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Netflixで見たドキュメンタリー3選

ゴールデンウィークがあまりに暇だったので、連休恒例のNetflixに再加入してみることにした。

今回は話題の韓国ドラマも何本か見たし、ドリーム・ウェディングという番組も非常に面白かった。

そしてドラマ以上に沢山見たのがドキュメンタリーだ。今回加入中に配信が始まったものなど色々見た中で、特に心に残った3作品を紹介していきたい。

犬に名前をつける日

日本の映画。小林聡美さんがTVディレクターとして出演されている。お芝居とドキュメンタリーが合体したお話だった。私たちが知らなかった動物殺処分という現実を映画では目の当たりにする。殺処分をなくそうと懸命に活動する団体の皆さん。その熱意も虚しく、毎日毎日犬や猫が保護センターに運ばれてくる。中には飼い主自らがペットを持ち込み、「もういらないや。」と置いていくこともあるそう。
単に「可愛い」だけでは動物は飼えない。責任を持って命を最後まで預からなくてはいけない。そんな当たり前のことを改めて考えさせられる映画だった。そもそも命に値段をつけて売買することに矛盾を感じる。人間でダメなことは動物でもやってはいけない。日本のペットブームの闇を知り、私たちのモラルが試されていると感じた。

運命の子供たち

インドは憲法上カーストによる差別の禁止を明記しているが、未だカースト制は根強くインド社会に残っており、その外側にいる最下層の人々・ダリット(不可触民)の貧困や差別は深刻である。
インド系アメリカ人の実業家がこの最下層の子供たちに未来を授けるべく、4歳から20歳まで無料で学校に通える寄宿学校を設立。1年にたった12人しか選ばれない、まさに選ばれし運命の子供達なのだ。このドキュメンタリーはその寄宿学校に通う5人の女の子たちを長期に渡って追っている。
彼女達は4歳から親元を離れて生活する。あっという間に流暢な英語を話せるようになり、食事と綺麗な衣服、眠る場所、高度な学問が無料で提供されるのだ。一方、自分の家に帰れば「本来の」貧しい生活が待っている。家族全員土間で肩を寄せ合って眠り、母親は朝から晩まで働き続ける。親戚から「女の子に学問は必要ない、親戚のおじさんと早く結婚しろ。」と言われたり、寄宿学校に入れなかった兄弟達との間に亀裂が生まれる。(1家族に1人しか寄宿学校に入れない決まりがあるため。)
この寄宿学校に入る子供達は、ダリットの人々を救い、社会を変えていく人材として教育されている。しかし幼い彼女達の中で、恵まれた環境と
家族が生きる現実世界、自分の夢と使命との大きなギャップに戸惑いが生じ、思い悩む姿が鮮明に映し出されている。
貧しい人々を救うために生きる運命の子供達。最下層の子として人から蔑まれて生きていく運命も過酷だが、社会を救う人になるという運命もまた大変だ。
一人一人が自分のなりたいものになれる社会であってほしい。

サイバー地獄:n番部屋 ネット犯罪を暴く

2020年、韓国で大きな社会問題となったデジタル性犯罪のドキュメント。n番部屋を取材した新聞記者、独自取材をした追跡団「炎」、警察、この事件を取り上げた番組を制作したプロデューサーなど、様々な視点からこの事件について掘り下げている。
この事件をきっかけに、韓国では「わいせつ動画、画像」という表現をやめ、「性的搾取物」という表現に各メディアが変えていったということを別のドキュメンタリー番組で知った。日本もそうなればいいと思う。(わいせつ動画と言われるとあたかも被害者も加担しているようにとられ、被害者の自己責任論が生じかねないと思うからだ。)
被害にあった女性達は巧妙な手口で逃げられないように情報を奪われ、ネット上で性的に搾取されていくのである。
人権NGOであるヒューマン・ライツ・ウォッチは、韓国でのネット犯罪に早くから着目していたという。高速インターネット環境が整備されて、ジェンダー不平等社会である韓国。デジタル性犯罪が起こる背景を分析した報告書『私の人生はあなたのポルノではない 韓国におけるデジタル性犯罪(“My Life is Not Your Porn”: Digital Sex Crimes in South Korea)』をいつかじっくりと読んでみたい。

被害にあった女性達が勇気を持って話してくれたことについて、本当に勇気のいることだったと思うし共感する部分がたくさんあった。

日本でもデジタル性犯罪は後を経たず、ネット上に永久的に自分の性的な動画、画像が残る恐怖は計り知れない。そのような被害を防ぐためにもネットリテラシーが重要だと感じた。

以上3作品について今回は熱く語ってみた。興味のある方はぜひ参考に!

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