映画エターナルズ ネタバレ考察 2回目鑑賞
2回目鑑賞してきました!結構色々忘れてたので頭の整理できました。
まずエターナルズは星が選ばれた時にプライムエターナルが選ばれて、初対面のメンバーが集まる。地球での任務はこの10名が選ばれて、エイジャックがリーダーでしたね。地球が初めての任務かどうか忘れてたけど、出現が完了すると記憶を奪われ、製造された星で記憶を蓄積される。この記憶はディヴィアンツの為に蓄積される。
ディヴィアンツは人類に危険が及ぶ敵だとされてきたが、セレスティアルズによって地球に送り込まれた存在だった。セレスティアルズは、10億年毎に星々で発生する爆発と共に誕生する仲間の為に、種を蒔いた星の捕食種を絶滅させる役割があったが、捕食種が捕食者になってしまった為に、それを駆除する為にエターナルズが派遣された。
エターナルズは、【アベンジャーズ/エンドゲーム(2019)】まで加勢してこなかったが、ディヴィアンツ案件以外に関与してはならないと言う掟があり、後付け感が否めなかったが、セレスティアルズの誕生には知的生命体を栄養にする為、エターナルズが人類の紛争などに関与し過ぎず、陰で発展を手助けするまでに留めさせ、知識や技術の発展、さらには人口増加に勤めさせ、知的生命体(栄養)促進を最優先にさせていた。
コレを良く目にしていたし10人のエターナルズのオリジン(前日譚)だと思っていたので、壮大な戦闘があるのかと思ったら、捕食種でしたね。ただ、バビロンだと思うけど、四つん這いの大型のディヴィアンツは身体中の触手の躍動感が美しくてカッコよかったですね。
⌘ティアマット誕生の時系列
1.セレスティアルズ誕生と共に星が爆発する
2.新たな別の星(地球)にセレスティアルズの種を蒔く
3.知的生命体を増加させる為、捕食種を送る
4.捕食種が捕食者に変異にディヴィアンツに変化
5.ディヴィアンツはティアマットの成長に不可欠な
知的生命体である人類を捕食し始めてしまう
6.知的生命体(人類)増加の為エターナルズを派遣
7.知的生命体が蓄積され、ティアマット出現完了
8.地球滅亡(するはずだった)
エターナルズを集結させるストーリーテリングがいい。主役のセルシ、スプライトをディヴィアンツが襲撃し、デインの恋敵イカリスがヒーローの如く現れ、そこでこれまでに無かったディヴィアンツの自己治癒力を目にして、殺害する事が出来ず、さらにエターナルズを襲撃していた事で、自分らに危険が迫っている事を察知する。セルシがまず「エイジャックに相談しよう」という。リーダーに真っ先に報告する所が任務として地球に残っている事をよく理解できた。
エイジャックが殺害された事で、オリジンらしくヒーロー集結の中だるみになり得る"メンバー集め"が急速にドラマチックな展開を見せる事が出来た。またエリシェムとの交信ができる金色の球体を、映画序盤でセルシが継承する事で、何故自分がプライムエターナルに選ばれたかと自問自答する時間をゆっくり感じられ、段々とリーダーに成長する姿を見る事が出来た。この危機的状況には頼もしい戦士を優先して集結する必要があった。その中でも、インドでボリウッド映画俳優として成功していたキンゴは最も見つけやすかった。キンゴを訪れたセルシ、イカリス、スプライト、それにキンゴと付人のカルーンの5人は、財力のあるキンゴのジェット機で、ギルガメッシュとセナを訪ねる。
ギルガメッシュは、腕に外骨格を形成し、肉弾戦ではイカリスやセナをも越える戦士で、セナは武器を思いのままに創造できる戦いの女神である為、先に集結させる必要があった。マハドワイリー(映画ではマアドウィアリー)を患っているセナを見守ると約束したギルガメッシュは逞しく優しい戦士だ。プライムエターナルに選ばれて一人思い悩んで、風に当たってくると団欒を後にするセルシを追いかけ、頑張り過ぎたんだと慰める。交信を試みると自分の意識で初めてエリシェムに接触する事に成功し、地球に起ころうとしている危機と、自分らの機嫌に付いて知ることになる。
