を強調する、コントロール度弱め


おわりに

ここまでご覧いただき、ありがとうございます。
修正すべき点やご意見などあればXでお声をいただければと思います。
修正の際は、番号を指定して、フォーマットをなんとなく合わせていただけると助かります。

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