色の学校 ユニフォームの色とイメージ
ユニフォームの色
1年前に変更した山梨学院のユニフォーム。スクールカラーのターコイズブルーを用いたユニフォームは弱そう、ダサい、田舎っぽい、見づらい等 ネットで随分叩かれていました。
その叩かれたユニフォームを着て2023年は関東大会を勝ち抜き優勝、続いて春の選抜高校野球大会で初優勝!すると、一気に注目され"グランドの芝の緑にターコイズブルーが映える"”今風””可愛い”という好評価が続々・・・。
色のイメージって?
色彩の仕事の中でイメージカラーは重要です。イメージカラーを提案する際、色の意味を詳しく心理的、生理的な側面から説明しますが、この山梨学院高校のユニフォームの評価の変化の現象を見る限り、単に色のイメージだけではなく、その色を何に使ったか、誰がどこで着た?かで、色の見え方が変わることがわかります。
特に勝負の世界、勝ち負けが付くスポーツのユニフォームは一般的な色の
イメージの知識だけでは説明できないものがあります。
統計による色のイメージ
統計による色のイメージはある程度、固定したものがあります。
例えば、水色のイメージ、心理的意味
冷静 謙虚 従順 爽やか 清潔 自由 純粋 癒し 優しい
浄化 優柔不断 離別 隔離
これは有名なアルゼンチンのサッカーのユニフォームです。
この言葉だけ見れば、世界一のチームのユニフォームとしてはそぐわない様に感じます。
ですが、言葉の意味だけでユニフォームの色を決めるわけではなく、特に国を背負う場合は、国の理念や国民性が反映されていると考えられます。
アルゼンチンの国旗から見てみたいと思います。
中央の太陽は「五月の太陽」と呼ばれる独立のシンボル。独立戦争開戦の5月25日に、それまでの長雨が上がり太陽が出たという故事に由来する。上下の水色は海と空を表すとともに、正義、真実、友情を象徴している。ベルグラーノ将軍(※マヌエル・ベルグラーノ(1770-1820)アルゼンチンの政治家・軍人)の考案といわれ、水色と白は革命軍の軍服の色から採用された。
イメージの怖さ
山梨学院高校野球部のユニフォームの色は優勝したことで一気にイメージをアップしました。では、負けていたら?
ですよね、負けていたら、あんな色だから勝てない、弱そうに見えるし、パワーが出ない色というように言われたかもしれません。
イメージまたは心的イメージ、心象、形象、印象とは、 「心象」・「印象」・「形象」・「着想」・「想像」・「一般的印象」・「意味合い」・「感覚」・「感じ」等の言葉に置き換えられる。心に思い浮かべる像や情景。ある物事についていだく全体的な感じ。また、心の中に思い描くことを言う。また、何かの物体、出来事、または情景などを知覚する経験に極めて似通った経験であるが、対象となるはずの当の物体、出来事、また情景が感覚において現前していないような経験を言う *ウキペディア引用
誰にでも共通の感覚でようですが、曖昧でもありますよね。
スポーツのユニフォームに限らず、イメージアップ、イメージが大事など、近年はよく耳にし、企業も重要事項として細心の注意を図るようになってきています。情報化社会の中、イメージの怖さを痛感している企業、個人でもも少なくありません。
イメージ戦略
イメージ戦略を考える上では視覚情報が重要です。視覚情報の中でも色は最重要ポイントです。なぜなら、人間の眼が視覚情報の中で最も早く認識するのが
「色」であり、本能への訴求力、思考の判断への比重も「色」が最も大きいと言われているからです。
色をどう扱うか、次回はそのお話をします。
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