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昼寝の代わりに一章をどうぞ。小説を目覚ましにする読書術

こんにちは。小説家のJessie -ジェシー-です。


お昼ご飯をたべると、眠くなります。

いつもお昼寝することが多いから、もう体がそういうリズムになっているのでしょう。

けれど、リズムに従いたくない時だってある。

どうしても寝たくない時、寝ずに作業に入りたい時、私は本を読みます。

特に小説を。

今日は、そんな話。

異世界への没入がもたらすもの

これは万人に使える方法かどうか分からないので、参考になれば嬉しい程度のこととして読んで下さいね。

私は文章を読む時、強い共感力を発揮しながら読みます。

小説のシーンの、筆者の、登場人物の感情に入りこんでいって、文字に編みこまれた世界を深く深く感じとる。

脳内では描写が映像として実を結び、まるで映画を観ているかのよう。いいえ、映画と変わりません。

意識が物語に没入して「いま、ここ」を忘れる時、身体感覚もまた希薄になります。

「ここではないどこか」へ飛ぶことのできる物語を読むことは、昔から私の解離と現実逃避のいち手段だったのかもしれません。

それでも、同じ姿勢で本を開き続けているうちに、肉体の方は疲れてきます。

首が凝り、手が疲れ、お尻が痛くなってきます。

あるいは、家族の誰かに話しかけられるかも。

そういうきっかけでふと「今、ここ」に意識を戻したら……。不思議。

眠かったことなんて忘れています。そして、この本を開く前に何を考えていたのかも薄れ、遠い過去の出来事のよう。

昼寝を挟まずとも気持ちを切り替えることができるのです。

目的は気分の切り替え

昼寝しようが読書をしようが、時間を無駄にしている点では同じじゃないか。

そういう見方もあると思います。

この読書法の目的は、時間を有効利用することだけではないんです。

私がより重視しているのは、気分の切り替え

午前中の気分を午後の作業に引きずらないこと。

お昼の休憩時間で一区切りつけて、午後からまた新しい気分で作業を始めること。

私はただコーヒーを飲むとか、気合を入れようとして頬を叩くとかいう一瞬の行動だけでは、なかなか気分を変えることができません。

もっと緩やかに――それこそ昼寝や読書くらい――時間をかけ、さらには一度「今、ここ」から離れて、また戻ってくることが必要なんです。物語の世界から、あるいは夢の世界から。

けれど、一度昼寝を始めると90分は寝てしまうので、時間が限られている時にはあまり現実的ではない。

だからこそ読書です。

小説の場面転換が区切りの良いところまで、集中して、没入して読みこむ。

そして、バッと現実世界に戻ってくる。

ふわふわ漂っているようだった意識がだんだん肉体に戻ってきて、ゆっくり着地していく感じ。

その間に机に座り、必要なものを準備して――とやっている意識には、もう午前中のことなんてありません。

気分もすっかり切り替わっていて、また新しい気持ちで午後の作業に臨むことができるのです。

小説を読み進めることもできて一石二鳥だし、続きが気になるから今日のTo Doリストを早く達成して、物語の世界に戻りたいという欲求も起きて作業もはかどります。

これが、私のやり方。おすすめです。

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