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376 顧客体験を向上する営業電話とは。(稲田)2023/6/2

会計ソフトのA社から営業電話。「御社代表にアポイント調整の手紙を送ったのでその件でつないでほしい」とのこと。A社の会計ソフトは自社でも使っているし彼らのプロダクトに好意をもっている企業なだけに、こういう目眩しみたいなトークスクリプトは残念。ISの委託先の方法論かもしれませんが悪手だと思いました。

集中してドキュメントを作っているときに電話が鳴るだけでもストレスなのに、人を欺くようなトークスクリプトは顧客体験として最悪です。営業活動においてインサイドセールスは重要な仕事だと思ってます。ISの役割はアポ獲得かもしれませんが、業務の本質はユーザーの課題把握や顧客理解なはず。人の足をひっかけるのがISの目的じゃないですよね。

インサイドセールスについてはこちらの『顧客体験の向上こそインサイドセールスの価値』が興味深かったです。コニカミノルタ マーケティング開発部の佐藤真優さんによるコンテンツです。以下、引用します。

スローガンは「第一想起」
私たちコニカミノルタジャパン株式会社のマーケティングサービス事業における、インサイドセールスチームのスローガンは「お客様に第一想起をしてもらうこと」です。第一想起とは、本当にサポートが必要になったタイミングで、最初にコニカミノルタジャパンのことを頭に浮かべていただくこと。
昨今の購買プロセスは、お客様自身で検討を進められる範囲が広がり、サービスを提供する側からは見えづらくなっています。サービスを提供する側でコントロールすることが難しいため、いざ検討フェーズになった瞬間にお声がけをいただく候補の中に居ることが重要であると考えています。

私が最も追求していることは、ズバリ「顧客体験向上」です。インサイドセールスの浸透に伴い、お客様が受けとる電話やメールなどが増えている中で、コミュニケーションを通じて、自社に対していかに気持ちの良い印象をいだいてもらえるかはとても重要です。そこで今回は、弊社で実践している取り組みを3つご紹介します。

カスタマイズ性の高いサービスの訴求には、事前に決めたスクリプト通りというわけにはいかず、お客様の真の課題を探り、マッチしそうな情報や提案を見つけていく必要があります。そのため10分程度のお電話だけでは必要な情報を聞き切ることは難しいのです。
また、前の項でもご説明した通り、すべてのお客様が検討の温度感の高いお客様ではありません。少しずつ信頼関係を構築し、お客様に変化のあったタイミングで検討のテーブルに乗せていただくためにも、一度の電話で商談獲得、もしくは見込みなしとして判断するのは難しいと考えています。
様々な取り組みを試した結果、お客様の状況や課題感を漠然としたものから具体的なものに落とし込むため、複数回に分けてコミュニケーションを取ることが有効でした。1回目の接点はあくまでも御礼を伝えることを目的にコミュニケーションを図るようにしました。そうすることがお客様からの信頼を獲得することにつながり、2回目以降のアプローチのための最低限の関係性を築くことができます。

入社して間もない頃の私は、インサイドセールスに対して「テレアポ」のイメージが強く、少なからずネガティブな印象を持っていました。今でも、理想と現実の間で苦しむ日もあります。しかし、自社での活動を通して、インサイドセールスが果たすべきことは、お客様が望んでいることの解像度を上げ、抱えている真の痛みを取り除くために、「抽象と具体を行き来し、自社にできることを考え提案すること」であると気が付きました。

長々と引用してしまいましたが、いやもう仰る通りだと思います。「第一想起」「顧客体験向上」「信頼関係を構築」「できることを考え提案すること」大切なことが全部書いてあると思います。インサイドセールスについての内容ですがBtoBのWeb活用も同じだと思います。よかったらお読みください。


関連note

BtoBの場合は「Web活用=新規獲得」ではなく、「Web活用=想起創出」です。

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