時間と経験の共有がチームに与える価値(阿部)
最近、ひとつのチームとなって仕事をするには、時間と経験を共有するというのが大事なことなのではないかと感じています。
テレワークやチャット、クラウドドキュメントが一般的になりコミュニケーションがネット中心になりました。それによって効率的な仕事ができるようになると同時に、より効率性が重視され、最短で課題解決に取り組めることが重要になりました。
しかし、付箋に貼り付けたタスクを消化するがごとくプロジェクトを進めると、一見スムーズに進行しているはずが、見えないところで誰かが不満を抱えてしまっていることもあります。
一方的な説明で実は納得できていない
私/わたしたちの意見を聞いてもらえていない
私/わたしたちが蔑ろにされている
独りよがりでプロジェクトを進めている などなど…
クライアントとのチームだけでなく、社内プロジェクトのチームでも起こり得ることです。
とくに、テレビ会議だと発言者が限られ、会話も複数人が発言しづらく決まった人との最低限のやりとりになりがちです。会議の場を工夫するということで解決できることもありますが、「時間を共有する」という意識が意外と大事なのでは感じています。
ともに同じ時間を過ごし、経験を共有する。それがチームをより強くする。
映画の西部劇でガンマンたちが焚き火を囲むシーンを思い浮かべてみます。
ある目的のために集められたひとクセもふたクセもある荒くれ者たち。お互いが信頼できずチームとして連携できず大きな失敗をしてしまう。その夜、意気消沈するなか、焚き火をはじめ料理をつくりはじめる。酒を飲みながら誰かが今日のこと、過去のことを話し始める…..そして、お互いを理解しチームが固まったところで最終幕へと流れ込む。
まさに、自分にとっての時間と経験の共有はこのイメージです。
同じ釜の飯を食らって、腹の底を見せ合う。プロジェクトで起こった成功も失敗も共有し、経験を積み重ねていくことでチームとしての信頼が生まれてくるのです。
納得がなければ、動かない。動けない
この経験をすることで、お互いに信頼を築き、役割分担も明確になり、協力して仕事を進めることができるのではないでしょうか。
一人ひとりがプロジェクトの目的や課題に向き合い、共通の目標を共有できます。答えを提示するのは簡単ですが、そこに納得はあるでしょうか?納得がなければ、動かない。動けない。
強く固まったチームは、問題が発生した場合にも的確に対応できるようになります。
効率性と非効率性のバランスをとる
効率性だけを求めるとマニュアル化や分業制が有効になってきます。しかし、そのような方法だけではチームメンバーがお互いに信頼を築き、意見を共有し、問題に対処するためのスキルを磨くことができます。また、チームメンバーが自分たちの仕事に関心を持ち、成長することもできません。
Webディレクターがプロジェクトチームをうまく機能させるためにはチームとして固まるための時間や経験を共有していくことが必要なのだと思います。非効率な状態を許容する忍耐強さが大切になってきます。
わかりやすいスキルではないので、ずっと向き合っていかなければならない課題なんですよね。
前回も同じようなことを書いてました。自覚ないですが今はこのトピックに関心があるんだろうな。
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