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「言葉は言霊」は、本当か?

「言葉は言霊」と言われ、発した言葉は現実になるんだ、ということを耳にしたことはないでしょうか?

聞いたことがない人からすると、少しスピリチュアルな話に聞こえるかもしれませんが、私自身の経験や分析を繰り返し、「言葉は言霊」であるという実績をいくつか出すことができました。


私が新卒で入社した株式会社ケイシイシイという会社は、小樽洋菓子舗ルタオという、スイーツブランドを運営しています。

入社して最初の配属は小樽洋菓子舗ルタオ本店でした。

名前の通り、北海道の小樽という、山と海に囲まれた素敵な街で、社会人一年目を迎えることとなりました。


上司を含め、先輩社員みなさんが後輩の育成に熱心で、バスケットボールしかしてこなかった自分に対して、入社してからすぐに、

「向こう3年間ぐらいの目標を立ててみるといいよ」というアドバイスを頂く機会がありました。

当時の自分は、ちゃんと仕事をこなして自分のお金で生活をする!という、今思えば少し低め?な目標設定をするような人でしたから、最初は3年後のことなんて分からないよーといった具合で、なくなく目標設定をすることになりました。


その時に立てた目標設定は、

「2年目のはじめに店舗のチーフ(主任)となり、3年目に店長になる」というものでした。


当時の私は「目標設定=役職で表す」という、非常に安易な考え方でしか設定することができず、これまでのチーフや店長という役職を、何年目の方が現在就いているのか、確認もしておりませんでしたが、まぁまずは、これで目標設定はクリアです。


すると先輩からこんな一言を頂きました。

「目標は、できるだけみんなの前で宣言すると実現するものだよ。言葉は言霊というしね!」


いやいや、ちょっと待ってくれ。

恥ずかしすぎるよ、、、しかも、なれなかったらどうするんだよ。


ってか、言葉は言霊ってどういう意味だよ、、、

言霊とかちょっと怖いし…。


「確か明日の朝礼発表は葛西さんだったよね?是非そこで披露してみるといいよ!」



半ば、強制的だった。

その先輩のことは大好きだし、先輩のアドバイスに応えてあげたいという気持ちがあった。


そして、翌日の朝礼発表。

「私は来年4月にチーフとなって、再来年の4月に店長になります!」


とうとう言ってしまった。


すると事件が起こった。

みんなが笑いをこらえているのだ。

いや、それだけではない。

「は?調子乗んなよ?」という顔をしてこちらを見ている人もいるじゃないか。

ひ、ひどい。。。


それもそのはず、当時のチーフも店長もバッチリ10年選手以上の社員が就いているんだもの。


そりゃあ、「何言っちゃってんのこの子」とか、2~9年目の先輩たちからしたら、俺たちを抜いていくわけね?と捉えるのは普通だと思う。


ところがどっこい!

周りからのリアクションはそれだけではなかったのです。



「元気だし、勇気を出して伝えてくれたね、私、応援するよ!」と言ってくれる先輩や同期が現れたのだ。


当時はよくわかっていなかったが、応援者が現れたということである。

様々な感情が湧き上がってきたが、もうやるしか無くなってしまった。


そこから当時の私はアホのごとく働いた。

1年間で10年分の経験を積むにはどうしたらいいんだ?

なんかビジネスセミナーとか行った方がいい?


私は考えた。

どうしたら店長になれるんだ?

どんな努力が必要なんだ?



一週間後。


私は、誰も出勤していない朝6時に出社をしては、店長のデスクを漁りまわった。

誰もいない事務所の中を、コソコソと漁りまわった。


店長というのはいったいどんな仕事しているんだ?どんな本を読んでいるんだ?

本を見つけては写真を撮り、その日の夜には購入し、その夜のうちに読み終える。そんなスピード感で進んでいった。


とにかく自分で宣言してしまった目標を達成する為に、休み返上で努力した。


途中、心が折れそうな時ももちろんあった。

周りからの冷ややかな目や、今までそんなことをした人がいないという過去の実績。


でも、私は自分に向けて言い続けた。

「お前ならやれる。」、「あきらめるな、いい波きてるぞ。」


いい波が来ていると感じたことはなかったが、自分に向けてその言葉をかけ続けた。


次第に、応援者も増えていった。

他の店の店長から、頼んでもいないのに勝手にアドバイスを頂けるようになった。



そして時は過ぎていった。

結果から言うと、なんと、2年目でチーフ、3年目で店長という目標を実現してしまったのです。

これ、本当の話です。


言葉は言霊。

発した言葉は現実になる。

これを言い換えるとつまり、自分で自分に暗示をかけることができると言えます。



今回の話で言うと、できるかできないか、前例があるかないかなんてことは一旦置いておいて、まずは「宣言してしまう」ということが大きなポイントでした。

それによって後に引けない状況を作り出すということです。

つまり、自分で自分の努力の原動力を作り出すということ。

早い話が有言実行ということですね。


そしてその道中では、なりたい自分に近づくために、そんな未来を想像して自分にポジティブな声をかける。

達成したい目標がある時、それを達成した未来を想像して自分にポジティブな声をかける。

皆さんも日頃、もしかしたら無意識に取っている行動かもしれません。



例えば、万葉集には、「言霊の幸ふ国(言霊の霊力が幸福をもたらす国という意味)」という記載があったり、聖書にも多くの言霊を思わせる記述が列記されております。

世の中の技術は進歩発展をし、多くのことが便利になっていきますが、言葉の力はいつの時代も全てのことの原点にあると考えています。


そして言葉の力は後天的に鍛えていくことが可能です。

そのトレーニングを楽しみながら、自分を高めていくことができると信じています。

その方法が「コトバドリブンメソッド」です。


皆さんも、言葉は言霊・有言実行、是非意識して欲しいと思います。

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