地球滅亡を阻止する会議をするメンバーが集まってきたが、彼らには基地が無い為このタイミングでギルガメッシュの家で作戦会議をするのがいい。【アベンジャーズ(2012)】で地球の危機を救ったメンバーが食事していたシーンを彷彿とさせますね。これのオマージュですよねきっと。
この作戦で、洗脳が出来るドルイグでティアマットを眠らせる作戦を立てた面々は、早速アマゾンに向かう。ヒーロー集結(順番)の理由付けがうまい。
アマゾンに住むドルイグを訪ね、助け(洗脳能力)を求めるが、ここでもディヴィアンツの襲撃に遭う。(また映画を観て記憶を確かにしたいが)ドルイグは自分では抑えることが出来ないとして、次は技術の支援が必要とファストスを訪れる。第二次世界大戦で標的になった広島の原爆は、発展した技術は自分の支援だった、ドルイグの言う事は正しかった、任務は失敗していると、人間を見限っていたが、夫と息子のお陰で人間を信じる心を守り戻していた。
ファストスは地球にやってきた時に乗っていたドーモを稼働させ、ドーモで人知れずひとり遊びに勤しんでいたマッカリと再開する。集結する順番は映画では明確に話していないが、理由付けが自然で関心しました。
1.人間生活に1番近いであろうセルシが襲撃に遭う
2.イカリスが助けに来るがディヴィアンツを倒せない
3.自分らに危険が迫っている
4.まずはリーダーのエイジャックに相談する
5.エイジャックの殺害を確認
6.俳優で成功したキンゴを初めに訪ねる
(ここから大所帯の為ジェット機も必要)
7.戦士で2人一度に集められるギルガメッシュと
セナを訪ねる
8.真の目を知り出現を抑えられるドルイグ集結
9.自分ではダメだとエンジニアのファストスを訪ねる10.ドーモでマッカリと再開する
⌘小ネタ
火山付近でイカリス対マッカリ、セナ、ファストス戦で、クロがTEAMマッカリに加勢していたの良かったですね。エイジャック、ギルガメッシュを殺害し、エイジャックの記憶を読み取り理解し、仲間を守りたい、生きていきたいと心を持っていた。その為に加勢したが、完全にイカリスがヴィランの構図になっていた。
⌘恋と裏切りのスプライト
イカリスに本当に惚れ込んでいる事がわかる場面がいくつも散りばめられていた。ロンドンでディヴィアンツの襲撃に応戦しているところにイカリスが助けに来てくれた。ディヴィアンツが去り「イカリス!」となんとも嬉しそうに抱きしめに行くスプライト。初回の鑑賞では子供として観ていたが、2回目でイカリスに想いを寄せている事が分かっているので、全然違うシーンに見えた。
ギルガメッシュの家での団欒では、イカリスの隣を陣取っていた。向かいはキンゴとカルーン、セルシと大人3人で座っているのに対して、イカリスと子供2人で座っているのは、不自然ですよね今思うと。
ドーモで出現を止めるかどうかの最終判断を、1番強い人が決めるべきとスプライトはイカリスに判断を仰ぐ。イカリスはエイジャックがリーダーに任命したセルシがリーダーだから、判断するべきと反論した。この時スプライトは、イカリスは嘘をついていると声を荒げて出ていってしまう。スプライトは大好きな男について行きたいし、恋敵であるセルシを少なからずリーダーに認められていないと思われる。
イカリスがエイジャック殺害を認め内乱が起きたが、イカリスがドーモを出ていくと、私も行く!と共に出ていってしまう。ティアマット出現を2人で腰掛けて、付いてきてありがとうの言葉を聞いて、スプライトが微笑む。
