見出し画像

逃病小説 #20

2021/04/22(木)

手術当日

病院の朝は早い。朝6時に起床。看護師さんが朝一で検温と血圧を測りに回ってくる。昨晩は手術前日ということで、眠れないかもと思っていたが、意外とよく寝られた。同じ病室内に「いびき」のひどい人がいたらどうしようと思い、一応耳栓を用意しておいたのだが、それも使わずに済んだ。

朝8時、看護師さんが、手術の準備のために病室にやってきた。手術自体は8:45から開始予定である。

手術のために「和装寝巻」に着替え、手術に必要な「T字帯」「タオル類」「ティッシュペーパー」などを用意して手術に向かう。

看護師さんに導かれるまま進んでいくと、そこは手術室。手術台に自ら上がり横たわる。気持ち的にはUFOに連れ去られ身体に何か埋め込まれる感じ。

周りには様々な機器があるのだが、残念、私はかなりの近眼で眼鏡をかけていないため、周りの様子はよく観察できなかった。

腕を横に広げ、麻酔科医の先生から麻酔について最後の確認を受ける。

そして、

「今から点滴の針から麻酔を投入しますね」

と言われたあと間もなく私は意識を失ったのであった。

続く


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?