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【NEST LAB】オンライン研究スクールを手伝うことにした理由⑤ 本物との出会いの価値について

最近書いているシリーズの続きです。一旦ここで終わるかもしれません。

▶NEST LAB.


▶現役の人や、超経験者に会うことの価値

みなさんには、推しはいますでしょうか(突然なんの話)
私にはいます。今はもうない欅坂の平手ちゃん推しでありいわゆる平信であり、また、櫻坂になったあともアイドルを続けてくれている小池美波ちゃんが推しです。
いい年してアレなのですが、私は推しの小池美波ちゃんの写真集を買ったことがあり、あろうことか「お渡し会」にまで参加したことがあります。

推しを目の前にしたときの衝撃たるや。
私に雷が落ちましたね。

可愛すぎて。
地面が崩れるほどの衝撃を受け、リアルにちょっと立ちくらみがしました。
いつも見てます、応援してます、それだけのひとことが最初言えなくて
「かっ・・・(かわいい、と口に出てしまった)」
「あっ、ええと、ずっと応援してます、これからも」
とか言った気がします。

私の一生の推し平手ちゃんに関しては、ある年の全国ツアーで「避雷針」に登場したあの1曲しかリアルで目撃したことはないのですが、これもまた、体に雷が落ち、鳥肌がたつほどの何かを感じた、というところです。

また、むかーーーーしのことですがLUNASEAの河村隆一さんが好きで好きでしょうがなくてでも当時は田舎住だったし昔のLUNASEAは怖かったのでライブは行けず、いつのまにか活動休止していて。
大人になったらふとLUNASEAが活動再開していて、ツアーをしてるのを知り「行くなら今しかねえ」と奮起してライブに行った結果、
特に推しではなかった真矢さんのドラムに脳天やられてすっかりファンになって帰ってきたり。

サマソニに1回だけ行ったことがあって、目当てのグループを見たので帰ろうとしたとき入口付近のステージでたまたま歌い踊っていた桃色クローバーZを見たとき、ファンがあまりに楽しそうなので私も見てたらいつのまにかももクロも好きになってしまったり。

すみません、長くなりましたが、つまりは本物ってかっこいいよね、何か感じるものが沢山あるよね、という話です。

▶研究、科学にも同じことが言えると思う

以下に、例を2つ紹介します。

1.日本科学未来館で行われたイベント

日本科学未来館で目撃し、ずっと私の記憶に残っている事案です。未来館は結構頻繁にイベントをしており、そこには現役の研究者(教授とか)がお話しにきてくれたりします

あるとき、恐竜の研究をしている外国人の研究者の方がいらっしゃって講演会をしていました(その日私はボランティア)。小学生のお客様が保護者の方と参加されていました。テーマが恐竜とはいえ、通訳付きとはいえ外国人の講演にやってくるなんてガチ勢やなと思っていたら、なんと事前質問まで持ってきているではありませんか!講演会が終わって、教授に話しかけたくて保護者の方と一緒にずっとモジモジして会場から帰らないその小さなお客様に、
「大丈夫だから質問しに行ってきな、いま行かないともう会えないよ」
と話しかけ、その後、その子供さんと教授(おじいちゃん)が会話をしている姿を見てなんか輝くオーラが出てるなと思ったものでした。

きっと子供さんの記憶にもずっと残る瞬間だろうし、子供なのに言葉通じないのに近づいてきてくれた子供を見て教授も嬉しかっただろうなあ。あの子供ちゃん、今ごろ何してるんかな、と今でも思う「遭遇」の瞬間です。

2.SSH指定校での実験教室の出来事

学生時代にインターンでかかわったSSH指定校での夏休みの研究教室だったと思います(名前は忘れました)。
生徒全員参加のイベントではなく、一応理系教科に興味がある生徒を募って行ったイベントでした。実験教室をするときには講師以外にテーブル担当(1班4~5名)のスタッフをつけることにしており、私の記憶に残るその班には、たしか中学2年生くらいの子が友達同士4人いたと思います。

当時私は化学を学んでいて修士の院生、当日スタッフにはほかに薬学部の女性Aと、医学部の女性Bがいました。その瞬間は、実験中の作業の合間の時間にやってきました。

やっぱりなるわけです。化学を学んで科学を学んで、でそれが何になるのかという話に。
個々の学びが世の中とどうつながっていくのかが中学生くらいだとあまりイメージがつかないと思います。そもそも研究なり開発なりを仕事にしている人が何を考えているのかさえ世の中には知られづらいのに、そんなことわかるわけがありません。まったく妥当です。
そこで私たちは以下のように伝えました。*もちろんイメージです

 私「化学の力で薬品も作れるような化学合成の基礎を研究したりして~」
 薬学部A「化学で分かった基礎を使って薬品作ったりして~」
 医学部B「その薬品の動物や人への効果を医師が見るんだよ~」

