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10万社に導入される、チャネルトークの苦い誕生秘話とPMFできた市場と理由は?

こんにちは!チャネルトークの日本CEO Jayです。
「チャネルトーク for Startup!! Advent Calendar 2022」2日目です!

前回は、チャネルトークの"未来"30年間の事業計画について共有させていただきました。チャネルトークを応援してくださっているスタートアップのみなさまに、ビジョン「SMBと顧客の間の大きな問題を解決する」と、未来のプロダクト計画を知っていただき、自社の未来のプロダクト計画を立てるのに参考にしていただけたら、大変嬉しいことです😊

今回は反対に、チャネルトークのルーツとなる誕生秘話"苦い過去"とPMFの過程をみなさんと一緒にふりかえることで、初期のプロダクト開発とPMFの参考にしていただければ幸いです🙏 結局は、スタートアップのグロースの「答えは顧客にある」ということを再認識する機会になれば幸いです!


おさらいですが、チャネルトークはグローバルで10万サイト以上に導入される、All-in-oneコミュニケーションツールです。2018年に正式リリースをしてから4年間、日本・韓国・アメリカを中心に毎年2~5倍のスピードで成長してきました。チャネルトークを突然現れて急成長をした若くて勢いのあるスタートアップだと考える人が大部分だと思うのですが、実は株式会社Channel Corporationは12年間ビジネスをしてきて、チャネルトークは会社の4つ目のサービスなんです。

"3度の失敗からのサクセスストーリー。
10万社導入の背景には苦い想いと深い学びあり"

T2D3を超える4年連続、売上作対比5倍・3.1倍・3.3倍・2.5倍の成長を達成中

チャネルトークの前には何を提供していたかというと、①「ブロックチェーンを活用したレビューSNS」、②「インフルエンサー広告運用プラットフォーム」、③「無線センサーを使ったオフラインの顧客動線分析ハードウェア」など、最先端の技術を使った事業を展開してきました。(もちろん当時培った技術をチャネルトークでも活用しています)ところが、目指していた急成長はうまくできませんでした。例えば、インフルエンサーの運用プラットフォームは、今でこそECなどで活用が広がっていますが、7年も前に開発したため顧客ニーズが高まっていませんでした。また、良い人材がメンバーとしてジョインしたり、資金調達がうまく行ったりしていても事業自体は、うまくいかなかったです。

この3度の失敗を経て大きな教訓を得ることができました。プロダクトがあっても、良い人材がいても、資金調達がうまくいっても、顧客がいなければビジネスは成長しないということです。この話を聞いて、ハッとした起業家の方もいるかと思います。この教訓から開発したのが"4度目の正直"チャネルトークでした。

"まず「自社」が成長するために必要だった、
顧客中心文化を作るツールとして開発"

そもそも、当時多くの典型的なスタートアップのように、IntercomとSlackを使って顧客コミュニケーションと社内コミュニケーションを行なっていました。でも、気づいたんです。顧客理解のあるメンバーが少なすぎるし、顧客理解が高まる環境でないぞと。そこで、まずは自社の成長、というかスタートアップとしての生存のために(笑)「顧客を理解し、顧客と直接話すため」のチャネルトークを作りました。

また、導入するツールと同様に環境づくりに欠かせないのは、社内文化です。チャネルトークでは、CSメンバーだけでなく、エンジニアやマーケター、セールスなどすべてのメンバーが顧客と直接話す文化があります。この文化が作られるまでには、たくさんの努力が必要でした。

①All-in-one コミュニケーションツール"チャネルトーク"の中に、
社内機能(対チーム)と接客チャット(対顧客)を実装

そして、

②すべてのメンバーが日常的に顧客と話す習慣を作るために
社内で接客チャット活性化イベントを実施

こちらについてはCCOのAyaが書いた以下の事例に詳しく書いてあるのでぜひご覧ください


この2点を行った結果、今ではエンジニアも顧客と話すのが当たり前となり、顧客のVoCをもとにした素早いプロダクト改善・革新が可能になったのです。これがチャネルトークがマーケティングに頼らずプロダクトドリブンで急成長できた一番の要因です。

"PMFしたのも、急成長する企業と市場。
スタートアップとEC業界で受け入れられ、顧客とともに急成長"


