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海外エンジニアの人材プールを作成し、優秀なエンジニアだけの状態を低コストで運用する

人材プールの目的

まず、人材プールとは言い換えると正社員予備軍の人材と言えます。

この正社員予備軍を自社に必要な人数分確保しておくことで、大きなプロジェクトを始めた場合や自社の正社員が辞めてしまった場合に、人材プールから正社員として新しく雇うことができます。

もし人材プールを確保していない場合は、求人や面接などの採用活動を再び行う必要が出てきます。

そのため人材プールを確保しておくことで、人材が必要な時に流動的かつ迅速に対応することができます。


人材プールの作成方法

人材プールの具体的な作り方は、自社に必要な数の

  • 副業

  • 業務委託

の人材を用意することです。

つまり正社員のみで構成されている会社は、人材プールがないと言えます。

副業や業務委託の人材を正社員に加えて雇っている会社は、正社員が辞めた際に副業や業務委託の人材を繰り上げて正社員として雇うことが可能です。


正社員希望の人材プールを作成する

但し正社員への昇格を希望している人材だけで人材プールを構成する事が重要です。

日本でも副業や業務委託のマッチングサービスが多く見受けられますが、副業の人材が勤めている会社を辞める予定がない場合があります。

そのためこの人材に依頼する仕事量を増やすことができません。

また業務委託の人材は給与が正社員と比べて高いことが多いため、業務委託の人材は正社員を始めから希望していない場合があります。

したがって、副業と業務委託の人材で人材プールを作成しても、その人材が正社員を希望していない場合は人材プールとは言えません。



人材プールの目的

今一度整理すると、人材プールの一番の目的は、何らかの理由で自社が新たな人手を必要とする際に迅速かつ低コストで代わりの人材を用意することです。

つまり

  • 今の仕事を辞める気がない副業の人材

  • 正社員よりも業務委託を希望する人材

で人材プールを作ったとしても、人手が足りない場合に副業や業務委託の人材の稼働量を増やすことができないため人材の保管が不可能です。

つまりこれは人材プールとは言えません。


ステップ式採用方法

そこでステップ式の採用を行うことが人材プール作成において不可欠です。

正社員で働くことを最終ステップとし、

①まずは副業から雇います。

どのような人材に対しても始めから正社員採用はしません。

副業で十分な成果が出ており、お互いの相性が良いと判断できたら

業務委託形式に移行します。

その業務委託形式でもなお相性が良いと判断した場合は

正社員として雇います。

ステップ式の採用はこのような段階を取ります。



ステップ式採用の企業側メリット

ステップ式の採用は企業にとって様々なメリットがあります。

第一に、企業が人材を必要とした際に、人材プールの作成により副業や業務委託の人材を瞬時に正社員として雇うことが可能なため、

  • 人材の稼働量を調整する

ことができます。

また、戦力外の人材と判断した場合、副業や業務委託の段階であれば、

  • その契約を終了する

ことができます。

一方で始めから正社員として採用した場合、契約を終了するのが難しくなるため、不具合がある状態でも雇用が切れなくなる高いリスクを孕んでいます。

また、副業や業務委託の人材の給与は正社員と比べて低いため、スキルチェックを行いながら

  • 多くの人材を低コストで採用できる

といったメリットが挙げられれます。


ステップ式採用の求職者側メリット

さらに求職者側にもメリットがあります。

求職者が一番避けたいのは、転職先との相性がよくなかった場合に数ヶ月で再び仕事を辞めざるを得ない状況です。

今の職場との相性が良いほど、このような状況を過剰に恐れてしまう傾向があります。

つまり、良い企業から相性が合わない企業に転職するリスクを必要以上に恐れてしまいます。

しかし月 20%や 30% の副業として転職先で働く場合、求職者は

  • 事前に仕事内容や自分との相性を確認する

ことができます。

今の仕事を辞めずに確認できるため求職者側としても安心です。

また、引き継ぎの期間で 2 ヶ月前後の期間が必要なため、即座に今の仕事を辞め転職先で働くことはできません。

  • その2 ヶ月前後の期間を副業で働くことが可能

なため、企業側としても求職者に仕事を依頼できる上、求職者側としても次の転職先の確認ができます。



ステップ式採用企業において人材を集めるには

しかし、このステップ式の採用を行うには求職者が転職先の企業を魅力的であると感じる必要があります。

副業の段階で企業との相性を確認できるメリットが求職者にはありますが、副業から業務委託へ移行したとしても、業務委託の段階で企業から契約を切られる可能性があります。

これを考慮した場合、始めから正社員で雇う企業の方が求職者にとって安心です。

  • ステップ式の採用を行う企業

  • 始めから正社員で雇う企業

この二つの企業の待遇や給与が完全に同じである場合は、求職者は後者の、始めから正社員で働くことができ、契約を切られる不安のない企業を選びます。

そのためステップ式の採用を行う企業は待遇や給与を相場より高く設定する必要があります。

つまり日本人と同程度の給与を海外エンジニアにも支給することが大事になります。

これによりステップ式の採用であっても十分な人材を集めることが可能です。


まとめ

人材プールを作成する一番のメリットは、自社が人材を必要とする際に迅速に人材を調達できる点です。

また人材プールは副業や業務委託の人材で構成されており、その人材は正社員を希望している事が重要です。

そのうえで、ステップ式の採用を取る企業は相場よりも高い待遇や給与を提供し、始めから正社員採用を行う企業と差異をつけることが、人材確保のために必要です。


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