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住むように呑む~熊本編(中編)

2024年春の「住むように呑む」の熊本、想像以上に多くの酒場を歩いてしまったため、前編・中編・後編に分けて整理することにしました。
「住むように呑む」とは、新しい酒場巡りのコンセプトです。一定期間、あたかもその街に住んでいるように、ゆるりと酒場巡りをします。私なりの「住むように呑む」の原則を再録します。
① 4日以上、1つの街に居住すること(宿泊地の移動はしない)
② 観光は基本的にしないこと
③ 昼間は普通に働くこと(テレワーク)。ただし、午後半休やフレックスを上手に活用して、なるべく早い時間から呑めるようにすること
④ 現地の事前調査はあまりしないこと。
⑤ 宿の近くの街を歩き、気に入った酒場にふらりと入ること
⑥ 酒場の人やお客様から教えていただいた酒場にも足を運んでみること
⑦ 気に入った酒場は別の日にも再訪してみること
⑧ 地元の個人店でできる限り呑むこと
ざっとこんな感じでしょうか。なんか段々と定義が増えているような気がします。まあ、要は楽しくできればいいのです。
2023年4月の「住むように呑む」高知編に続くレポートです。その間に、福井と博多でも「住むように呑む」をやってますが、いずれレポートできるでしょうか。「住むように呑む~高知編(前編)」、「住むように呑む~高知編(後編)」もよければどうぞ。熊本編の前編はコチラです。

さて、中編は3日目の夕方からです。3日目は夕方まで密に仕事でした。「住むように呑む」の期間は雑用がまったくないので、仕事がすごくはかどるのです。起きた15分後には仕事ができます。日頃はちょっとした家事などにいかに時間をとられているのかがわかります。ということで夕方まで仕事に励んだ後のこの日の1軒目は「恵三」(本日1軒目、通算13軒目)です。今回のお目当て酒場です。素晴らしい路地に立地しています。

倉嶋さんが何度も訪問しているのを聞いて、ここのとんかつで呑むのが実に楽しみでした。生ビールのあと、れいざんを常温、燗、燗と飲み続けます。

いきなり飲みすぎて危ないペースです。お通しはポテサラ。そして、いきなりとんかつを頼みます。ああ、いいです、やっぱりこれ。

そして、馬のひも。これも、いい。たぶん、もう一度来るだろうと確信します。

素敵なメニューもあげさせていただきます。次は何を食べようかな。

2軒目は「恵三」から徒歩1分の「BAR BLUE」(本日2軒目、通算14軒目)に来ました。ここは大井町で教えていただいたバーです。この週末にバーテンダー協会のコンペティションの九州予選大会が熊本であるとのことで、街中のバーではその話になります。このバーの皆様は、前年は凄い成績を残しています。

モスコミュールからいただいて、何か果物系のカクテルを挟んで、今年のコンペティションに出されるという「シャルマン」というバラのリキュールを使ったオリジナルカクテルをいただきます。よく覚えているな。この頃はまだ大丈夫でした。

さらには、お隣の方のアラスカをご相伴に授かり、まあ1軒目の香露尽くしに加えて、この時点ですでにやばい酒量です。ということで、沢山の熊本バー情報をいただいておいとまします。

ここで目的を思い出します。揚げ豚足です。昼間にチェック済みの「とん八」(本日3軒目、通算15軒目)にいきます。

ここまで熊本に来て2軒で揚げ豚足は食べたのですが、いまいちでした。でも、ここで最高のものに出会えました。揚げ豚足ナンバーワンです。何としてももう1回来たいと思いました。そして西荻窪の「珍味亭」にも行きたくなりました。

さて、飲み過ぎ、食べ過ぎは明らかですが、ここからが酒飲みの性です。先程の「BAR BLUE」で教えてもらったバーに行きます。まずは「BAR BLUE」の間近にある「The Bar Amber」(本日4軒目、通算16軒目)に入ります。やはり週末のカクテルの大会の話になります。

熊本のジンを教えていただき、ソーダ割にします。このジン、直訳すると「熊本」ですね。この時には気づきませんでした。それにしてもこの街にはバーがたくさんあり、それぞれが仲良しで、いずれも素敵な酒場です。よい街です。

