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食に散財したくない時のおまじない

飽食の日本はおいしいもので溢れていて……
ちょっとお金を出せば、おしゃれなカフェに行けば、おとりよせのウェブページを開けば……おいしいものがいっぱい目に飛び込んでくる。

あれもこれも食べたい! だって美味しそうなんだもん。
気持ちが沈んでいる時って、甘いものとか食べたくなるよね。チョコレートとか。
カカオの多好感を借りて幸せになりたくなる。消化されたら消えちゃうとしても。

でも、ひとつ難点。


気づくとお財布の中が寂しくなります。


「あれ!? 今月あんなにあったのに!?」

本も、服も、ガジェットも我慢してるのに、なんで!? あのお金たちはどこに消えちゃったの!?

思い返してみると、私がうっかり買っていたのは圧倒的に食べ物でした。

疲れたからってお昼を買って帰ったり、頑張ったご褒美にって甘いものを買ったり。
仮に1回300円の出費でも、10回やったら3000円です。(こういうのって原理は分かるけどやっちゃうんですよね。一時的に「10回やったら3000円」が些末に見えちゃうというか、思考がバグって大丈夫な感じがしちゃうというか)

私はなんでも本に換算する癖があるのですが、3000円あると欲しい専門書が1冊買えてしまいます。あんなに我慢してお金を貯めようと思っていたのに……。

これはまずいと思って、買い食いの誘惑を減らす方法をいろいろ試すことにしました。
今日は私が実践中で、効果がかなり発揮されているおまじないを、いくつか紹介したいと思います!


1 1個我慢する

私はお昼ご飯として、よくパン屋さんのパンを食べたくなってしまいます。
パンって2~3個くらいはお腹に入っちゃうから、そしてパン屋さんのパンはおいしいから、ついたくさん欲しくなっちゃうんですよね。あれもこれもおいしそうだし。

私はここで、「1個だけ我慢する」ことから節約の練習を始めました。

「あれもこれも欲しい!」の中から、1個だけ我慢して他を買うんです。

節約とか、無駄遣いしないとかって考えると、「全部我慢する」が最適解ではあるのだろうけどストレスフル。

ストレスが溜まっているからおいしいものを外に求めに行っているのに、おいしいものそれ自体がストレッサーになってしまいます。

だから、我慢するのは1個だけ。

どれが一番食べたいか? 優先順位をつける練習にもなるし、1個減ろうがおいしいものは食べられるわけなので、そんなにイライラもしません。

3個ほしいものがあったら2個だけ、2つほしいものがあったら1個だけ買います。
最初はおいしさを損した気分になることもあるけれど、多少慣れてくるとむしろ達成感。

「私、ちゃんと自己管理できてる!」みたいな。


2 文化的に食を楽しんでいるか?

2つ目のライフハックは、「友達とおいしいものを食べに行く用事を入れておく」ことです。

私はちょっと見栄っ張りなので、友達の前でお金の心配をしたり、それゆえに食べたいものを我慢したりしたくありません。

だって学生時代とは違って、黙っていても毎日会えるわけじゃないですから。
相手も自分も、時間と予定とお金をやりくりして、お互いの時間を使いあって会うことに決めたわけで。
それってとても素敵で貴重なことだと思います。

そう思えばこそ、「友達と会う日のためのお金はきちんと確保しておこう」という気持ちになります。

ここで、自分の中で比較対象が生まれるんです。

今ストレスに駆られて買おうとしてる、一人で食べるためのその間食。友達と一緒に食べる予定の来週のランチよりおいしいかな? 私を幸せにしてくれるかな?

私の中で、大体答えはノーになります。


以前Twitterを流れて来た(と記憶している)有意義な観点がありました。
それはお酒についての話題だったんですけど。

「どこからがアルコール依存症なのか?」という一連のツイートでね。

毎日晩酌する人みんなが依存症なわけではない。では依存症と健康にお酒を楽しむ人との境目はどこにあるのか?

ツイート主さんは、境界線を「そこに文化はあるか?」に求めていました。

お酒を楽しむ時に、例えば一緒に飲む友達がいるとか。
こだわりの酒器があるとか。
おつまみをお皿に盛って用意するのが楽しいとか。

お酒を「文化」として楽しむのは、ただの「晩酌する人」だというのです。

逆に、お酒を飲むことそのものが目的になっている人は依存症気味だとか。
蓋開けてすぐ飲んじゃうとか、もうおつまみを用意するのも面倒/やめたとか。そういうの。


私はこの観点を、自分の買い食いにも適用しています。

そうすると「友達とランチ」は文化的になるし、ストレスを解消するために一人でむちゃ食いしたいっていうのは暴食になります。

おいしいものって人間を幸せにしてくれるけど、むしゃくしゃした気持ちで食べたあとって虚しくもなるじゃないですか。

逆に文化的にごはんやお茶を楽しめたら、友達と会えた/良い時間が過ごせたという充実感から幸せの方が多く残ります。

……と、いうのが観念的だとあんまり効果もないから、私は先の方に入っている友達とのお茶を心の支えにするのです。

「今買おうとしているこのデザートは、来週友達とするお茶よりおいしいかな?」
「来週、みんなで甘いもの食べた方が美味しく感じるんじゃないかな?」

こんな風に自問すると、お財布のひもを締めてデザート売り場から脱出することができます。

おいしいお店を探したり、友達を誘うことで交友関係が広がったり。
副次的効果もある、文化的な対策だと思えて罪悪感も少な目です♪


3 「食わなくても死なない」

上の2つにだいぶ慣れてきたのか、純粋に「目の前のものを我慢する」ことも最近できるようになってきました。

その時にキーワードのようにかけている言葉は「それ食わなくても死なないくない?」です。
私の場合は翔が声かけ役になってくれてます。

家に食べ物がないわけじゃない。

ちょっとの手間をかければ、お昼ご飯だって自炊できる。

じゃあ、今私が手を伸ばそうとしているおいしそうなパンは一体……?


今すぐ食べないと倒れてしまうほど飢えているわけではないし(むしろこういう時飢えているのは大体身体ではなく心のほう)、じゃあ帰宅してから簡単なものを作る時間だって待てるはず。

「それ食わなくても死ななくない?」と「来週友達とするお茶よりおいしいかな?」を掛け合わせることで、効果はさらにアップします。9割くらい手ぶらで帰れる。

残りの1割は……自分に厳しくせず。

よっぽどストレスにさらされたんでしょう、1個くらいいいんじゃないですか? と思って、小さなおいしいものを抱えて帰ってます。


お小遣い帳より何より、私にはこのマインドセットがいちばん効果を発揮中。

だんだん、かわいいお洋服とかも買える余地が増えていくといいなって思って頑張っています。




文責:亜麻ああさ

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