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「顧客を知る」とはどういうことか(阿部)2024/01/12

自分がディレクターとして関わるWebサイト制作、デジタルマーケティング支援の仕事は基本「プロジェクト」として進行していきます。
「プロジェクト」は1.目的、2.予算、3.スケジュールの3点セットが揃ってプロジェクトとして成立します。

特に目的を設定するためにはクライアントである顧客のことを知ることが大切になってきます。

では、顧客を知るとはどういうことでしょうか。

相手のことを『知る/考える』には具体的に何をしたらいいのか……漠然としています。
例えばヒアリングやインタビュー、市場調査などが思いつくかもしれませんが、それらは手法にすぎません。手法やツールを使うためにもどういうことが相手を『知る/考える』ことになるのかについて前提を整理しておきたいと思います

また、顧客理解はディレクターのスキルと思われがちですが、複数人が関わるプロジェクトにおいてはデザイナーやエンジニアにも必要なスキルでもあります。


顧客のことをに興味を持つ

「興味を持つ」って以外とやってないんじゃないかなと思います。
顧客のWebサイトを見て事業を知る、ということとは違います。これはただ見ているだけになりがちです。
興味を持って見ることで、いろんなことを疑問が出てきます。いろんな角度で顧客を見ようとして主体的に考えるようになります。

・なぜ、この事業をしているのか
・なぜ、Webサイトはこのデザインなのだろうか
・どの事業が主力で市場性があるのか
・顧客の要望や要件は正しいのだろうか etc

興味を持ってみることでとっかかりや、より深く知るためのきっかけが生まれてきます。

仮説を立てる

仕事としてプロジェクトになっているということは、顧客側に何かしらの課題があり解決しようとして依頼してきています。「何をしたらいいかわからない」という顧客もありますが、大抵は顧客自身で課題を立て、解決のための要望や要件を伝えてきます。

しかし、それはWebを使った解決策として良い問いになっているのか…それはわかりません。実は別の解決方法があるのでは、顧客側の前提把握がそもそも間違っているのではないか。それであれば、必要な解決方法はこうなんじゃないか…といった形で自分が手に入れられる情報の範囲で思考を巡らし仮説を立てる。

実はこの仮説が活きるのは、実際の顧客とヒアリングするときです。ここでも仮説がなければ、顧客が伝える情報をそのまま無濾過で吸収しているだけに過ぎません。何の情報も付加されないままになってしまいます。
仮説を持ち、顧客の声を聴くことで、問題や課題の輪郭が鮮明になっていきます。

情報を整理し、アウトプットする

これは最終的な提案書や、その時なりのアウトプットしたドキュメントかもしれません。これまで興味をもって見聞きし、仮説を立てて深掘りした情報を言語化し顧客に伝えます。
マーケティングだとフレームワークに落とし込んで終わり…ということも多い印象ですが、それだと自分たちが体を通して知ったことが半分くらいしか伝わらない印象です。自分たちなりに感じたことを言語化し伝える。そうすることで、顧客も自分たちのことを理解しようとしてくれた……と思ってくれるかもしれません。せっかくなら、思いを乗せて伝えたいですよね。

『知る/考える』というのはただ情報を集めて浴びるだけではないということです。興味を持って自分なりに考えることでやっと頭が働き『知る/考える』ができるようになる。そう思ってます。

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