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521 妄想力の大切さを説明するのが難しい。(稲田)2024/4/1

Web制作の仕事において、特にサイト設計やコンテンツ制作や戦略策定やコンセプト設計に「妄想力」がすごく重要だと思っているのだけど、なかなか他者にうまく説明できない。この難しさは「仕事とは関係のない日々の暮らしの中でいつも妄想しているか」が前提になるからだな…と思い当たりました。

やれと言われたからじゃなくて、誰からも頼まれないのに目につくもので勝手に妄想してしまう。あれこれストーリーを組み立ててしまう。そんな人がいたらWeb制作の川上工程に向いている気がします。もちろん必須能力じゃないし、なくても立派に仕事している人は沢山いると思うので(たぶん多数派)まったく気にしなくていいのだけれど。「頭の中の会話が止まらない」「なぜ自分はこう思ったんだろう/相手はこう言ったんだろうといつまでも考えてしまう」みたいな人はその厄介な習性をWeb制作で活用できるかもしれません。Webは妄想した数だけ仮説が立体的になってくるので。たぶん。

Webの戦略策定は妄想じゃなくてリサーチとデータとロジカルシンキングだろと言われたら、本当にその通りです…とすごすご引き下がるのですが、一見関係なさそうな点Aと点Hを結びつけて「もしかしたらあるかもしれないストーリー」を見出すのは妄想力だと思うんですよね。資料やデータをコレクションのように集めて答えありきの結論を出してそれでおしまいといういうことも往々にしてあるので。

「ローコストで仮説を試しやすい」が他メディアと比べた際のWebの最大の武器です。それを活かすには「もしかしたらあるかもしれないストーリー」を見出せるスキルはあった方がいいと思っています。属人的なスキルだといわれたらその通りですとこれまた引き下がりますが、属人的じゃないスキルってあるんだろうかと最近は思ったりしています。組織がそれを否定してもいいけれど、個人がそれを否定したら自分のストロングポイントが分からなくなるし、何よりひどくつまらないですよね。仕事ってもっと面白がれるはず。属人的という批判の罠に陥らないよう気をつけたいと最近は思うようになりました。

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