また、急成長する企業という意味で、チャネルトークの初期のユーザーは、PMFしようとする"スタートアップたち"でした。チャネルトークの顧客となったスタートアップは素早く成長をし、注目されていたため、ありがたいことにチャネルトークの認知度も高まりました。

そこからチャネルトークの顧客のカテゴリは多様化し、今ではEC業界のベンチマークされる数多くの自社ECに導入されています。ECも同様に、どの国においても最も早く成長する業界なのです。小売業界全体がECの市場動向に注目しており、D2Cなどは特に若い企業家が数多く誕生しています。

私たちは、この急成長する企業や市場を支えようというのが得意なんだなとこの辺で気づいたわけです!これが今チャネルトークが掲げる「スタートアップのためのスタートアップ」というモットーが作られた背景です。私たちも急成長を目指す企業として、他の急成長する企業を支えようというアイデンティティが誕生しました。

さらに、EC業界は、チャネルトークが独自に問題を解決できるという点で最適な市場でもありました。

"今のEC業界で生き残るのに必須となった「VIP管理」を
オンラインで実現できるのはチャネルトークだけの強み"

ECは一般的には、楽天やAmazonなどのモールからスタートします。多くの販売者と商品、顧客が集まるプラットフォームは、オンラインで初めて買い物をするときに、最も安全な環境を提供するからですね。このようなモール型のサービスが急成長していくのを見ていた起業家たちが数多く参入しました。ところが残念なことに、オンラインでの購入者よりもモールの数が増えてしまいました。プラットフォームは、価格競争が激しくて販売者に返ってくる利益が少なく、さらにプラットフォーム自体も収益獲得のために広告を導入するなどさらに販売者のもとに戻る利益が減る展開となりました🥲

この頃にプラットフォームに依存するのはリスクが大きいことに気付いた事業者たちは、自社ECに転換しはじめました。初期に自社ECに参入した事業者たちは、GoogleやFacebook、Instagramなどの広告を活用して手取り早く集客することができました。日本では5~6年くらい前がちょうどこの時期でした。そして、このチャンスに気づいた起業家たちがまた自社ECに参入し、またもやFacebookなどの広告プラットフォームが多くの利益をえるようになりました。広告の入札金額が増え、新規顧客と出会うのが難しくなっていきました🥲 さあ次はどうなったでしょう?

こんな市場状況でも、新規顧客をマーケティングで集客できなくても、成長し続けるブランドがあります。このブランドたちの特徴は、既存顧客からの売上が50%を超えるということです。ロイヤルティがさらに高い顧客がいるブランドは、上位20%の顧客が全体の80%の売上を計上します。このブランドは、顧客理解度が高くて、VIPに特別な顧客体験を提供しているんです。

リテールでのパレートの法則

チャネルトークは「顧客と直接話せる接客チャット」と「顧客をセグメント化しつつ、つながり続けるCRM」が一体化された機能を提供しているため、まさにこの部分で活用されEC業界においてシェアを広げました。

チャネルトークは双方向コミュニケーションが可能です。具体的には、メールや電話とは異なり、サイトを閲覧しながら手軽にブランドに質問しつつ良い顧客体験が得られます。このような顧客との会話や顧客情報はすべてCRM(顧客関係管理)に保存されます。この情報をもとに顧客に直接話しかけることも可能です。CRMにてVIPをセグメント管理して、顧客理解を高めつつ、良い関係づくりをするためのコミュニケーションまで可能です。

今後1~2年の経済危機も耐えるビジネスも
「答えは顧客にある」 今こそ顧客を理解してVIP管理を

2021年のデータでは日本のEC化率は8.87%です。ECで購買する顧客は増加傾向にあります。しかし、オンライン参入する事業者も増えて競争が激化しつつ、アメリカの金利政策による物価上昇で経済危機となっています。集客はさらに難しくなっているのです。今後1~2年はロイヤルティの高い顧客確保したブランドだけが生き残れるだけでなく、危機が終わった後に新しいチャンスも得られるでしょう。過去のITバブル崩壊やIMF危機のときに、次の時代を牽引するビジネスが、危機を乗り越えた企業から台頭したのと同じように。

チャネルトークを通してより多くの企業が顧客を理解し、ファンを作り、危機を乗り越えてくださることを積極的にサポートします。どこよりも早く、そして持続的に成長する秘訣、それは顧客に集中することです。

「答えは顧客にある」



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