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手作業ってすごい。職人の意匠にあらためて感銘を受けた話

工芸好きの旅人、はるかです☺

蒸し暑くなってきたこの頃ですが、どのようにお過ごしですか?
今回紹介したいのは切り込まれたカットに光が差し込むさまが美しい江戸切子。
夏を目前に控えたいま、江戸の意匠が詰まったガラス工芸について少し知ってみませんか?

https://www.youtube.com/watch?v=S-nE_lZKEkI&t=70s&pp=ygUe5rGf5oi45YiH5a2Q44CA5pel5pys5bel6Iq45aCC


江戸切子の歴史と職人が生み出す伝統美

写真:山田硝子の工房

江戸切子は、東京都及び国の伝統工芸品に指定されているガラス工芸品。切子(カットグラス)の文様が美しく、酒器を中心にグラスや器として日常的に親しまれています。

江戸切子は、薄いガラスに刻み込まれた正確で細かい文様が特徴。「魚子(ななこ)」「麻の葉」「菊繋ぎ」など、江戸の庶民文化が取り入れられています。さまざまなメーカーが今もその技術を継承し、暮らしの中に息づく製品が多くあります。

薩摩切子の影響を受けてきた歴史

写真:山田硝子

江戸切子に現在の華やかな色被せガラスが使われるようになったのは、明治時代に入ってからのこと。

江戸時代のころは、無色透明なガラスに切子細工を施し、
手摺りと磨きで仕上げていました。

今のような色被せガラスが使われるようになったのは、
薩摩切子の技術の断絶に関係があるとか。
西南戦争前後に途絶えてしまった薩摩切子の職人たちが江戸に渡り、江戸切子の職人としてその技術を継承したことにより、現在のような彩りの美しい色被せガラスが使われることになりました。

大正から昭和初期に到来した第一次ブームの際には「和グラス」と呼ばれているカットグラスが人気でした。グラスや器、照明器具のシェードとして普及しました。

現在でも江戸切子は、グラスや器などのほかに、照明器具にも使われています。

江戸切子の製作工程と伝統文様

写真:清水硝子

江戸切子は昔ながらの材料と技法によって作られています。どの工程にも職人の技術が求められます。

  1. 割付け:切子文様のもとになる基本線をガラス表面に描きます。「矢来文」「魚子文(ななこもん)」「笹の葉文」「八角籠目文」「菊繋ぎ文」「菊籠目文」など身近なものを図案化したものが多く、「江戸の粋」や「日本の生活文化」を今に伝えています。

  2. 荒摺り:専用の砥石で割付けに沿って、文様を彫り込みます。

  3. 中摺り:細かい文様を彫り出します。

  4. 石掛け:中摺りした面を滑らかにします。

  5. 磨き:磨きをかけます。

工房見学や体験をやっているところもあるので、おやすみの日に行ってみるのもいいかもしれません👀✨(わたしも今度行ってみます)※体験ルポもそのうち出します

くわしく知りたい方は以下の記事にも目を通してみてね。

日本工芸スタッフ。日本の伝統工芸に魅了され、その美しさや技術に感動する日々。旅行が大好きで、新たな文化や素敵なものに触れることが大好きです。このnoteでは、日本の工芸文化や旅先での出会いを通じて感じたことや、見つけた情報をシェアしていきます。一緒に工芸品の魅力に迫りましょう!

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