本と猫と愛情について No.37
結婚してから、家事をしながらでも観ることのできるアニメや動画に時間を使う様になったので、昔の方が本は読んでいました。なので、紹介したい本が10年前位の物が多いんです。
ハルノ宵子さん
〝それでも猫は出かけていく〟
この本を読んで、ハルノさんの猫に対する愛情の深さに感動しました。ナイチンゲールみたいだなと。そして、私はここまでの覚悟は出来ないなと、動物を飼うことを諦めた本でもあります。そのくらいの衝撃でした。そもそも、喘息があるのと、アレルギー体質なのでちょっと尻込みはしていたのですがね。でも多分、そういう本人の事情みたいなものも全てを乗り越えてしまうくらいのハルノさんの猫に対する大きな愛情が描かれていました。決して私には真似できないものでした。
実家の時代に、咳き込んでいる野良猫を保護しようとして、喉にバイキンが入り、病院で先生に「妊娠していたら大変だったんだからね(#・∀・)」と愛あるお叱りをいただきました。知り合いのところの病院で、私の結婚が決まった事をご存知だったので出た愛ある注意です。
それにしても、その時の私のつい口から出た「でも猫をどうしたら…。」という台詞には自分でも情けないなと。人間のお医者さんの前で言う台詞では無かった…。お医者さんに呆れられてしまいました。今は自分の器の小ささを理解しているので、決して無理はしませんけどね。
私の昔の親友は人間よりも猫!という人でした。あまりにも人に対してドライなので、人にもそれぞれ愛の方向があるのだなと学びました。方向と大きさと濃さ。私はどちらにせよ精神的余裕が少くて愛情の薄い方だと思うのですが、下記の様な事があり、私はその方向が人間にしか向いてないことに気が付きました。
ある日、雑誌に乗っていたお手頃な美容液を買おう!(^o^)とドラッグストアに向かっていたらホームレスの方がいらっしゃったんです。体が不自由な方でした。私は、「今更私の些細な美容等無駄か…。」と、その方に美容液代をあげたんです。その方は喜んでくださったのですが、私はコミュ力が無いのでお金だけ置いて逃げた!(って言っても、ランチ代レベルですが…。)その後、更に道を歩くと動物の保護団体の募金の呼びかけに出会い、ワンちゃんも連れてきていたのですが、私はスルーしてしまいました。
頭の中は「ごめんなさい。さっきあげちゃったから…。」だったんですが、よくよく考えたら、私多分、その道の出会いの順番が逆でも人にしか寄付しなかっただろうなと。そもそも私はお金は無いし、コミュ力無いので、そんなことをする事も稀なのですが、結果は変わらないなと。それで、私は動物愛が人間愛より更に薄いから、動物飼わない方がいいなという考えに至りました。実際、子供の頃の記憶で上手く出来た試しがないのです。本当にかわいいとは思っているんですよ。でもそれ以上の気持ちが薄めだなと。いつかアレルギー体質も、懐の深さも変わる日が来るといいのですが。
人間を愛する事で精一杯の私は、この先母親になれた時には、不器用でも持てる限りの愛情を注ごうと思います。子供を持てない時は、家族に。こんな私でも冷たい人間と言わず、「逆にありすぎるんじゃない?」と、ひいき目で励ましてくれる母親と夫がいます。その人たちに愛情の方向を向けて、残りの人生の時間を大切に過ごそうと思います。noteを書いていて、それが私の人生の幸せだと言うことに、ようやく気がつく事が出来ました。本の力は素晴らしい!noteも素晴らしい!