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音楽

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記事一覧

わたしが一番きれいだったとき

詩・茨木 のり子
歌・小田朋美
P・三枝伸太郎

わたしが一番きれいだったとき
街々はがらがら崩れていって
とんでもないところから
青空なんかが見えたりした

わたしが一番きれいだったとき
まわりの人達がたくさん死んだ
工場で 海で 名もない島で
わたしはおしゃれのきっかけを落としてしまった

わたしが一番きれいだったとき
だれもやさしい贈り物を捧げてはくれなかった
男たちは挙手の礼しか知らなくて

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ライブハウス

ナンバーガールの無観客ライブに続いてACIDMANもやってくれました。

もしも、ライブハウスという居場所がなければ僕は死んでいたかもしれない。大げさかもしれないけれど、あの場所に救われた命だってあるんだ。

マッコイ・タイナー

偉大なピアニストが旅立たれました。R.I.P

メタリカ交響楽団

世界一のヘヴィ・ロックバンドとサンフランシスコ交響楽団との共演が映画館で全世界同時上映された。20年来のMETALLICAファンである僕も当然のことながら行ってきた。スケールの大きさに感服しながらも改めてMETALLICAの楽曲の素晴らしい音圧に酔いしれた。

ジェイムズはこれからアルコール依存症の治療に専念するということで、早く復活してまた世界中のファンの前に元気な姿を見せてほしい。

ネオソウルとインスタグラム

ギターマガジン10月号の特集でネオソウルの記事が組まれていた。ネオソウルとは2010年代に誕生した新しい音楽ジャンルの事で、いまギタリストを中心にじわじわと世界中で密かなムーブメントになっている。そのネオソウルを代表する注目すべき人物といえばトム・ミッシュだろう。彼抜きでは語れない。

トム・ミッシュは元々インスタグラムで自分のギター動画や作ったビートをアップするところからキャリアをスタートさせた

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ジャズギターの新しい時代が来ている

ずっと観たいと思っていたヨタム・シルバースタインの公演。コットンクラブへと足を運んだ。彼はすごく淡々としているのにギターを弾くとまるで絹のように滑らかでカドの無い透き通ったプレイをする。いったいどれだけ練習したらここまで弾けるようになるのだろうか?と感心しつつも、すぐにそれが愚問だと気づく。ヨタムはおそらく心の底からギターを愛しているのだ。努力を努力と思わない彼の純粋さに自分のマインドが浄化された

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東京JAZZ

日本一のジャズフェス「東京JAZZ」に行ってきた。前半はチャールズ・ロイド&ジュリアン・ラージ。偉大なサックス奏者と若き天才ギタリストの共演。ただ美しくて、まるで夢の中にいるような魔法がかかった音楽を観せてくれた。そして後半はいま世界で大ブレイク中のカマシ・ワシントンバンド。今回はなんとフジロックにも出演したBIGYUKIがキーボードで参加。本当にアメイジングで全力投球な演奏だった。カマシはJAZ

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優しい世界

参院選、京都アニメーション会社の放火、kenkenの逮捕、芸人の謝罪会見…

世間では色々と騒がれているけれど、今日は忘れてはならないチェスターの命日です。チェスターは優しい社会になることを願っていた。そんな気持ちで投票に行きたいと思う。

イパネマ

ボサノヴァ界のレジェンド、ジョアン・ジルベルトが亡くなった。享年88歳。

「イパネマの娘」というジャズのスタンダード曲でも有名だが、ジルベルトから影響を受けたミュージシャンは本当に多いと思う。ポルトガル語の優しい歌声、温かいメロディー、ボサノヴァは人生の豊かさと儚さを教えてくれる。

But Not For Me

JAZZのスタンダード曲でありながら全く古さを感じさせない名曲。

たぶんこの曲は成熟した人ほど響くのではないだろうか。世の中でタピオカが流行ろうと私には関係ない、ストリーミングの時代だろうと私はCDを買うの、そんなB型気質の人にピッタリの曲。我が道を行く人の応援歌だね。

ブルーに生まれついて

クローバに囲まれて暮らすように生まれついた人たちもいる
でもそれは限られたわずかな人たち
クローバーの緑なんて目にしたことはない
だって私はブルーに生まれついたのだから
空に黄色い月が浮かんでいるとき
光があふれているとみんなは言う
でも月の光は黄金色だし
それは私の目には映らない色
だって私はブルーに生まれついたのだから
あなたに出会ったとき世界は輝いていた
あなたが去ったとき帳が降りてしまった

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謎の男

アルファ・ミストは東ロンドン出身のコンポーザー兼キーボーディスト

米にサンダー・キャット、豪にハイエイタス・カヨーテ、そして英にアルファ・ミストありと言われているほど次世代ジャズ界隈では注目されている

SNSが常識となった現代では己をいかにブランド化して世界にアピールしていくか、という手法がもはや定石となっている。が、この男は違う。なんというか、とにかく謎めいている

自己主張のような態度は微

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世界を売った男

今年は敬愛するカート・コバーンがこの世を去って没後25年。天才はどうしてこうも短命なのか。カートの生涯はまるで氷の彫刻のようだ。いつか溶けて自分が消えてしまうことを最初からわかっていたみたいに、感情むき出しの音楽を歌った

『偽りの自分を愛されるより、ありのままの自分を憎まれるほうがいい』

カートは自分に嘘をつかなかった。だからNIRVANAの音楽には嘘がない。彼の音楽はいつまでも生き続ける。彼

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カズオ・イシグロとJAZZ

昨年はブルーノート東京にも来日した人気ジャズ・シンガー、ステイシー・ケント。実はこの曲はカズオ・イシグロが作詞を担当している。英語、フランス語、ポルトガル語を自在に操る彼女の知性とキュートな歌声を堪能できるアルバム。休日のリラックスタイムにぴったりではないでしょうか。