で、さらに教えていただいたバーに行きます。「バーステイツ」(本日5軒目、通算17軒目)に入ります。このあたりから、記憶がまだらです。写真も妙に寄り過ぎています。失礼はなかったでしょうか。スイカのソルティドッグを頼んています。スイカのカクテルが3度の夕張メロンより好きです。熊本は気候的にスイカの出が早いのです。本当にいい街です。結果的にバー4軒、梯子の夜でした。

ここで帰ればいいのに、酔っ払いはまたスイーツバーに行きます。いうまでもなく「CHEMIN D'INFINIT(シュマンダンフィニ)」(本日6軒目、通算18軒目)です。熊本では深夜にケーキを食べないと安眠できないのです。おやすみなさい

さあ、4日目です。朝起きると胸キュン警報です。まあ、この3日目間の生活を考えると仕方がありません。迷わず、この日は休肝日にします。取り敢えずはスタバのソイラテをテイクアウトして仕事です。もう悔しいので、残業してやろうとも思います。

そしてランチには焼き鳥屋に来ます。「小皿逆螺子」のビルにある「とらまる」です。焼鳥丼に好きな串を追加できるというので、ひざなんこつを足していただきます。オーダー受けてから焼鳥を焼き始めます。ひざなんこつは焼きに時間がかかるので別皿で来ました。このシチュエーションでも特にビールを呑みたくならないから、やっぱり今日は無理みたいです。

呑めないのでいつも以上にしっかりと仕事をして夕暮れ時です。アルコールが駄目なら粉ものがあります。粉もの補給の夜にします。熊本の粉ものといえば、ちょぼ焼きだなあと思い、こちらに来ました。凄くいい雰囲気の酒場でもあります。酒場で子供が隠れています。

ちょぼ焼きメニューも豊富で悩んだ結果、「肉肉めん玉子」でいきます。なかなかデカいです。鉄板の前かぶりつきで制作工程を拝見します。なんと激しくプレスするんですね。最後は巻いて切るんだ。凄いボリウムでしたが、意外のペロリといけました。ちょぼ焼きの作り方のプロセスをどうぞ。途中で目茶、力入れてプレスするのが凄いです。最後は巻いて切ります。

これはビールが欲しいところですが、これから運転があるというストーリーにしてノンアルビールを呑みました。さすがにこれ以上、食べられなくなり、夜の街を徘徊して寝ます。明日は胸キュンしないようにと願いをかけながら。

そして、5日目です。この日は1日仕事はお休みです。有休をとりました。つまり朝から呑めます。でも、朝から呑める酒場が見つかりません。でも、朝から呑みたい。ということで、朝の8時15分一斉スタートの豪勢な朝食企画をしている「魚飯時」(本日1軒目、通算19軒目)に来ます。当然ビールくらいあるだろうと思い、やってきましたが、もちろんありました。

とても雅な朝食膳で、ビール飲んでいるのは自分だけのような気もしますが、アテも豊富でなかなかよい豪華な朝食酒場使いができます。まわりからは浮きますが、たまには良いでしょう。

そして、早いうちに講座酒を手に入れようと思い、市電に乗って川上酒店にお邪魔します。

講座酒というのは、倉嶋さんが読売カルチャーでやっている「古典酒場部」という講座に持っていく酒です。川上ご夫妻には酒蔵まつりの際はお世話になり、その後も古典酒場部メンバーとは御縁が続いています。週末の講座に持参する酒を選んでいただきます。実に素敵な酒店です。

そろそろ山本屋食堂が開くかなと思い、ホテルに購入した酒をまずは置きに行きます。そして山本屋食堂まで普通に歩いて行ってはつまらないと思い、熊本電鉄を使うことを思いつきます。究極の遠回りてす。まずは、市電の青ラインで上熊本までいきます。青ラインもお初です。

上熊本で熊本電鉄に乗り換え、北熊本に向かいます。なんか呑みたい駅前食堂とかもあります。そして、来た列車は徹底したくまモンラッピングてす。

そして北熊本で乗り換えて藤崎宮前駅まで来ました。歩ける距離をぐるりと鉄路を使うのも楽しいものです。駅を出ると真ん前に「山本屋食堂」(本日2軒目、通算20軒目)があります。まさに駅前食堂。

