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コロナ禍のHR➂ 人事部長には二人の上司がいる

新型コロナウイルス感染の第三派が心配ですね。緊急事態宣言が出たのがもう遠い昔のようにも思えてきますが、また様々な意思決定が求められる事態になるかもしれません。あの時、誰しもがとても感染を恐れました。それでも対面での仕事が必須の人、医療従事者や、公的セクターの担当者等は、出勤しないわけにはいきません。それに対してどのような支援をするのか…。逆に自宅でも仕事ができる人は、できるだけ出勤を避けて感染リスクを下げるとともに、世の中全体が密にならないように貢献する。その結果、あの頃の電車はかなり空いていました。今はだいぶ戻ってきています。それぞれの企業で様々な意思決定があったはずです。

今日のお話は人事部長には二人の上司がいるという話です。一人目の上司は自社の社長ですが、もう一人の上司は専門家としての人事職の倫理だと思っています。仮に自社の社長が命じても、人事の専門家の倫理としてやるべきではないことはやらない、逆にやるべきと思うことはやる進言をしなければなりません。私たちは言うまでもなく社員の安全と生命を守る立場にあります。そして事業を健全に継続させることに必死になる立場にあります。そうでなくては社員の生活を守れないからです。この両立が重要です。私のいる会社の経営層はこの点についてはしっかりとした価値観をもってくれていたので大きな葛藤はありませんでしたが、少なくない数の人事部長が葛藤の場にあったのではないでしょうか。そして今であるかもしれません。

人事部長には二人の上司がいます。専門職を専門職として成り立たせる一つの条件は、その専門職なりの倫理観が確立されていることかと思います。人事職はまさにそういった職業です。片方の上司だけのいいなりにならないことが、逆に企業にとって必ずプラスになるのだと信念をもって様々な決断と対峙しなければなりません。

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※写真は「香辣里」都内・三軒茶屋。来年は三茶にも1週間くらい住もう。そしたらこの店のメニューを食べつくそう。



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