音楽業界にも存在する?”Brilliant Jerks”(優秀なクソ野郎)とは?
MonMonです。
さて、なかなか過激なタイトルで自分でも書いていて「うっ・・・」と目を反らしたくなりました(^_^;)
皆さん、Brilliant Jerksという言葉をご存知でしょうか?
「ブリリアント、ジャークス!!!」
必殺技のようにも聞こえるこの言葉、IT業界なんかでよく用いられるようです。
意味は、「優秀なクソ野郎」。
(下品な言葉ですみません・・・)
Brilliant Jerksの意味をもう少し深堀り
それでは、それぞれの単語の意味を見てみましょう。
brilliant・・・光り輝く、(技巧的に)すばらしい、(知性または才能の点で)目ざましい
(出典:英和辞典・和英辞典 - Weblio辞書)
brilliantは高校英語で習うレベルなので、何となく意味合いを知ってる人は多いと思います。
Brilliant Jerksの”Brilliant”は、「(才能面で)”素晴らしい”」という意味で使われています。
一方、jerkはあまり耳慣れない単語だと思います。
(私が知らなかっただけかもしれませんが(^_^;))
jerk・・・急にぐいと引くこと、ぐいと押すこと、(筋肉や関節の)反射運動、
《俗語》 まぬけ,とんま,世間知らず.
(出典:英和辞典・和英辞典 - Weblio辞書)
Brilliant Jerksの”Jerks”は、「世間知らず、バカ」などの意味で使われています。
これらの意味を合わせて、優秀なクソ野郎といった意味合いになるようです(笑)
この言葉の説明がなされる時、こちらの記事がしばしば引用されています。
冒頭には、次のように書かれています。
Many of us have worked with them: the engineering jerk who is brilliant at what they do, but treats others like trash. Some companies have a policy not to hire them (eg, Netflix's "No Brilliant Jerks", which was one of the many reasons I joined the company)
和訳すると、こんな感じでしょうか?↓
私たちの多くが、彼ら(やることは凄いけど、他人をゴミ扱いする最低なエンジニア)と働いている。
いくつかの企業は彼らを雇わないことをポリシーに掲げている(例えばNetflixの”No Brilliant Jerks”は、私がNetflixに入社した理由の一つでした)。
冒頭から過激な文章ですね(笑)
もしかしたら、あなたの周りにも思い浮かぶ人が1人や2人いるかもしれません。
それはリアルかもしれませんし、SNS上の付き合いかもしれませんが・・・。
音楽業界にも、Brilliant Jerksは存在する?
もともとIT業界で使われることが多いこの言葉ですが、音楽業界にも一定数いるように思います。
(というより、どの業界にもいると思いますが(^_^;))
私は専らジャズを演奏するのですが、ジャズに関わる人間の中にも、このようなタイプの人間は一定数存在すると感じています(というか、いる)。
大きい括りだと、現場の第一線で活躍しているプロ。
小さな括りだと、大学のジャズ研のようなサークル(集団)など。
プロの場合
プロは、ジャズに人生をかけています。
そのため、”なんちゃってジャズ”や”いい加減な演奏”に対して憤る気持ちはよくわかります。
また、世の中の音楽に対して不満を持っていることも多いです。
「なんであんな低俗な音楽が売れているんだ!」
「自分たちの方が素晴らしい音楽を提供しているのに不公平だ!」
ジャズは、相当な訓練を要し、ある程度の演奏ができるようになるまで膨大な時間がかかることが多いです。
そんな苦労をしているからこそ、売れ線のコード進行で作られた曲がバカ売れしていたら嫌になる気持ちも少しわかります。
(実際のところ、曲を作るのは本当に大変なので、よくあるコード進行の曲だとしてもバカにできないんですけどね。アーティスト以外にもSEなど多くの人が製作に関わっていますし)
(というより、どのジャンルもそれぞれの難しさがあるので同じく苦労はしているんですけどね・・・)
だからと言って、他のジャンルをけなしたり、演奏スキルが乏しい人を馬鹿にするのはやはり良くないと思います。
音楽以前に、社会人としてどうなのかなと首をかしげてしまいます。
(ミュージシャンの前に、社会人ですからね。演奏でお金という対価を貰っている以上、ビジネスマンとも言えますが・・・。そのことを忘れている人が多いような・・・)
例えば、アサヒビールがサントリーのビールを「あんなもん、クソまずいんじゃ~」なんてネガキャンはしませんよね?