ユニマインドでドルイグにパワーを集中されると、イカリスが邪魔をしてドルイグを地中奥深くに目からビームで埋めてしまう。ディヴィアンツ(動物)を変換することが出来る様進化していたセルシは、意を決して自分がやってみる!とファストスに告げるが、そこへスプライト(扮するエイジャック)がお前にそんな力はないと悟す。セルシの気をそらした隙に、ナイフで背中を刺してしまう。長年共に暮らし守ってきたセルシへの裏切り行為だった。
「人として全うできる事がどれだけ素晴らしい事か、この星を終わらせて次は頑張るんだ」と演説する。セルシはロンドンではデインと付き合っているし、イカリスとはかつて何世紀にも渡り恋仲だった。スプライトはクラブで大人に扮し楽しんでみるものの、その先には関係を進める事が出来ず、セルシが羨ましかった。中身はいじわるばあさん程に経験を積んでいるのに、永遠に子供扱いされ続ける日々で、記憶を無くし新しい人生を全うしたいと強く思う気持ちは、想像ができない悲しみである。
⌘イカリスの忠誠心
本作はディヴィアンツから人類を見守るヒーローと言うのが表向きだったが、セレスティアルズを出現させ、次の生命を誕生させ、光や空気、水を作り出し命の循環が大きなテーマだった。エターナルズは星の捕食種を無くす為に送られたディヴィアンツが、ティアマット出現に欠かせない知的生命体を捕食し始めてしまった為、エターナルズを派遣した。エイジャックはいち早くイカリスにこの本来の目的を告げており、出現させる事、セレスティアルズの期待を裏切らない事が正義であり確かな任務だった。しかし地球や人類を愛し、身近で見守る親和性が誰よりも強いセルシへは最後の最後まで、セルシを殺すかどうか葛藤していた。さらにセレスティアルズが任命したプライムエターナルのエイジャックにも7000年にも渡り、側近として支えていた。
この絶対的な忠誠心で、観客はヴィラン的な立場に感じてしまった人も多いと思いますが、宇宙の循環を脅かす事はできない事も正義だし、次の生命の繋がりがどうなるかわからないが、地球や人類を滅亡させる訳にいかない、セルシ一行もまた正義だった。エイジャック殺害してしまったのは紛れもなく悪役に等しいが、【シビル・ウォー/キャプテンアメリカ】(2016)の内戦を起こしてしまったスティーブを思い出してしまった。親友のバッキーが犯人ではない事を信じアベンジャーズの機動力をそのままにしたかったTEAMキャップ、これまでの戦いで被害を出して市民に迷惑をかけてしまった事は事実、ここで一旦ソコヴィア協定に賛同し、監視の中で活動するのも、市民からの信頼を勝ち取る必要もあると、アベンジャーズ存続を第一に考えたTEAMアイアンマン。どちらも正義感の中で起こった内戦だった。
全宇宙規模の生命の循環が目的だったセレスティアルズ、捕食種から人類を守るはずだったディヴィアンツ、突然変異したディヴィアンツを全滅される為に創造されたエターナルズ。それぞれの目的の中で、内戦や共闘も繰り広げられたが、ヒーロー映画で言うところのヒーローやヴィランは居なかったんじゃないかと2回目を鑑賞し感じとりました。地球を守ったエターナルズはヒーローだが、地球より前までの星は記憶を奪われて忘れていただけで、出現を繰り返してきた。エイジャックがエターナルズを解散させ、人類と人類として生活を共にしてきた事で、地球には他にはない何かがあると感じたり、人類が半分になってもまた奮起して亡くした仲間を取り戻す事も出来た人類に愛着を持ってしまった。コレが無ければ今まで通り任務を成し遂げていたと思いますよね。
スプライトは儚い期間でいずれ死んでしまうと分かっていても、人として人生を全うする道を選んだ。またスプライトの素晴らしい幻影の物語が見たくなってしまった。
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