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思いきってカメラを乗り換えた

先日富士フイルムのミラーレスカメラが届いた。かれこれ6年使っている愛機のキャノンからの乗り換えになる。長かったので、乗り換えを決断するまで時間がかかった。

キャノンへの不満は少なかった。6年使ったんだもの。ハッキリ不満があったのはAFの遅さぐらい。

シチュエーションの異なるカットでも、それなりに見応えあるよう処理してくれる。ここ数年はシャッター速度や絞り値までコントロールすることもなく、ほぼオートに任せていた。初心者に良い、と言われる機能に甘えてたんだと思う。

明るい色味、素性良い描画。簡素な機能にあわせて扱いやすい、ファミリースナップを撮るには適当なカメラだった。たくさんの印象深い記録を残せた。

ここで、キャノン継続も考えた。ミラーレスカメラでもフルサイズのEOS Rはなかなか悪くなかった。

そんな折、家にあるもう使わなくなったフイルムカメラLOMO Smena8Mと相方のOlympus PEN EEDを引っ張り出して、眺めた。どちらもフルマニュアルの、設定値に大きく左右されるカメラだ。

軽いシャッターに迷いや念押しするような重みがあった。神経とお金と時間をかけても、十中八九うまくいかないこともある。そこで何を目的にしていたかというと、インスタ映えでも自己肯定感でもない。

ピンぼけ上等。たまに条件や設定がキマったときの画に「うぉ〜」とうなる。多重露光やフランジバック(レンズからフイルムの間)での乱反射すら、思いがけない効果を生んで嬉しい。無作為な結果も含めて、ただの自然を自然のまま味わう。

店頭でいろいろ触れるなかで、最終的に富士フイルムのカメラに決めた。フィルムメーカーさんのそれは、アナログでないにせよ、どこかフィルムカメラの沼に浸たりたい気持ちをくすぐった。ローパスレスな帯域、フィルムシミュレーションやグレインエフェクトはエミュレーションしてるかのように生々しい。おまけに多重露光モードまである。クラシックな筐体には愛着を感じる。操作感あるダイアルやカスタマイズ性は高く、またシャッターの重みを感じられそう。一方で機能と相反して軽量コンパクト、処理遅延もなし、家族がすぐ撮れるワンタッチオート切替まである。noterのぽんずさんの作例(上位機種だけど)も気に入り、完全にニーズと合致した。

商品が届いて、意気揚々と設定を自分好みにしてみる。ダイアル操作でフイルムが変えられる!たまらずニヤついてしまう。それから何日か試し撮りをしてみた。ガッツリ狙ったカットはなく出来もあんまりだけど、JPG撮って出しでこの感じ。これから楽しみになる。

この先、どのぐらい使うことになるんだろうか?1年かもしれないし、5年、10年かも想像つかない。思えばキヤノンも、大きな転機に購入したカメラだった。今もわりと大きな転機にいたりする。公私とも慌ただしさで意識がなくなりそうな、それも同じだった。

いろいろあるから良いのかもね。ヒトもモノゴトも今にあわせて変わっていくしかない。記録は記憶を呼び覚まして、今を相対する。この先も、すいもあまいもそのままに、撮り貯めていきたいものです。

noteのカメラマンの皆さま、よかったら仲良くしてくださいね〜

もし、サポートいただけるほどの何かが与えられるなら、近い分野で思索にふけり、また違う何かを書いてみたいと思います。