ささやく声は敵か味方か―もう一人の自分との対話
私は預言者でも霊能者でもない。よって、何かのお告げや幻聴が聞こえるわけではない。
それでも、心の中での独り言に対して必ず答えが返ってくる。自分への叱咤激励だったり、雑念を打ち消す声だったり、さまざまだ。ストレートに表現できる英語も混ざり、頭の中での会話が続く。
例えば、誰かのせいで気持ちがふさぎ、「もう立ち直れないかもしれない」と弱音を吐くと
”Don’t let anyone get to you.”(他人の言動で悩まないで)とささやく声が聞こえる。
「これってうまくいくのかな」と弱気になり、つぶやけば
“Fear is your worst enemy, so face it head-on.” (恐れることは最大の敵、だから立ち向かって)と即レスがくる。まるでChatGPTとのやり取りだ。
“バカみたい、何やってるんだろう” ――あ、これはただの独り言か。
こんな頭の中のやり取りや独り言が多い私は大丈夫だろうか、いつものようにグーグルで検索してみた、笑。
すると、こうした「頭の中の独り言」は当然誰にでもあることで、チャッターというらしい。
チャッターについては何冊か本も出されているし、noteでもそんちゃー君さんが記事にされていた。
次から次へとでてくる独り言が頭の中を占拠すると集中力が削がれ、悪影響を及ぼすこともあるそうだが、うまく制御すると自分をサポートし、パフォーマンスをあげてくれるとのこと。
確かにそうだ。
私の頭の中で繰り広げられる”チャッター”は今のところポジティブに影響しているのではないか。
(気持ちがブルーの時は、かなり危うい場面もあるけれど。。)
一方、ネガティブ思考のチャッターは、自分を追い詰めてうつにつながる恐れがあるとのことだ。
そういう時は、自分と向き合い、無になって瞑想することも良いらしい。そしてネガティブな経験も含め、自分の感情を書き起こすのも効果的とのことだ。
もう一人の自分と今後もよい対話ができればと思う半面、向こう側の声に支配されないように一定の距離を取ることも必要かもしれない。
そんなことを考えながら、本当の自分はいったいどっちなんだろう、と再び私の”チャッター”がオンになってしまった。
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