化学も薬学も医学もそんなシンプルなものではないので、あくまでもイメージですよと付け加えたことは補足しておきますが、これをお伝えした瞬間に学生たちの目の色が変わった(これはマジ)のが本当に記憶に残っています。そうなんだ!!!!そうなんだ!!!って、眼をキラッキラさせて大興奮しておりました。

そのとき伝わったのは、勉強と社会とのつながりであったのか。それとも自分が自分の好きなことをやっていくと、それがつながって社会につながっていくということなのか。教科は独立しておらず絡まりあって作られているということに気づいたからなのか。

その後、その生徒さんたちの多くが理系進学をしたということをどこからから耳にしました。あのときの生徒さんたちももうとっくに社会人の年齢です。私たちのこと覚えてるかな~覚えてくれてたらいいな。

▶大人になってもそれを好きな人、に会わせたい

上記のようなことで、理系分野においても、小さいとき若いとき学生のときに、志ある理系人材と出会っていることがその子の人生に大きな影響を与えることも多かろう、と思っています。

運動が好きでそっち究めたい、と言ってる子供に無理やり研究者を合わせることは別にしたくないですが、子供が好きなものを「大人になってもそれが好きな大人」に出会わせること、その機会があることは大事かなと思います。

私が学生の頃と違い、近年はいろんな地方科学館などでもサイエンスカフェが多数行われるようになってきているようで、嬉しいことだなと思いますが、まだまだその機会は限られています。そいう機会が子供の心に火をつけるということは明らかですが、子供は、教師や警察官やパン屋さんお花屋さんケーキ屋さんには会えるし、Youtuberのゲーム配信者はいつでもYoutubeで見られるけれど、研究者には会えないというのが現実です。
(*なお、ゲーム実況やYoutuberについては、売れっ子は色々研究して売れてると思うので私としてはめちゃくちゃ尊敬しています)

▶なので私たちがやってます

研究歴のあるひとたちが講師をやり、アントレプレナーコース(小中学生にアントレプレナー=起業家コース提供しているところは他にないと思います)では起業した人を連れてきてコースを行っています。

当スクールは、その他スタッフも「研究歴のある人、研究の魅力を伝えたい人」で構成されています。日常ではなかなか出会いにくい人材の塊に出会っていただける場です。私たちに出会って、子供さんのその目の輝きがより一層明るくなってしまうことを、私たちは願っております。

▶体験教室その他

それと、告知するのをすっかり失念していたのですが、こんな企画もやっています。 なんと「子供の科学」さん主催企画。トコトンチャレンジ2024。
研究したいテーマを申請して、最優秀賞に選ばれると研究費もらえます。研究費は、関わる大人たちがなんとかしてくれるということです。やったね!

今年は子供の科学創刊100周年(すごい、おめでとうございます)ということで、応募するだけで「コカネットプレミアム会員3か月間無料(電子書籍とか読めるんだって)、子供の科学創刊100周年ノベルティグッズのプレゼントもあるそうです。いや私が欲しいわ


▶補足

X(旧Twitter)もアカウントを預かっておりますが、わりと科学イベントbotになっていたり、理科っぽいネタについて勝手につぶやく(まるで個人アカウントかの如く)ということになっています。
個人的には、スクールに人が増えることが最終目標というか、まあそれはそうじゃないといけないんですけれどそれより前に、そもそもサイエンスイベントに多くの人が触れてほしいと思っています。結局、大人も子供も、何が好きか嫌いかっていろんなものを体験してみないとわからないわけです。今までAというものごとが好きだったけど、Bを見たことで急にAが霞んで見えてBに夢中、なんてことはよくある話で。そのBの一員になれるといいなと思ってます。

個人的に考えていることは、この20年でかなり「科学に興味を持とう!実験教室で手を動かそう!」という動きは拡大していると感じます。いろんな人々が、思うところあって(科学館の経営のためにお客さんを呼びたいとか)色々手を尽くしています。個人のVtuberさんや個人で活動している人も増えています。発信してる方も多くいらっしゃいます。

一方で、そこで興味を持ったあと、もっと好きになってもらうための段階の教育サービス提供はもう一歩なのかなと感じています。いや難しいと思う実際。いわゆる学校では個別指導は手が足りなくて無理だし、まだ学歴がモノを言う世の中で塾といえば進学塾になるのは当然の流れです。個人塾でやるとしたって、正直めちゃくちゃ儲かる事業にはならないのではないかと思っています。

そんな難しい立地で、こちらのスクールをがっつり運営したいとチャレンジしている友人を見て、いてもたってもいられなくなり関わらせてもらってるというのが正直なところです。当スクールは、理科に興味を持った子供たちを拾い上げたいと思っています。いっぱい、いると思うんです。珍しいからあまり表面化しないだけで。

これからの世の中、「珍しい」は「価値」だと思っています。価値ある人間になれとかそんなことじゃなく、珍しいことを誇っていい世になっていくはずです。 ちょっとあんまり回りと話合わないわって子が居たら、一緒にお話ししたいと思ってます。

一旦、おわり。(補足が尻切れとんぼ)

AKko



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