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コンサルってやっぱり「人」だよね、と思う今日この頃

私は最近転職して、いわゆるコンサルファームと呼ばれるところにうつった。うつってからコンサルってやっぱり「人」だな、と感じている。

というのも、やっぱり人のこと、クライアントのこと、周りの人のことを考えられるかどうか、考えたいかどうかで全ての価値は決まると思うのだ。


コンサルファームにはいろんな人がいる。


1. 何がやりたいかわからないため、とりあえずお金もいいしコンサルファームに来てがむしゃらに頑張る人。

2. とにかく自分の利益しか考えていない自己中心的な人。

3. 何かすごく好きな領域があって、そこにコンサルタントとして関わりたい人。

4. 開発やら構築やらに疲れたSier上がりのちょっとぶっきらぼうな人。

5. そこそこ頭がいいと自負していて、他の人に命令して作業をやらせ自分はパワポさえ作れば済む楽な仕事だと思っている人。


…まあ他にも色々いるのだが、正直ギラギラしている。

ちなみに私は3.なのだが、まあ3.の人は正直割合としてはとても少ないように感じている。


とっても不思議なのはコンサルって「クライアントファースト」を謳い文句にしているところが多い。

だけど、正直コンサルタントはお客様の構築部隊を下に見ていたり、お客さまが本当に期待していること、求めていることを汲み取ろうなんてしないし(口癖はそれはうちのやる範囲のことじゃないし)、お客様からお願いされるまでは積極的にお客様の利益を考えて提案や、作業をやらない。

お客様から何か要望があったとしても、真にお客様がやりたいと思っていることではなく、そのさきに自分たちのサービスだったら何を提供できるのか、何を売りつけられるのか、そんなことばかり考えている。


申し訳ないが、正直とてもとてもうんざりするのだ。


はっきり言ってコンサルの費用は安くはない。むしろかなり高い。

だけど、高いのには理由があって、お客様が自分たちで色々と考えるのには時間がかかりすぎるし、大変だし、何か問題があることは認識していてもどう解決するべきなのか、何から手をつけたらいいのかわからない、なんていうことだらけだから、それを考えてもらうためにコンサルが雇われるのだ。

考えるのって結構大変で、エネルギーを使う。

また、考えられてもその知識を使ってうまくいろんな部署を巻き込んで何かを推進して行ったり、進めるのはなかなか大変なのだ。

だから、お客様は高くてもわざわざ外部からコンサルタントを雇ってくださる。


コンサルタントはだから、お客様が困っていらっしゃるであろうこと、気がついて欲しいと思っているであろうこと、そして気がついていないけどアドバイスをするべきことなどをお客様のお話をしっかりと聞いて、咀嚼して、お客様の立場になって物事を考え、みて、いろんな観点からアドバイスを行い、ドキュメントに落とし、説明することができる、そんな人たちなのだ。

私のようなサイバーセキュリティのテクニカルなコンサルタントである場合はもちろんテクニカルな知識は必須だが、それと同時に、そして何よりもお客様に寄り添い、お客様の利益を考え、お客様の手足となって動けることが大切なのだと私は思っている。

結局コンサルタントは「人」のスペシャリストなのだと私は思うのだ。

よく、コンサルタントの価値は成果物だ。それが全てだという人たちがいるが、私は思うに、成果物は「人」としての価値を存分に発揮したコンサルタントのみが最高の出来のものを作れるのだと。


本当に不思議だ。だって自分が逆の立場だったら嫌ではないだろうか。色々と通常の運用保守業務などで大変な中に、会社のストラテジーを考えてくれと言われても手は回らない。

じゃあ、外から人を雇いました。雇ったはいいものの、なんか上から目線であれやれコレやれと命令だけしてくる。自分たちの思いや、悩み、困っていることについては聞いているようには思えない。

うーーーん、私は嫌だな。


なんだか、コンサルファームに身を置いているとうんざりしてくる。

クライアントファーストで動く自分がバカにも思えてくる。


だけど、やっぱり私がお客様だったら、と思うとそんなに自己中には動けないし、せっかく好きなことを仕事にして、お客様の大事なシステムや環境を触らせていただけ、会社に身を置かせていただいている。

どんなにアホらしく思えようと私は信念を変えるつもりはない。いつか自分の周りをコンサルタントの価値は「人」と言い、同意して一緒に働いてくれる人たちで囲いたい。それに囲えると信じている。

あの「人」が来てくれたから今がある。今が少しでもいい状態。気持ちよく仕事ができた。そう言われるような「人」として素敵なコンサルタントでありたい、そんなことを思う今日この頃であった。












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