明治10年創業で11時から食堂呑みができる酒場です。建物は綺麗になっています。馬肉とひじきでスーパードライといきます。まだ、午前中です。馬肉はビールが進むやつです。

「山本屋食堂」を出てから、近くの「大橋電気」に立ち寄りましたが、オーナーが東京から戻ったばかりだからなのか、まだやっていないようなので、一度ホテルに戻って学会の仕事でもやることにします。で途中で1軒立寄ります。「喫茶&BARタビビトノキサロン」(本日3軒目、通算21軒目)。

タビビトノキというバーが2号店として始めたカフェみたいです。カンパリソーダで緩い午後の小休憩をします。昔、カンパリソーダはお酒じゃないから仕事中に飲んでもいいというマイルールを作っていたのを思い出しました。

一仕事終えてから、「大橋電気」(本日4軒目、通算22軒目)に3回目の訪問です。

東京から戻られて今日はオーナーさんが立っていました。3日休んだので仕込みに余念がありません。そんな合間にいろいろとお話を伺えました。ビールは未飲のものを2種類、そして羊餃子をいただきます。最高ですね。またまだ未食のアテもあるし、ここに来るためにまた熊本に来ないといけません。

そして夕暮れ時です。どうしようかなぁと思い、「恵三」(本日5軒目、通算23軒目)に中1日でまた来ました。翌日が熊本最後の夜なのですが、仲間と呑む日なので自由行動ができず、行きたい酒場はこの日に行かないと駄目なんです。

そしてこの酒場、「けいぞう」ではなく「えみ」と読みます。今日は最初に念願の甲羅焼きを頼みます。最高です。呑むのはひたすら球磨焼酎の川辺のお湯割り。甲羅焼きの次は念願の海老フライにいきます。なかなかのボリウムです。いろいろ食べたけど、エビフライが一番かもしれません。

お隣さんがウニを食べておられたのが、また美味そうでした。とても良い時間をまた過ごせました。ありがとうございます。

「恵三」に来たら、徒歩1分の「Bar Blue」(本日6軒目、通算24軒目)は外せません。「恵三」同様に2度目の訪問です。オープンそこそこの時間に「恵三」にお邪魔してあれこれ食べてお勘定すると、丁度こちらのオープン時間になるんです。なんて便利なんだ。

2日前にも「Bar Blue」にお邪魔して、その後に立ち寄るバーを伺いましたた。そして、この日も同じ行動です。本当にありがたいです。ホワイトレディにネグローニを呑んで出発します。好きですね。

ということで、バーか続きます。「Bar Blue」にて熊本で1番ジンを持っているバーだと教えていただき、お邪魔します。「バー高松」(本日7軒目、通算25軒目)です。

アルコールの蓄積もかなりになり、記憶はだいぶ曖昧です。初めてのジンをソーダ割りでいただいたようです。さらにおかわりもしたようです。

もう一度、あの豚足を食べたいと思い、「とん八」に向かいますが、なんとお休みです。あの豚足を食べるために、また熊本に来ようと思います。で、少し何か食べようかなと思うのですが、「小皿逆螺子」もお休みの日です。そこで「とん八」の近くで気になった「一口お茶漬け」(本日8軒目、通算26軒目)に入ります。茶漬けは3つ食べるとご飯1膳くらいの分量らしいです。そしてオーダーは2つから受けてくれます。1つはダメです。膨大な種類のメニューから、ホタルイカと烏賊墨カレーを頼みます。なかなかこれは面白い業態です。あらゆる街に欲しいです。まだ、締めではないのでハイボールもいきます。

さすがに泥酔していますが、「バー高松」で「もう1軒バーに行こうと思うのですが」と聞いて教えてもらったバーに行ったようです。ここは「Bar Blue」でもお勧めいただきました。熊本でテキーラなら、ここだそうです。「bar lente」(本日9軒目、通算27軒目)。さて、何を呑んだのでしょうか。

さあ、怪我も忘れ物もなく、ホテルに帰っていました。もしも、あの「CHEMIN D'INFINIT(シュマンダンフィニ)」がお休みでなければ、泥酔してまあいっていたかもしれません。
ということで、中編も終わりで最後の後編に続きます。残りはあと2日です。

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