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【鬱れぽ】鬱のままお出かけすると#003

父が「買い物に行きません?」と誘ってきた。

とてもじゃないが思春期の私には無理難題なところだが今日はちょうどう天気が良いから仕方ない。

「いいよ。」

母にも声をかけた。

「どこいくわけ?」

「んー、この前開通したって話題の道路とかいいんじゃない」

「おぉおぉ、そうだそうだ。」と父。


昔から我が家は素直に「これをしよう」という人がいない。

なんとなく空気を読み合って成り立ってきた。

なんとなーく提案して、なんとなーく顔色を伺って、なんとなーくの自分の本音と、全体(家族)との調和に折り合いを見つけながら、なんとなーく、つながってきた。

はっきりと言語化しない。

これが我が家族の甘えであり、諸悪の根源と分析している。

なんとなくの読み合い、慮り合いの結果、いざというときに主語が曖昧になる。

だってあのとき誰々がこうだったから気を使ってこうしたのに、という風に。


ただそれは、読み合いは読む愛だし、慮り合いは慮る愛なわけだ。

これもひとつの家族の形と言えよう。


それで今日は、家族3人でドライブをした。

鬱な娘を心配する夫婦と、鬱な娘が。


鬱鬱って言うけど、

人によって時期によって鬱の度合いってちがうからね。

もしかしたらお前全然鬱ちゃうやん、

鬱ってのはもっとこううんぬんかんぬんとかって思う人もあるかもしらんけど、人には人の乳酸菌って言葉もあるくらいだから、大目に見てちょんまげナイチンゲール。

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