恋多き私と巨匠たち
好きな芸術家が何人かいる。
作家で言えば宮沢賢治。
小さい頃から大好きで大好きで、
読書感想画も、銀河鉄道の夜より双子ぼしを描いた。
私にとって彼は生粋の芸術家だ。
紡ぐ言葉一つ一つが宝石のようにキラキラ輝いていて、
全く知らない世界を見せてくれる。
挿絵なんてないはずなのに情景が目に浮かぶ、
温度を肌に感じる、
音が聞こえる。
写真家でいえばアーヴィング・ペン。
心から尊敬する人だ。
彼は芸術家としても優れ、しかしそれと同時に雑誌VOGUEでも写真家として活躍。
大衆受けするようなものと、自分の色のバランスの出し方、
というよりは自分の表現の仕方を熟知していて、
その場その場で適切な表現の仕方を選ぶと言ったようなそういう印象を受ける。
彼は孤高。天才。ポートレイトを撮れば、人物のもっと深いところを映し出し、
スティルライフは日常で目に映るものたちのをシュルレアリスムに置き変えて、
(いやしかし構造のバランスは素晴らしいので嫌にならない)
新たな提示を。
ヌード写真、素晴らしい。本当に素晴らしい。
ペンはきっとどの被写体にも愛情を持っていたはず、
そうでなければ普通ならば人が見落とすであろう、
いや無意識に目の恥に追いやるようであろう、一般化されていない身体の美、
それをあんなにも慎ましく大胆に、静かに荘厳に作品にできるであろうか!
ジャズピアニストで言えば、ビル・エヴァンス
彼の繊細な指からしっかりと圧を受け鍵盤、そこから流れ出す酔狂な音
私の感覚は全て持っていかれる。
目を閉じればいつだって彼の音楽が流れるくらいには何度も聞いた。
何度でも彼のピアノの音に恋してしまう。
画家でいえば…ちょっと多いので困ってしまうけれど。
キュビズムで名を馳せたジョルジュ・ブラック。
キュビズムのことはまた違う記事で書こう…
長くなっちゃうし。
こうやって、
いっつも何度も恋をしています。
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