逆もまた然りです。
暗黙の了解かと言いますか、相手を下げて自分をあげるような行為はしないんですよね。
というより、そんなことをしたら逆にその企業が炎上しますよね(笑)
「他社の製品をけなすとか、オタクのコンプライア(#^ω^)ンスどうなってるんですか~(#^ω^)」
といった具合に。
やはり不可侵の領域はあるんです。
それは企業のような大きい単位ではなく、個人単位であってもやはり超えてはいけない境界線はあります。
ジャズ研(集団)の場合
ジャズ研のようなサークル単位でもやはり、Brilliant Jerksのような人が現われることがあります。
集団では、往々にして”上手い人”と”下手な人”に分かれてしまい、ヒエラルキーが生じます。
私のジャズ研の先輩を例に話します。
次のような特徴がある先輩がいました。
・演奏が上手い。
・色んな音楽を知っている。
・人当たりが厳しい。容赦ない。
・上手いOBには頭が上がらない。
当時、とても怖かったんですよね( ;∀;)
セッションをやるにしても、常に”品定め”されているような気分でした。
その人は、”自分より下と思った相手”に対しては強く迫り、”自分より上と認識した相手”に対しては途端に小さくなっていました。
こういうタイプはBrilliant Jerksの傾向があると言えるでしょう。
実際、上手いOBが来ると、「自分は何も演奏できない」とか言って、全くセッションで演奏しなくなったんですよね。
「え~、いつものあの態度はどこに行ったの?!」
と、驚いた記憶があります。
Brilliant Jerksは自分より優秀な人に対しては縮こまる傾向があります。
Brilliant Jerksの問題点
Brilliant Jerksの問題点は次の通りです。
・周りの人を委縮させてしまう
・本当に正しいことを言っているか、わからない
・周りの雰囲気が悪くなる
Brilliant Jerksはやることは凄くても、周りの人を委縮する可能性があります。
実力があるゆえに、周りの人も彼ら・彼女らに意見することができません(これが厄介です)。
そうすると、傲慢な態度はさらにエスカレートし、周りの人間を疲弊させていきます。
基本的には素晴らしい演奏をしますし、その人の発言する内容もまた勉強になることが多いのですが、果たして全てが正しい意見なのかどうかはわかりません。
しかし、もし指摘しようものなら建設的な議論になることは少なく、むしろ「なんでお前ごときが私に意見をするんだ!」と発狂されることすらあるかもしれません。
そうなってしまったら最後、手に負えません。
このような人がいるとどうしても周りの空気は悪くなります。
当たり前ですよね。
実は、先ほど例に挙げた先輩とは対照的に、「まずは、とにかく良いところを見つけて相手を褒める」人もいました。
”できていない箇所”・”良くない箇所”など探せば無数にあります。
それは一旦ワキに置いといて、「○○の部分、良かったよ!」と、まず褒めていた先輩は、1人の人間として皆から愛されていました。
もちろん、「こうした方が良い」というアドバイスも聞けば教えてくれたので、こちらとしても話しかけやすかったです。
そこら辺のバランスが大事なのかなと思います。
その人は現在バリバリにプロとして活躍しており、能力はもちろんのこと、人望があるからこそ仕事がもらえて続けられているのではないかなと思います。
(まだジャズ研時代の先輩の演奏にも遠く及んばないので、頑張らないといけないな~というのは、また別のお話( ;∀;))
(もう一人の先輩、そういえばもう何年もジャズ研に顔出してないような・・・)
まとめ
残念ながら、Brilliant Jerksは音楽業界にもいます。
たった一人の心無い発言で
「ジャズやってる人って感じ悪い」
「偉そう!何様なんだろう」
と思われたら、もったいないですよね。
ただでさえ、ジャズはそういう人がいるように見られがちなので、各々がひとりの人間として立ち振る舞いを考えないといけないと思います。
ひとりでもそういう人がいると、全体がそのように見られてしまいがちだからです。
私も、そうならないように気をつけようと思いました。
まあ、自分の場合、Unbrilliant Jerks(低能なクソ野郎)かもしれませんが(/ω\)
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