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013 仕事の5段階~新入社員研修・小さな小さなイノベーション

新入社員研修の季節です。今年も登壇していますが、人生であと何回、新入社員研修に登壇できるのだろうと考えると感慨深いものがあります。一番最初は、29歳の時だったでしょうか。

仕事についてのいろいろなワークをするのですが、なんとなくやってて仕事の5段階みたいな整理を思いついたので書き連ねておきます。

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第1段階=我武者羅に頑張る …新人には大切かもしれません。この心を持つことはやっぱり大切です。でも、これだけに頼っては駄目です。ましてや、配属されて2か月たってもこれしかやってなかったらまずいです。昔はこれだけでもよかったのです。固定されたビジネスモデルの中で、先輩のいうとおりに我武者羅に頑張れば成果が出た。長時間労働も美徳だった。そんな日本が過去にはありました。でも、今では我武者羅に頑張るだけの人はある意味では、組織にとって罪です。そういう人ばかりの集団では、ビジネスに勝てません。でも、仕事をする最初の新人のときにこの気持ちを持つことは大切です。いざというときに、この気持ちを持てることもパワーになります。わかるでしょうか、このニュアンス。いずれこれだけで4000文字くらいかけそうな気がします。

第2段階=原理原則を知る …世の中にはセオリー(理論)があります。社会科学における理論は、自然科学の理論のような絶対真理ではなく、先輩たちの経験が束ねられたものです。なので、理論にも幅があります。理論家によって違うことをいったりします。社会科学では円周率は3.141592とは限らないのです。様々な理論があるのです。そして、周りの先輩たちが語ってくれる様々な持論もあります。マイ・セオリーです。理論も見方によっては持論が普遍化されだだけのものだともいえます。真摯に理論と持論を学ぶのです。そして、仕事の原理原則を知るのです。新入社員研修ではたくさんの原理原則が伝授されているはずです。ホウレンソウだって、PDCAだって、ビジネスマナーだって大事な原理原則です。我武者羅にただやっていてる人と、原理原則を学んでそれに則ってやっている人では、仕事の生産性が全く違います。

第3段階=習慣化する …原理原則を知るだけでは、成果につながりません。知るだけでなく、やってみること、できるようになることが大切です。原理原則は頭で理解するだけではなく、それをできるようになって初めて成果につながるわけです。本当に自分のものとしてできるようになるためには、何事も習慣化することが大切です。新人時代にどれだけの基本を習慣化できるかは、その後のビジネス人生にとってとても大事なんです。

ここまでを新入社員研修初日に、体と頭を使う簡単なワークを続けて伝えています。でも、習慣化で終わってもいけません。

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第4段階=経験学習サイクルをまわす …ようやく経験学習が出てきました。日本中の企業が、若手研修のど真ん中に今や経験学習理論を置いています。習慣化といっても同じことをやっているわけではありません。私たちはT型フォードの生産ラインで仕事をしているのではないのです。実行の都度に振り返り(リフレクション)をしていくことによって、自分自身もちょっとした持論を持てるようになるはずです。それをまた試してみることによって、持論は広がりを持ち、それは自信にもつながります。愛すべき持論を持つことによって、人の自信は高まるのです。でも、持論ばかりに溺れてはだめで、常にアンラーニングと持論の上書きが大切なんですが、ここまでいうと新入社員は混乱するので、話の程度の調整も大切です。

第5段階=小さな小さなイノベーションを起こす …イノベーションというと凄いことのように思いますが、小さな小さなイノベーションが大切です。日々、何かを変えたいという思い、もっとよくしたいという思い、もっと早く仕事ができるようになりたいという思い、もっと成長したいという思い、そんな思いを持ち続けて第4段階までをやりつくしていけば、きっと小さな小さなイノベーションを起こす力が芽生えているはずです。小さな小さなイノベーションが、組織を活性化させて、本当の仕事の面白みを発見するためには大切なのです。小さな小さなイノベーションを実感できると、ますます仕事が好きになります。そして小さな小さなイノベーションを起こした若手や新人をしっかりと賞賛できる組織であり、人でありたいと思います。

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※酒場写真は、米子の「桔梗屋」さん。もっともっと呑み食いしましたよ。振り返ると、あらためてよい酒場でした。また、行きたい。



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