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留学して変わったことは?【インタビュー】

「留学しようか迷っている」
「海外で生活しようか迷っている」
「外国からみた日本の印象を知りたい」

そのような思いを持つ方に向けて、今回の記事を書きました。

僕は家族で海外旅行に行かせてもらったことはあるのですが、留学や長期滞在をしたことがありません。

そこで、留学することでどんな経験ができるのかを、外国在住の友人のエレインにインタビューしてみました。というのも、経験から得られるものの多くは世界共通だと考えるからです。

この記事を読んでもらえば、きっと海外に挑戦したくなります!

インタビューはZOOMを使い、英語で行いました。

本記事は英語でも執筆しています。エレインにネイティブをチェックをお願いしてありますし、ご興味ありましたらぜひ!!

What is it like to study abroad?【interview】

エレイン基本情報

・中国系マレーシア人
・マレーシアの首都クアラルンプール在住
・現在銀行に勤務しながら、金融学の博士課程に通っている
・2014年4月から2015年1月まで千葉県内の大学の経済学部に留学し、一般教養の授業でジェリーわたなべと知り合う
・ジェリーわたなべにマレー語や中国語を教えてくれた、とっても親切な人

マレーシア基本情報

1 面積:約33万平方キロメートル(日本の約0.9倍)
2 人口:3,270万人(2020年マレーシア統計局)
3 首都:クアラルンプール
4 民族:マレー系(69.6%)、中国系(22.6%)、インド系(6.8%)、その他(1%)(2020年マレーシア統計局)
5 言語:マレー語(国語)、中国語、タミール語、英語
6 宗教:イスラム教(連邦の宗教)(61.3%)、仏教(19.8%)、キリスト教(9.2%)、ヒンドゥー教(6.3%)、儒教・道教等(1.3%)、その他
7 在日留学生数:2,670人(2020年12月)
8 在留邦人数:30,973人(2020年10月現在)
9 在日マレーシア人数:10,996人(2020年6月末:法務省統計)
(出典:https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/malaysia/data.html#section1)

最初は日本に興味がなかった

ーエレインはそもそもなんで日本の大学に来ようと思ったの?

正直に言うと、そんなに日本に興味はなかったの。

留学先を日本か韓国で選べたんだけど、韓国の方がポップ・カルチャーが有名だったりするから興味はあったんだよね。でもそっちの方が手続きがあまりにも煩雑で、結局断念したわけ。

ーそんなに複雑だったの?

そうそう。日本への留学申請する時だって、大学の中の窓口をいくつもたらい回しされたもんだよ。それが韓国の場合だと、そもそも最初の窓口でさえわからないという…

ーじゃあ、消去法で日本に行くことを決めたって感じ?

そうとも限らないわ。日本は技術力が優れているし、世界で3番目の経済大国だからね。私は経済学専攻だし学ぶことは多くあると考えたの。他にも日本の倫理観も学びたかったわ。

それに日本への留学は日本政府がスポンサーになってくれていて、授業料や渡航費は全部タダだったの!

ー羨ましい!それだったら、結構倍率も高かったんじゃない?

実際はそうでもなかったわ。そりゃあ留学希望者はたくさんいたけど、実際に応募するかどうかは別よ。

特に留学するとなると、1年分多めに大学に学費を納めないといけないんだけど、それが経済的に難しい人も多かったみたい。他の理由は…。

ー他の理由は?

手続きが面倒だから。

ーどうかしてるよ!マレーシアの大学!!

日本の教育は創造性を伸ばす

ー2014年4月から2015年1月まで日本に留学したわけだけど、日本にはどんな感想を持った?

四季があるのが最高だね。特に秋が良かった。キャンパスが紅葉で綺麗に色づいていたのが、とても印象的だったわ!

それに雪を見られたのも嬉しかったね。マレーシアは年中夏だから、雪なんて絶対に見られないよ。今日だって3月なのに気温が30度以上あるから、タンクトップだし笑

ー他にはどう?

日本が安全でとっても安心したわ!

ーどうして?

大学の職員さんの迎えを待つために、成田に到着した日は友達と空港で一晩を過ごしたの。最初はとっても不安だったわ。

だってマレーシアだったら、寝てる間に荷物にドラッグを入れられていたかもしれないから!実際にシンガポールに入国する時に荷物にドラッグを入れられて、死刑になったマレーシア人が過去にいたのよ。

ー旅行客が荷物をラップで巻いている映像を見たことあるけど、そういうことだったのね!

そう。でも成田では警備員さんが頻繁に見回りに来てくれたから、安心できたわ。

あと日本人って、マレーシア人と比べて距離感が近いと思う。たぶん日本が安全だから、他人を信頼しているのかもね。

ーへー!日本人って他人とは距離を取りたがると思っていたけど、エレインからみたらそれでも近いんだね!学校の様子はどうだった?

