2021年、eスポーツはこうなる(+自己紹介と大会への持論)
こんにちは、JCG CEOの松本です。
note、スタートします。
「2021年eスポーツ業界予想」に興味を持ってきてくれた方は、下記目次から最後の章だけお読みください。
1:はじめに(自己紹介)
JCG代表取締役CEOです。
2013年にeスポーツで事業を立ち上げ、2017年に株式会社JCGができ、2019年にCEOになりました。なので、起業者…と言われるとちょっと違う成り立ちです。
私を3行で自己紹介すると、以下になります。
①日本で初めてゲーム対戦実況に全力で取り組む(自称)
②ネットワークエンジニア歴10年+ちょい英語話せる
③自分の趣味を仕事にして事業にした人
私はとにかく大会という場に人が集まるのを見るのが好きで、その中で生まれる人と人との関わりや体験を聞くのが嬉しい、という性格です。もちろん、大会が事業として成立するという確信もありましたが、大会を通じた体験をする人を増やしたくてJCGという事業を始めました。
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ちなみに、以前私が過去ブログを書いていた時、そのむごい内容と更新頻度から二度とやらないと思っていました。笑
今回は、広報担当が締切を決めて急かしてくれるので、きっと続けられると思います。
ただ、私はエモい文章や期待を煽る内容を書くのが苦手なので、自分の脳内を出していく形で書くことしかできません。なので、ビジネス的な視点やマーケティングなどは無視して、書きたいことを書いていこうと思います。
今後の記事も予告しておくと自分を追いつめられるのと、今回触れずにすむからラクなので、記事題名を予告しておきます。
第一回:12年間eスポーツ大会を続けて理解したこと
第二回:JCGって何する会社?
第三回:コミュニティ、を考える
第四回:eスポーツの定義、を考える
第五回:技術無き世界に進歩無し
第六回:JCGが新卒を採用し続ける理由
では第一回目、here we go!!!
2:12年間eスポーツ大会を続けて理解したこと
もちろんたくさんのことを理解したのですが、その中でも私が一番大切だと思うこと。
それは、eスポーツで目指すべきところは『続けるほど成長していく仕組み作り』であること、です。
eスポーツ大会にせよ何らかのイベントにせよ、それは『手段』であって『目的』ではありません。
「いや選手にとって大会(で勝つこと)は目的でしょ」
と思われるかもしれませんが、参加選手にとっても大会は「優勝して名を売ってスポンサーを獲得するため」とか「仲間と楽しいひと時を過ごすため」とか「勝つ、という快感を得るため」とか、(参加者それぞれですが)やはり『手段』なのです。
当然、運営者やゲーム会社、スポンサーなど、企業サイドの関係者全員にとっては、更に明確な目的を伴う『手段』です。
これを前提に話を進めます。
3: 『手段』としてのeスポーツ
手段である以上、効果・効率を求めなくてはいけません。そして、効果・効率が低いものに人は集まってきません。
私は『eスポーツ大会が手段である』と意識したときに、まず理解し考えるべきことは下記だと考えています。
①個人により大会に参加する状況・目的が異なる
②大会自体に目的があれば、同種の目的の人たちが集まる
③ターゲットに大会を開催する目的を知ってもらえているか
当たり前のことですね。これじゃ伝わらないので例を挙げてみます。
例えば、あるゲームで1,000人が参加する大会を開催しようと企画する場合、下記が必要になります。
①1,000人はどんな1,000人か
②ターゲットとする1,000人にとって目的を達成できる大会か
③ターゲットに知ってもらうための手段を具体的に行っているか
大会を設計する時点でこの検討・企画がちゃんとできているか、できていれば、あとは続けるだけで成長し続けます。
検討内容の正確さも重要ですが、検討がちゃんと深い所まで届いていれば、同じゲーマーなら大体の過程も正しくなります。
この「続けるだけで成長し続けます」が大切です。
また、もちろん局所最適化も必須です。大会ルール、運営、選手フォーカス、配信の演出、ストーリー作り、賞金など…改善していく要素は多々あります。
始める前に成長する設計ができていれば、続けることで成長しますが、設計が無いと成長はしません。(設計ができていても成長しないケースはあります。)
…と、言葉にするともちろん当たり前のことです。ただ、当たり前の意図が見えない大会が多々あります。JCGが関わる大会でも条件によっては、この当たり前のことが見えない、できていない大会もあります。
だからこそ、私は大会の企画にスタート段階から関われる場合は、その企画・設計に注力します。
そして、そのうえで効果・効率を上げていきます。
4: 2021年、eスポーツはこうなる
せっかく記事を書いていますが、キャッチーな話題も無いと読んでもらえないと思うので、集客目的で書きます。笑
と、思って色々探してみたら、あのNewzooが「2021年の傾向予測」の記事を掲載していました。
要点としてはこちら。
1. モバイルゲームのeスポーツが上位入り
2. eスポーツのプロチームが多様化(ライフスタイル化)
3. スポーツが更にeスポーツへ注目する
4. リーグ形式のeスポーツがますます進化する
5. 配信メディアで非eスポーツ分野が更に発展していく
2.や4.は本当にそう感じますね。特に2.は既にプロスポーツチームが多様化しているため、予想しやすい未来でしょう。
「ユベントス」のロゴ変更や「リバプールFC」のブランド戦略(2017年)など、かなり以前から進んでいました。
eスポーツであれば、スポーツ界では難しいネットとの融合が容易です。
私の考える、2021年のeスポーツ界キーワードです。
① オンライン/オフラインのハイブリッド
② 視聴体験向上の試行錯誤
③ eスポーツ業界が迎える2ndフェーズ
①オンライン/オフラインのハイブリッド
そのままですね。無観客で選手のみ参加するオフライン大会。
ただし、今年は『観客を会場に集めること』に対するコスト的意義を問われます。頻度・規模・内容などあらゆる視点で見直され、質の低いオフライン大会は淘汰されていくでしょう。
②視聴体験向上の試行錯誤
音楽や芸能、イベントなどもそうですね。オンラインで会場に行くのと同様の体験を作れるか。この技術的な試行錯誤があらゆる視点で進むでしょう。
AR/VRは序の口で、もっと想定外の切り口から一気に加速していくでしょう。「マルチアングル視聴」もその手段の一つです。
技術はあれどコストに見合うニーズが無かったこの技術も、この時代だからこそ価値が生まれました。まだまだ生まれるはずです。
③eスポーツ業界が迎える2ndフェーズ
私はインターネット業界が『趣味』から『社会的インフラ』に変わる時期を経験してきました。
その時に起きたことが、
1. 技術的な成長・革新の難しさによる安定期
2. 企業や事業の統廃合
3. 投資フェーズから収益フェーズへ
4. 異業種とのシナジー
でした(あくまで私の感覚です)。
私は、これに近いことが今年~来年にかけてeスポーツでも起きる、と考えています。
もうずいぶん長くなったので、今回はここまで。隔週ペースくらいを目指します。
もしさらに興味がある方がいたら個人的に話しかけてください。
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