ステークホルダー資本主義の目的

クレド実践企業であるジョンソン・エンド・ジョンソン始め、当社の多くのクライアント企業(クレド実践企業)では、昨年からアメリカ経済会で喧伝されている「ステークホルダー資本主義」を、もう幾年も前からマネジメントの根幹に据えており、”至極当たり前のことを何故今さら”という感覚を持っています。

11/17日経新聞にも「SDGs経営 コロナ下こそ」との特集記事が掲載され、ステークホルダー資本主義の要請はコロナ禍で一層重くなったと論調しています。ますますこの潮流が顕著になるのは自明の理だと思います。

さて、ではこれらの記事を読んで、「また流行りのSDGs(17の持続可能な開発目標)の話か!」と物知り顔を向けていたのでは、このコロナ禍後のステップアップを目指す企業としては心もとないです。

確かに、企業の社会的責任はCSR、CSV、メセナ…とここ数十年、次々と目新しい言葉で語られ、今はSDGsが隆盛です。そのSDGsも残念ながら我が国ではいずれ過去のキーワードとして語られる時が来るでしょう。
またか!と思うのも無理はありません。

しかしこのような言葉の遊びに関係なく、確信をもって言えるのは若いジェネレーションは消費動向」価値観を従来とは変えてきており、環境や社会への貢献意識に敏感であり、それらにコミットしていない企業には共感しない、という流れは後戻りしないということです。

いまは人材過剰感があり、若い人の採用を見送る企業は少なくないでしょう。しかし長期的にみれば我が国の企業は人材不足に直面します。

その時の為にも、いまからクレドや企業理念を整備し、社内でコンセンサスを醸成する必要が不可欠なのです。SDGsを経営に組み込む理由は、事業の革新や社会的な価値を高めることだけではなく、そういう企業がこれから共に働く従業員をはじめ、多くのステークホルダーを惹きつけることを深く理解しマネジメントに向き合うことにもあるのです。

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