日本って国は面白いよね。色々な新しい機械を作っているのに、自分の国では使わないんだもの。

でもそれって、子どもたちの創造性を伸ばすために、あえて伝統な教育をするためだよね?ホワイトボードを使ったり、紙の本を使ったりすることと、自由に図や文字を書けて柔軟な発想ができるもの。

すべてデジタル機器だとそうはいかないわ。

ーデジタル機器を揃える余裕がないから仕方なく伝統的な教育をしていると思うけど、そういった利点もあるかもね!

エレインは何言語話せるの?

ー他にも、日本に関して気づいた点はある?

同じ英語話者であっても、アジア系よりも欧米系の人を随分と上に見ている思ったわ。欧米系の方により丁寧に接しているというか。

例えば英語学の博士号を持った女性がいたとして、大学では彼女は日本の大学では英語を教えられないかもね。アジア人だから。せっかく英語関連の専門性があるのに、そこを重視しないって意味あるのかしら?

ー広告に出てくる英会話学校の先生は、たしかに欧米系の人が多いよね。大学の英語ネイティブの先生も、ほとんど欧米系だった気がする。

たしかにマレーシアでも「英語喋れてすごい!」「欧米系の人すごい!」って時代はあったけど、それは親の世代まで。今はほとんどみんな英語が喋れるから、英語力は特別視されていないし、わざわざ英会話学校に通う人もいないのよ

ー言葉の話が出たところで。エレインはいくつの言語を話せるの?

5つね。英語、マレー語、中国語、広東語に、※潮州語よ。

※潮州語(ちょうしゅうご):中国語の方言のひとつ(略)。中国広東省東部の汕頭市、潮州市などの地域とタイ、マレーシア、シンガポールなどの東南アジアに話者が多い。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BD%AE%E5%B7%9E%E8%AA%9E

ーさすが多文化国家マレーシアの人。色々な言語を使えるんだね!それだけ様々な言語を使えることの、メリットってなんだろう?

やっぱり多くの情報に触れられることじゃないかしら。色々なウェブサイトを読めるし、情報交換できる人の数も増えるからね。

ジェリーも英語を使えるけど、そう思わない?

ーそうだね。日本語で書かれていない情報を英語のサイトで見つかると嬉しいね。それに英語を読むと、日本語を読むのとは違った感覚があるような気がする。

そう!言語が違うと、読んだ時の感覚も違うよね。私はシャーロック・ホームズが好きなの。なんでかというと、少し前の英語の文体を読めるから。

同じ英語の中でさえ、現代の英語と昔の英語では、読んだ時の感じ方が違うと思うわ。

留学して変わったこと

ー留学前後で、エレイン自身はどう変わったと思う?

一番大きな変化は、自分に自信が持てるようになったことね。日本に来る前は「自分なんかは平均以下だ」っていつも思ってたの。

でも国内外の学生とコミュニケーションする中で、「自分は思っていたほど悪くはないかも」と思えてきたわ。

ー他の学生よりも自分が優秀だと感じたってこと?

勘違いしないでね。私が言いたいのは「自分は他の学生よりも優れている」ということじゃないの。

同じような環境で育った友人とだけつるんでいては、どんな人だって「自分は平均以下だ」と思う可能性があることを言いたいの。

特にアジア系の人間って、苦手なことに注目しすぎるきらいがあるからなおさらよ。

だから留学する機会がない人でも、もっと自分の強みに目を向けるべきだと思うわ。

マレーシアに帰ってからは友達に「みんなも十分に凄いんだから、自信持って!」っていうんだけど、なかなか信じてもらえないの。それでも言い続けるんだけどね。

ー元気でるなぁ!では最後に、英語を学習している日本人に一言お願いします。

親の世代と違って今はインターネットがあるんだから、とにかく勉強してください!

ーありがとうございました!

留学したことで自信がついた

今回の記事では、マレーシア在住のエレインにインタビューをして

・日本を選んだ理由
・日本に対する印象
・自身の言語観
・留学で変わったこと

をまとめました。

一番印象に残っているのは、「留学で自信がついた」というポイント。

30カ国以上を訪れた別の知人も、「色々な価値観に触れることで、ありのままの自分を受け入れられるようになった」とおっしゃっていました。異国で生活することは、やはり考え方に大きなインパクトを与えるようです。

最後になりましたが、仕事と研究で忙しい中、取材に協力してくれたエレインに改めて御礼申し上げます。


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人に言われたことを真に受けやすい、何でも馬鹿真面目に考えてしまう、そんなボクのように不器用な人でも楽しく生きられるような情報を発信していきます。まだnoteでアウトプットを始めたばかりですが、がんばります!サポート、よろしくお願いします(^o^)