サーベイは「PDCA」の「P」

再度問う!なかなかこのタイトルの考え方が浸透しません。

この10、11月は例年「従業員サーベイ(当社ではエンゲージメントサーベイと呼称)」を実施するクライアント企業が多い時期です。が、そこで毎年ご質問を頂くのが、

「サーベイは評価ではないのですか?」

どうしてもサーベイなどは数字が示されるのでチェック「C」、つまり評価や部門リーダーの通信簿だと思えるのです。

確かに「リーダーシップ」に関する設問の点数が低かったらリーダー自身の努力が認められなかった、と愕然とし部下に対して不信感を持つかも知れません。

が、それでは改善の道筋は閉ざされます。ここはプラン「P」であることを認識し、部下に率直に理由や改善点を尋ねるコミュニケーションから逃れてはならないのです。

ソニー創業者の故・盛田昭夫氏が、次のような逸話を残しています。

ウォークマンの発売に際して、市場調査(サーベイ)を実施。その回答の多くは「外で音楽は聴かない」「耳にイヤホンを入れるなんて」…と無残な結果に。当然のことながら開発社員の間では「開発するべきでない」という意見が大勢に。

それを聞いた盛田氏は、「何をいっているのか!?サーベイ結果はこんなに多くの”改善の機会”を我々に与えてくれているじゃないか!さあもう一度発売に向けて修正し直そう」と激励したと言います。

「ウォークマンを上司であるリーダー」「開発社員を部下」に置き換えてみると、このエピソードから私が言う従業員サーベイの正しい活用法が見えてきます。

どんなサーベイでも、そのポジションはプラン「P」であり、そこからが全てのスタートであると考えて臨まねばならないのです。


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