今、どんな気持ち?【自分のために『PriPri発達支援絵カード』を買ってみた】
雑誌で紹介されていた「絵カード」
発達支援の雑誌『PriPriパレット』を愛読中です。
2021年発刊の雑誌で、発達障害を持つ子どもたちとの接し方のコツがいっぱい。
保育者に向けた雑誌ですが、保護者や、「発達障害の症状については知ってるけど、具体的にどう接したら良いの?」という具体的なコツを知りたい人など、多くの人におすすめしたい雑誌です。
そんな『PriPriパレット』の中で紹介されていたもののなかで、気になっていた商品がありました。
それが、『PriPri発達支援 絵カード』シリーズ。
他にも気になるセットがあったのですが、今回はシリーズの4つ目、気持ちカードを購入してみました。
絵カードを手元に置こうと思った理由
診断の有無に関わらず、集めた知識は役に立つ!
私の持論。
発達障害と診断されていようが、いまいが、一回でも「生きづらさ」を感じたことがあるのなら、発達障害・HSP・心理学系の本を読み漁って損はありません。
いろいろな本をかじるうちに、
「このライフハックが私に役立つかもしれない」
「こんな考え方があったのか! ちょっとポジティブな捉え方ができるようになるかも」
と思える、生きるコツみたいなものを見つけられるようになるのです。
要は、いいとこどり。
でも、それで自分が生きやすくなるなら万々歳だと思っています。
感情に気づければ、気持ちを切り替えられる
そうやっていろいろな本を読んでいるうちに、私は自分の感情(気持ち)に気づけない時があることに気づきました。
自分が今、どんな気持ちでいるのか。
無性にイライラしているんだけど、イライラしていることに気づけなくて、無駄にネガティブな時間を過ごし続けてしまったりして……。
「イライラしている」ことが自覚できたら、「どうして?」と考えるステップに進むことができるのに、まず自分の感情に気づけなければ、感情を切り替えることもできません。
「絵カード」には、1枚1枚に気持ちのイラストが描かれているとのことだったので、手元に置いて、ときどき眺めるようにすれば、自分の今の気持ちを掴むことに役立ちそうだと思ったのです。
実際に「絵カード」が届いた!
2パターンのカード
わくわくしながら注文し、やっと届いた「絵カード」。
梱包から取り出すと、ピンクの外箱はちょうど実用書くらいのサイズ感でした。
思ったより大きい!
厚さも実用書くらいで、私は本棚に立てて保管しています。しまいやすくてうれしい。
入っているカードは全部で60枚。
表紙にあるとおり、「ドキドキ」とか「うれしい」という感情の言葉と一緒に、男の子と女の子のイラストが描いてあります。
この気持ちカード、同じ「ドキドキ」というカードに男の子バージョンと女の子バージョンが入っています。
どちらもかわいいです(*´▽`*)
私が眺めるときは、なんとなく女の子の方を使っています。
カードの手触りがとても良い
カードを取り出すと、とてもつるつるした素材であることに驚かされました。
けれど光沢はなく、指がつっかからないタイプのつるつる感。
雑誌『PriPriパレット』の表紙しかり、目と感触に優しい素材に嬉しくなります。
用がなくても取り出して触りたくなる(笑)。
ふつうの気持ちと、大きい気持ち
カードは両面にイラストが描かれています。
片面には、「ドキドキ」とか「うれしい」とか。
そして反対側には、すべて「とても」がつきます。
「とてもドキドキ」「とてもうれしい」という感じ。
両面を見比べると、感情の強弱で変化のついたイラストがまたかわいい!
今の感情を認識するのに役立つだけでなく、感情の度合いにまで思いを馳せることができます。
好きなカード:「きらい」の表現
そんな「絵カード」の中で、個人的にお気に入りのカードがあります。
「きらい」を表現するカードです。
男の子/女の子が、首を横に振っているイラストが描かれています。
このカードが秀逸だと感じるのは、「きらい」のイラストに「憎悪」のニュアンスがないこと。
単に「好きではない」という意味合いを汲んだ描かれ方をしているのが、すごいことだと思うのです。
幼稚園の頃、スクールバスの席順で仲間外れにされていました。
「どうして入れてくれないの?」と聞くと、「きらいだから」と言われました。
幼稚園児にはありがちなやりとりかもしれないけど、私はこの「きらい」という言葉にひどく傷ついたことを覚えています。
自分という人間そのものが拒絶されたような、一切存在を許してもらえないような……全面的な拒否を感じとったのです。
以来、私の中で「きらい」という言葉には「拒否」や「憎悪」というニュアンスが無意識のうちにくっつくようになりました。
自分が「きらいだ」と思ったものは、徹底的に排除したいと思っていた時期もあるほど。
成長するにつれて、そこまではっきりした拒絶を表に出すことはなかったけれど、「きらい」という言葉にくっつくニュアンスのイメージは、幼稚園の頃からずっと変わっていませんでした。
ところが「絵カード」の「きらい」を見たことで、「きらい」という言葉の本来の意味について考える機会ができたのです。
「きらい」って本当は、単純に「好きではない」ということ。
もっと具体化していえば「ぼくは/わたしは、好きではない」ことです。
「きらい」な対象を「すき」と感じる人がいてもいいし、
ぼく/わたしが「きらい」に思うからと言って、拒絶し、対象を憎む必要もありません。
自分はそれを好きじゃないけれど、「きらい」なものも、この世に存在していていい。
もしかして「きらい」って、共存にさえ繋がるやさしい言葉だったのかも。
「絵カード」のおかげで、体が縮こまってしまうような、しんどい印象を受ける言葉がひとつ減りました。
読んでくださりありがとうございます。良い記事だな、役に立ったなと思ったら、ぜひサポートしていただけると喜びます。 いただいたサポートは書き続けていくための軍資金等として大切に使わせていただきます。